あべっちの思いをこめた雑記帳

一面の蕎麦畑のはずが

 筑波山を右手に、緑色の畑が目にやさしい。陸稲を左右にして、車はさらに走る。その稲穂は例年なら2週間以上も前には刈り入れが済んでいるはずなのに。まだ稲穂のままなのだ。やや黄色から黒ずんで、しかも実りの証の頭は垂れていない。背丈も例年より低いような気がする。
 こんな光景を見るのは何年ぶりか。

 この夏の異常高温のため、この茨城でも農産物の成長に大きな被害を被ったというのが素人の私でもわかる。
 同乗者5人のうちの誰かが「かわいそう」とつぶやいた。稲もかわいそうだし、それを作る農家の方も辛い思いをしているというのが、目の前の光景でも容易に想像できる。
 
 例年なら今頃はここらあたりは一面の蕎麦畑のはず。稲の刈り入れが遅れているので、蕎麦の畑はまだまだわずかばかりという現状。
 彼女のつぶやきが、そのことを全部言い表している。

                 「つれづれ(122)一面の蕎麦畑のはずが」

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