チェイサー/追跡車

　私の家は農村で、町から4キロも離れている。ある日家にはコメがなかった。

　それで、パパがバイクで町まで米を買いに行った。米を買って帰る途中、一台の乗用車が後ろから猛スピードで追いかけてきた。

　パパはそれに気づくと、「小さなバイクだけど、乗用車なんかに負けるものか！」とスピードを上げた。しかし、とうとう、追いつかれてしまった。

　すると、パパのバイクと並んだ乗用車の窓が開いて、中から運転手が大声で言った。
「あんたの米が全部漏れてしまったぞ！」

　結局、その日、私たちは麺を食べることになった。

《百度空間”夢想的足跡的空間》

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