中国鍼灸漢方治療院 http://hari168.sakura.ne.jp/

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皮膚消毒をしない隔衣針

2012-05-19 09:58:58 | 鍼灸広場

  針とお灸は何千年前に出来た治療法で、あの時代は恐らく皮膚消毒という概念もないと思います。それにしても、針を打つ前に皮膚を消毒しないことが原因で人が病気になったり、亡くなったりする事はあまり聞いたことはありません。恐らく人間の皮膚というバリアは相当防菌効果が強いものです。たとえ一般雑菌が体の中に入っても白血球等の免疫細胞は十分対応できるはず。

  私の知人の中国鍼灸師は皮膚消毒しない。理由を聞くと、皮膚消毒しない方が針の効き目がいいという返事でした。それに、それは自分の師匠が教えてくれたそうです。消毒と消毒しない、どっちのほうが針の効き目がいいかについて、多分このような臨床実験はありません。全く自分の経験から得た結論と思います。私の治療院は一応皮膚消毒しますが、某大学付属病院での鍼灸治療のシーンを見てちょっと違和感を覚えました。あそこの鍼灸師は必要以上に患者さんの皮膚消毒し、手袋を着用したまま針を打っています。多分これはあの病院のドクターの指示と思いますが、手袋のままじゃ手先の感覚はだいぶ落ちて物凄く治療の妨げになるはず。現代医学の言い分はどこまで正しいかは一度考える必要はあるのではないでしょうか。

下の写真は中国のある鍼灸院の隔衣針の写真。患者さんの服装上から針を打ちます。鍼灸師も患者も何の違和感もなく当たり前にやっています。問題になることも無さそうです。日本ではちょっと無理かもしれません。

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