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消費者が賢くなれば「ヤブウナギ」

2008年07月01日 | 時事
若林農水相、相次ぐ食品偽装について行政の対応にも限界があることをにじませる フジテレビの「報道2001」で

実はオレ,この番組リアルタイムで観てたんだけどさ,この発言を引き出したキャスターも,そして翌日月曜日の新聞でこの発言について報道した新聞各紙もなんでもっと問題にしないのか,大いに疑問であった。もっとはっきり言えば「このおっさんなにバカなことをほざいてんねん」と思いました。

だってそうでしょ? 「消費者がもう少し賢くならないと……」って,消費者がどう賢くなったら「飛騨牛」と書かれている牛肉が実は混ぜもんだとか,「愛知県一色産」と表示されているウナギが実は中国産だと喝破できるんだね? そもこのワカバヤシというオッサンは「賢い」という言葉の意味が解ってないんとちがうだろうか。

そうは言うがこの世の仕組みのあらかたは「人を騙すより正直に商売するほうが長い目で見て得なはず」という常識……いやもしかしたら共同幻想かも知れないが,の上に成り立っているのである。言ってる意味が解りますか? 真っ当な市民社会では道でクルマを運転していれば運転免許を持っているヒトなのであり,店で売ってるウナギのパックに「愛知県一色産」と書いてあればそれは愛知県一色産なのだ。

もちろん中には無免許運転のヤカラもいる。が,運転していて前を走ってるあのクルマのドライバーなんか変なんぢゃないかと思っても,普通の市民はそのクルマを停めて免許証を確認したりしないし,できない。やったら逆に自分が逮捕されそうだしね。……ともあれオレが言いたいのは,それをしない,できないこととその人の「賢さ」には何の関係もないだろってことである。

あっと,一個だけ可能性があった。消費者は有権者でもある。有権者がもっと賢くなれば,その政治家が農林水産大臣のラベルに値するのかどうか,そのくらいは判断できるようになるのかも知れません。こういうのをヤブヘビならぬヤブウナギという(笑)。



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