Nothing Upstairs

時事ネタ漫談,書評,映画評,その他あれこれ

うー,やっぱりスイープされてしまった

2007年06月16日 | 時事
スパーズが4連勝で王座に=MVPにパーカー-NBAファイナル(時事通信) - goo ニュース

 キャヴスはやっぱりスイープ(相手に1勝も与えずに勝つこと)されてしまった。イースタン・カンファレンスの決勝第5戦,ダブル・オーヴァータイムの末にピストンズから3勝目をもぎ取ったあの時のレブロン・ジェームズが「再臨」することはなかったわけだ。オレなどあれを観て彼にかつてのマイケル・ジョーダンのようなカリスマを感じたんだがな。

 今年のファイナル,下馬評では……いや,上馬評(そんなのがあるのかな?)でも同じだが,とにかく総合力ではスパーズの方が上であった。

 オレは仕事の関係で,第2~4戦をアメリカでテレビ観戦したのだが,この中継には15日の金曜日から公開される映画「ファンタスティック4:シルヴァーサーファー」がスポンサーについていて,試合途中に「ファンタスティック4・ウワッチ」と称して4人の選手の成績(得点,アシスト,リバウンドなど)をレポートしていた。その4人が,なんとレブロン・ジェームズ,ティム・ダンカン,トニー・パーカー,マヌ・ジノビリなのである。キャヴス1人,スパーズ3人というものそうだが,ジノビリはスパーズの先発選手ですらない(まぁそれは戦略的なものだが)のである。

 こういう評価が試合を行う選手の心理に影響するものかどうか,それは当人たちでないと分らないが,岡目八目,キャヴスメンバーの動き,特にオフェンスの時の動きに「気後れ」というか,そういうものが感じられたのも事実である。なんてんですかね,マークマンを外したシュート・チャンスなんて一瞬ぢゃないですか? その一瞬にシュートを打つのを躊躇してしまい,結局他の選手にパスをする,その繰り返しで24秒のリミットに近づき,最後はどうみても無理なシュートをせざるを得なくなり,相手にリバウンドを取られてしまう……。

 そういう意味ではスパーズの陣容には物凄いものがある。「ファンタスティック4」には入らなかったがマイケル・フィンリーはかつてのオールスター選手だし,センターのオベルトはジノビリと共に先のオリンピックを制したアルゼンチン代表,控えにいるロバート・オーリーはこれが7つ目のチャンピオン・リング(ジョーダンより多い)だという,「優勝請負人」的選手,大舞台でビビるという要素は少ない。この4試合,ずっとそのあたりの差だけを見せられているような感じだった。この手の問題は一夜のミーティングや数時間の練習で解決できないんだよな。

 てなわけで,またしてもオレの嫌いなグレッグ・ポポビッチが勝利の美酒を飲んだわけだが,アナウンサーが盛んに言っていた「スパーズ王朝」というのは続くのだろうか。プレイオフのファーストラウンドでウォリアーズに思わぬ苦杯を喫したマヴスはまだ若いし,スティーブ・ナッシュ率いるフェニックスもその名の通り陣容を建て直してくるだろう。東に目を転じると,さすがにピストンズには年齢的な限界が感じられたが,ブルズの台頭には目を見張るものがあるし,ウェイドが万全でシャックがそれなりならヒートも侮れない。そして誰よりもレブロン・ジェームズはまだ22歳で,このまま埋もれるような選手ではなかろう。

 あ,そうだ,レイカーズのコービー・ブライアントが移籍を希望しているとか言ってたな。彼がどこへ行くかも重要である。……まさかスパーズだったりして。

 


最新の画像もっと見る