芸術と本 WORKS ON PAPERの営業日誌

芸術関連専門古書店「WORKS ON PAPER」を営む、代表・濱門慶太郎の営業日誌

こんな写真が掲載されるなんて

2007-01-29 22:59:22 | 営業日誌
まずは、当店の商品管理部を見てください。

こちらWORKS ON PAPER商品管理部

←この雑誌『太陽』1969年6月号に実際に掲載された写真です。
しかも1ページ全面。

他にもかなり強烈な、もっと言えば「なぜこんな」という写真を多数収録しています。
それに加えて、レイアウト。
一言で言えば「すごい!」となってしまうのですが、
なんかそういうだけではニュアンスが違うんです。
おかしい。「変」という意味でおかしい。

変です。何か間違っている気さえする。
でもそういうところが、私は大好きです。

WORKS ON PAPER 濱門

山下達郎とJB

2007-01-28 14:39:54 | 営業日誌
毎週日曜日の午後2時。
家にいる時は、TOKYO FM系列のラジオ番組「山下達郎サンデーソングブック」を聴きます。
(ラジオは私の数少ない趣味と呼べそうなものの一つなのです)

先週と今週は、先日亡くなったジェームス・ブラウンの追悼特集。
ノンストップで、コメントなしでJBの曲を流しています(CMは入ります)。
山下氏がどれだけJBを愛しているか、しっかりと感じとることが出来ました。

それにしても、です。
民放FMラジオ、全国放送、日曜の昼。
こんな条件下で、こんなことが出来るなんて驚きです。
スポンサーである「ジャックス・カード」の寛容さも、素晴らしい。

いつもより少し大きめの音量で聴いているのですが、
(この記事は番組を聴きながら書いています)
JBパワーに見事悩殺されました。
本当に聴いていて良かった、と思いました。

ありがとう「サンデーソングブック」。
これからも聴きます。

WORKS ON PAPER 濱門

これぞビジュアル雑誌の神髄

2007-01-19 00:02:11 | 営業日誌
雑誌「太陽」を再入荷しました。


太陽/1960年代


WORKS ON PAPERでは、
雑誌『太陽』の中でも1960年代を積極的に収集しています。
特に、アートディレクターを原弘が担当している時期です。

なぜなら、この時期の『太陽』は本当にスゴイからです。
「日本の雑誌文化を切り開いた」と言っても過言ではないでしょう。

例えばレイアウトで言えば、
写真と文字の組み合わせ方が、すごく大胆なんです。

どうしてこんなに大胆に出来たのか。
その背景の詳細はわかりませんが、
有り余る程刺激的なページが少なくありません。

もし特にお探しの本がなければ、
一度「アートディレクション:原弘」と書かれた『太陽』から、
気になる特集を探して、ご検討されるといかがでしょうか。

もしご購入された時には、小さな記事もじっくり読んでみてください。
大胆なレイアウトや美しい写真に目を奪われがちですが、
古い雑誌の本当の面白さは、こういうところにこそあるものなのです。

WORKS ON PAPER 濱門

存在しない風景を描いた風景画

2007-01-10 13:14:09 | 営業日誌


「風景画ができるまで 16-17世紀オランダ・フランドル風景素描の世界展」カタログ

この本に書かれていた、衝撃の事実。
以下の文章はこのカタログに収録のテキストから引用。

>「典型的な『17世紀オランダ・フランドル風景画』と考えられているものは、
>実はオランダ・フランドルという海ぎわの低く平らかな地方の画像に、
>イタリア、スイス、ドイツ、東欧、北欧などから集められてきた、
>さまざまに光の交錯する、古代の遺跡や険しい山々などの画像を、
>折衷しながら混合してつくられたものでした。」

つまりどういうことかと言えば、

17世紀のオランダ・フランドルで描かれた風景画の風景は、
フランドルには存在しない作り物の風景だった!

というわけです。

なぜ、そんなことをしたのか。

そもそもなぜ、風景画が描かれるようになったのか。
本来、宗教画の背景に過ぎなかった風景が主題になるには、どんな事情があったのか…。

風景画の謎に静かに迫る、良本です。

WORKS ON PAPER 濱門

異常に迫力ある豚/シケイロス

2007-01-09 17:08:52 | 営業日誌
WORKS ON PAPERの在庫書籍の中で、
特にご紹介したいページをピックアップするブログ「こちらWORKS ON PAPER商品管理部」に掲載の画像から。


うおっ!怖い。
闘犬かと思ったら、豚です。
まるでターミネーターのようです。
どうみても穏やかな雰囲気はありませんね。
一体、どうしたのでしょうか。

これは、迫力ある作品が多いメキシコ美術の代表格、シケイロスの作品です。

↓この作品集に掲載の作品です。

表紙です。異常な力強さを感じます。



なんなんでしょうか。“鬼気迫る”とはこのことでしょう。
右の絵では、子どもの口から、子どもが出て来ています…いや食べているのかもしれません…

この作品集「ファブリ世界名画集57 シケイロス」は、正直ページ数は多くありません。
しかし、本自体のサイズが大きく、シケイロスの迫力をより強く感じることができます。

シケイロスファンだけでなく
シケイロスは知らなくても、日常生活が退屈な方、情熱的なパワーを感じたい方にも
オススメします。
一点一点作品解説がありますので、シケイロスが初めての方も安心ですね。

WORKS ON PAPER 濱門