昼間は雲一つない秋晴れだったが、ドームに変更になり、服に迷う必要はない。周囲のすべてにとまどっているかのようなイタカレ。どこかでこんな人を見た気がする。2007年09月05日付スポーツニッポンの記事
- ボールが欲しい時は「ヒュイ」と味方に合図し、パスがくると「キョウエ~」という声とともに目をむく。
- ピラニアが大の好物、物心がついたころからアマゾン川流域でピラニアを捕獲しては。パワーの源にしてきた。
- 外国人が敬遠する納豆もOKで、牛乳は1日2リットルを飲み干す。日本語が分からなくてもマシンガントーク
- 来日時の所持金はゼロ。クラブ幹部から2万円前借りした。
を詳細に検討するとSF映画によく出てくる、タイムトラベラー、もしくは異星人であることがわかるであろう。何かの事情で2007年の札幌に現れたイタカレは今まで一度も経験したことのないサッカーに取り組むことになるのである。持ち前の知性で、何とか、相川が覚えることのできなかったオフサイドを理解することはできたが、3ヶ月だけの経験では、如何せんシュートを枠に飛ばすことができない。前半一対一のチャンスもサイドネットに蹴りこむのが精一杯。後半には、競り合いで、子供の運動会に出場して足のもつれるお父さんのように倒れ込み失笑を何度もかう始末なのも仕方ない。それでも今年いっぱいでもとの世界への帰還が決まっているイタカレは走り続ける。枠には飛ばないシュートがサイドネットに向かって飛んでく。それがキーパーにあたり、中山が詰めて得点。2007年の札幌はイタカレを忘れない。