台湾華語教室の華流日記

台湾、香港、中国のエンターテイメントについて、私自身の感想をマイペースに綴っていく日記です。

韓国ドラマ『いつかの君に』と原作台湾ドラマ『時をかける愛』を比較してみました

2023-09-23 00:43:00 | 日記
韓国版の「いつかの君に」制作が発表された時から、私は内心で「無理だろう」「原作を超えられないだろう」という思いがありました。しかし、日本のNetflixで視聴できるようになり、少し見てみた結果、韓国風のロマンスになりました。韓国ドラマを長年視聴してきた方々にとっては、「いつかの君に」の方が馴染み深いかもしれませんが、私にとってやっぱり尺の問題もあると思いますが、内容が少し薄いと感じました。「いつかの君に」好きな方是非台湾の原作も視聴してほしいです。


台湾版の原作を超えることができなかった理由の一つは、音楽です🎧

台湾原作ドラマの曲がすべて「時をかける愛」に合わせて選ばれたことです。オープニング曲、挿入歌、エンディング曲、それぞれが役割を持っています。オープニング曲の映像もドラマの内容を示す手がかりになっています。台湾のネット上では、このように分析されています。紅黒の金魚は、柯佳嬿さんが一人で二つの役を演じる黄雨萱と陳韻如を表しています。教室の廊下、プール、トンネルには「穿越(タイムスリップ)」の意味があり、写真の紐も「時間軸」を象徴しています。意味深い要素が含まれています。



劇中で繰り返し歌われる曲「想見你」も、ドラマのヒロインが言った通り、その曲を聞くたびに、かつてのことや懐かしい思い出が蘇ります。そのため、「想見你」を聴くたびに、台湾版の「時をかける愛」を思い出し、その余韻に浸っています。また、伍佰の曲も非常に良い雰囲気を醸し出します。

台湾のネット上で、台湾版のエンティング曲の映像を説明


最初は、王詮勝が世界に失望する音楽の始まりから始まります。
第二幕では、黄雨萱が陳韻如の内心を読みます。陳韻如はずっと寂しい思いをしており、李子維の愛を得ることができませんでした。
第三幕では、陳韻如は磁帯ジャンパーを壊し、李子維を自分のものにしようとします。
第四幕は、「私はあなたを愛しています、彼は彼女を愛しています」という状況が描かれます。
第五幕では、魚の水槽に日記や写真が現れ、水槽に水が入り、魚たちが元気になります。第六幕では、莫俊傑は陳韻如を守ろうとします。
第七幕では、李子維は黄雨萱と出会い、二人の物語が始まります。彼らは7年間の間、
9枚のカードと共に過ごし、2年間待ち続けました。
第八幕では、李子維は喜んで水に飛び込みます。
第九幕では、音楽が思い出を慰める唯一の方法です。
第十幕では、黄雨萱は王詮勝を失いながらも、彼の車を守ります。
第十一幕では、時間を超えることで7年間の思い出が失われ、新たな物語が始まります。



台湾版の「時をかける愛」を越えられない②

それぞれの役の設定がはっきりしています。
許光漢さんは、まず男ヒロインの李子維役を演じています。彼の性格は台湾の思春期の男の子らしいもので、幼稚で時々ナルシスト、反抗期で馬鹿馬鹿しい高校生の役をうまく演じています。一方、韓国版では男ヒロインは優しい男性と設定されており、パンチが少なくなっています。逆に、脇役のインギョ演じた方が似合っていると思われます。

また、途中から王詮勝のゲイの設定も説得力があります。彼も陳韻如と同じく、世の中にがっかりして自残(自ら傷つける)な道を選びます。王詮勝のゲイの役は単なる何分間ですが、結構インパクトが強いです。好きな人に告白して周りの人に気持ちが悪いと言われて完全に世の中に失望した王詮勝、李子奇の交通事故で生まれ変わるとの新たなスタートになります。
後半では、李子維も親友の死を経験し、ついに成長を遂げました。これは少年時代の反抗期を経て、より大人として成熟していく李子維の変化です。


柯佳嬿さんの演技力にも脱帽しました。彼女の表情だけで、今は黄雨萱なのか、今は陳韻如なのかが非常に分かりやすく表現されています。韓国版のチョン・ヨビンさんも素晴らしいですが、尺の関係でまだ完全に発揮できなかったのが残念でした。

台湾版では黄雨萱が最初はずっと王詮勝の浮気の証拠を証明したかったという面も描かれ、最愛の恋人を失う辛さを感じることができます。このシーンは必要ないと思う人もいるかもしれませんが、私にとって黄雨萱はずっと昔から周りの人に好かれるタイプなので、失恋してもすぐに立ち直るはずです。しかし、まさか自分がこんなに王詮勝に愛されているとは思わなかったのです。「失去了以後,才知道要珍惜」という中国語の慣用語からも分かるように、失ってからやっと大切さを理解する状況が描かれています。

施柏宇については、正直に言うと「いつかの君に」のインギョの役はアンヒョソプが演じればさらに説得力があると思います。莫俊傑は中国語では「暖男(優しい男)」で、優等生の役は正反対の李子維と親友になるストーリーが描かれ、二人の友情を強く感じることができます。

台湾版の原作を超えられない③
やはり文化の違いが関係していると思います。原作では、台湾の古い建物や台湾の景色、台湾の風物を堪能することができます。時折、台北の景色や台南の風景が描かれます。また、台湾の軽食やかき氷も登場し、これによって単なるラブストーリーではなく、台湾の魅力をドラマを通じて味わうことができます。韓国版は原作に忠実に取り組んでいますが、やはりどこかぎこちなさが感じられます。


台湾の「時をかける愛」が韓国でブームになり、日本ではまだそうなっていないことは残念です。私も一度見ただけでは満足できず、何度も観るうちに新たな感想が湧き上がってきました。特に最後のエンディングは余韻があります。このドラマは台湾独特の暖かさを感じさせる作品で、脇役たちも魅力的です。黃雨萱の同僚たちや陳韻如の家族など、全体を通して感動を与える作品です。いつか「時をかける愛」が日本でもイベントなどで上映されることを願っています。お願いします🙏





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