ほっともっとフィールド神戸より

ご無沙汰しています。
気持ちがどよーんとした日々が続いております。
その詳細は・・ここでは語れません。

ただ、私の大阪での勤め先でも、現地へ乗り込む部隊が編成され、
重機や作業船とともに様々な資材を積んで、復旧作業に取り掛かる準備をはじめています。
今回、部隊の一員に私の名前はありませんでしたが、できるだけ早く行けるよう準備に協力しようと思います。
それが何か協力しているという自己満足に浸っているだけなのかもしれません。


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さて。
私の趣味でもあるプロ野球の開催について、意見が分かれているようです。
神戸の人間として、東北に4年以上お世話になった人間として言うならば、
今回は16年前の神戸とも状況が違うものと考えた方がいいと思うのですが・・。

普段球場で野球を見てナンボ、と思ってる私からすると、
地元密着で頑張ってる楽天が本当に地元を離れてまで開催していいのだろうかとも思いますし、
実際、Kスタは仙台の人たちが集まり、コミュニケーションの場として活躍してきました。
そして、16年前の神戸では、まだ被災の度合いが小さかったグリーンスタジアムでの開催が可能で、
被災した人が直接一緒に同じ場で盛り上げたからこそ、価値が高かったようにも思います。
スポンサー関係も、今、東北の企業が力を貸せるだけの余裕があるのかどうかもわかりません。
結局全国区のスポンサーが名乗りたいだけならば、価値が薄れるとも思いますし。

でも、甲子園でプレーする地元の高校球児をテレビで見るのと同じように、
地元のプロ野球球団が遠くの地で頑張ってる情報を届けるのもひとつのやり方なのかな、とも思うわけです。





そういう気持ちの中で、話題に上がってる「ほっともっとフィールド神戸」の今をお届けすることにします。
ちょうど先週の週末、療養中の親と年老いてしまった殿を連れて、菜の花を見に総合運動公園へ行ってみました。

球場正面は、前身の「スカイマークスタジアム」の看板が取り外され、まだ「ほっともっと」になりきれていない白紙の状態。
何か、今のプロ野球を物語っているようにも見えます。






てくてく・・・



秘密の覗き穴からチラ見。二軍が練習中でした。お久しぶりのD-kat。
サブ球場なら練習公開してるのに、こっちもたまには公開してくれたらいいのに。



リトルネプチューン、かつての神戸オリックスの守り神、ネッピーがいた名残りは、
槍の形をした垂れ幕用の柱から見て取れます。






グリーンアリーナ神戸（体育館）へ通じる道。
4月になると桜のトンネルになります。




駅と球場は日本一近いです。




兵庫国体のときからいるマスコット「はばたん」がいたりします。



この近くには駅から東へ進むと公園の休憩所があります。
イチローのバットが飾ってあります。



新幹線の上に地下鉄が通る異例の立体交差が見られます。






さらに進むとユニバーシアード記念競技場が。
楽天が親会社のヴィッセル神戸も夏の時期はここで試合したりします。



競技場の隣の坂を上ってみると・・・



競技場の中がしっかり見えます。お得スポットです。
でもたぶんイベント開催時はこの通路は閉鎖されてそうです。




坂を上ってると喉が渇きます。
この日は、脱力感があふれるほど、温かくて穏やかな日和でした。




坂の頂上から南側の斜面は「コスモスの丘」と呼ばれています。



コスモスの丘ですが、冬から春にかけて、一面に菜の花が植えられています。






まだ背丈が小さく、三分咲きといったところです。
今年は開花が遅かったらしく、4月上旬頃が見ごろでしょうか。



おやっさんについていく殿。








（あんまし菜の花に興味は無い？）


これが、かつては神戸復興の象徴となった神戸総合運動公園です。
もし、東北楽天が東北を勇気付けるための力となるため、ここを使うことで喜ばれるなら、使っていただきたいと思います。
ただ、楽天主催の試合は、福島市とかできるだけ地元に近いところでの開催も視野にいれておいて欲しいものです。
やっぱり、東北楽天は東北の人たちとともに、被災された方々ご自身の力があってこそだと思います。
それに悪役として立ち向かうことなんて、オリックスファンとしては慣れたものですよ。
正々堂々と戦いたいもんです。

でも、それはやっぱりあくまで「復興」の段階での話ですよ。

もう一度立ち返って、8年前にお世話になった宮城県石巻市のことを思い浮かべました。
・・関西出身の私が新入社員でいきなり4月から石巻配属で、最初は彼ら無線で何しゃべってるか全く聞き取れなかったんもんですよ。
・・配船が違うとか段取りが悪いとか全部船長俺のせいにすんなや、と揉めたこともあったり・・
・・うねりが大きいときに強行して、結局失敗して怒られたり・・
・・おやつ買わないと仕事しねぇ！って本気で怒られたこともあったり・・
・・潜水士と水中電話で仕事の話してるのに、潜水士はタコを獲ってたり・・
・・あの暑い夏の日には、みんなにペットボトルのジュースを買って配るため、船に向かって投げ込んだり・・
・・クレーン船の甲板上から松島航空隊のブルーインパルスの空中練習を眺めたり、花火を見たり・・
・・凍りついた冬。岸壁上車が止まらずに焦ったこと。
・・甲板上で足が滑って船長に笑われたこと。
・・検査の前日だというのに、ガット船の船長たちから死ぬほど酒をそそがれたり・・

なんだかんだで転勤のとき、挨拶に各船を回りましたが、
「大きくなって帰って来るんだっちゃ」「んだっちゃ」って口々言われたきり。
いろんな人にお世話になりました。

・・皆さんどこにいるんですか？
本当に今、生きるか死ぬかを争ってる最中なのです。
今のこの状況は、阪神大震災のあの悲劇すら遥かに超えています。
あのときとは天秤にかけられないように思います。
今のこの非常事態の事の大きさは、16年前のプロ野球開幕時点とは比較にならないのです。

当事者にとって、今は興業よりも家族との再会、生きてることが喜びという段階。
プロ野球による地域の興業や復興は・・せめてやっぱり復興の段階にならないと。
せめて仮設住宅が建つ目処が立つまでは、早まって欲しくないと思います。
NPBも開催の協議については結論を出せずに長引いていますが、
それはせめてもの迷いがあるという気持ちを持ってくれてるだけでも救われるところがあるように思います。


そして。
こうやって、他人事のように週末に家族と過ごせることが、心苦しくも本当にありがたく幸せに思います。


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お時間とお気持ちに余裕がありましたら・・。