前にも書いたが、私はプロジェクターで映画を観るのが好きだ。480Pまでしか投影出来ない安物だが、映画に集中すると細部の画質まで気にならなくなるので、リビングの46インチ液晶テレビよりはプロジェクターで観る方が多い。
1月にパナソニックのブルーレイレコーダーを買った。その際、店員にワウワウの15日無料視聴を勧められ、結局、2ヶ月だけ加入した。パナソニックでいうところのHX画質だと、1枚のブルーレイに映画3タイトル、HE画質だと4タイトルをダビングすることが出来る。いずれフルハイビジョン対応のプロジェクターを買える日が来るかもしれないので、その日に備え片っ端から録画していった。
しかし、録画すると観たくなるのが人情というもの。仕方なく46インチテレビで観ることにした。観ながらふと思ったのだが、DVDはプロジェクターで普通に観ている。汚くて観られないとは思っていない。それなら、ブルーレイもフルハイビジョンにこだわらず、480P出力してプロジェクターで観たらいいではないか、と。幸いうちにはプレステ3がある。プレステ3を使えば、わざわざリビングのレコーダーを外さなくても、ブルーレイの再生ができる。それに、前々から、和室のテレビとプレステ3を接続するためのケーブル(和室のテレビにはHDMI端子が無い)が欲しかったこともあり、早速、ケーブルを買いに行くことにした。
ところが我が家のプロジェクター、なんとD端子が無く、480P出力可能な端子は、コンポーネント端子のみである。プレステ3は排他的な仕様のため、HDMIケーブル以外は専用ケーブルを買わなくてはならない。しかもこれがまた高い。コンポーネントケーブルとD端子ケーブル、共に3,000円近くもしており、ケーブルに約6,000円も出さなければならない。しばらく迷ってしまったが、結局いつものように買ってしまった。
家に帰り、早速繋いでブルーレイにダビングしたものを観ようとしたら、問題発生。音声は出るもののプロロジックⅡ再生になってしまい、AAC音声で出力されていない。アンプに問題があるのか、レコーダー録画時に問題があるのか。何時間も悩んだ末にやっと判明した。何のことは無い。プレステ3の出力設定に原因があった。映像コード、音声コードを繋ぎ替える度に、本体の出力設定をし直さなければならない仕様になっているのである。この仕様ってどうよ、と思うのは私だけではないだろう。
気を取り直してエイリアン2を観た。HX録画、DVD画質(480P)での出力とはいえ、さすがにデジタルワウワウはきれいである。これなら、どんどんダビングする価値があると思い、調子にのってブルーレイに焼いて行った。
どれどれ、きれいに焼けているかと、各映画の冒頭部分を観ていく。字幕のデカさが気になるものの、まずまずじゃないと観ていたが、中に、映像がぼやけていたり、字幕がにじんでいたりするものがある。古い映画だから仕方がないかとも思ったが、古いのにきれいであったり、2年前の作品なのに汚かったりする。これはどういうことか。
暗いところで観ているから、目が疲れてぼやけているように見えるのかもしれない、と液晶テレビで見直しても汚い。HEに画質を変換したから、中には汚いものもあるのかと考え、再度同じタイトルをDR録画したがやはり汚い。レコーダーに原因があるのかと、片っ端から録画していったものをチェックしていくと、ワウワウを録画したものにだけ汚いものがある。そこで、ワウワウの番組表と録画したタイトルを突き合わせていった。
ようやくわかった。人間の思い込みというのは恐ろしいもので、デジタルワウワウだからHV画質と思っていたが、そうではなく、特に191、192、193の分割放送分は、HV放送をしていない。全てがHV放送のわけではないことぐらい、普通に考えれば当たり前のことなのだが、デジタルワウワウはきれいという思いが、全てHV画質と思い込ませてしまったようである。
それにしても、いくらHV画質ではないとはいえ、あの字幕は観ていて気分が悪くなるのだが、気になる人は少ないのだろうか。我が家ではブルーレイ5枚がゴミとなったが。