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人の目を気にせずに自分の好きなものを選ぶということ

2023-12-26 23:17:50 | 日記
一昔前は大量消費社会で、みんなが同じものを消費していた。
なので昔は空気の圧力が強く、自分はそれほど好きでもないものを好きだということにして付き合って生きていた。
趣味でも遊びでも、恋愛でも、果ては結婚ですら。

それが嫌だということで、自分の好きでないものは拒み、自分の好きなものを選ぼうという時代になってきた。
最初は、嫌なものから解放された爽快感にみんな浸っていた。
だが、少しずつ段々みんな気がついてきた。
みんなの好きなものがバラバラになれば、誰とも繋がらず、交わらず、関わらなくなってくるということに。
自分の大好きなものでも、人は自分の大好きなものに興味を持ってくれない。
好きでもなければそれを好きだと言わなくて良い世の中だからだ。

大誤算は、自分の本当に好きなものも誰かはきっと好きであってくれるだろうという楽観的な予測だった。
これが驚くほど交わらない。
だから驚いてすぐに空気に引っ込んだ人も多くいる。
やっぱり空気を読んでおかないと好きなものが交わらないからだ。

でもそれでも、一度嫌なものを拒む自由の解放に浸ってしまうと、
周りの好きなものに合わせる自分がどこか偽りのように感じるようになってしまう。
好きが交わらず、さりとて空気を読むことも求められず、
多品種少量生産社会の中で人はばらばらになって生きるようになってしまっている。

テクニックを使えばいいねを集めたり社会的ステータスをゲットすることはできなくはないが、本当に好きなものを誰かと分かち合いたいという気持ちはますます乾くばかりになっている。
でも今更引き返せない。
好きなものが交わらずに人はイライラし続け、今や戦争さえ起きかねない世の中だが、もう好きではないものを好きだということが嘘だと分かってしまった以上、それをもう本当に好きだとは言えなくなってしまった。
要は夢からさめてしまったのだ。

好きなものを隠して、
好きな人と結婚し、
好きな子どもを育てるのが世の中になっている