
アメリカ大統領選挙は何となくオバマ氏で決着しそうな雰囲気が濃厚になってきた。ヒラリー陣営はガタガタ、共和党の負け犬もといマケイン氏にいたってはマスコミは無視している。
当初大統領選はヒラリー圧勝と予想されていた。その中でマイナーであったオバマ氏を高く評価し熱烈に応援しているグループがあった。
福井県小浜市である。
何故、小浜市がオバマ氏を応援したのか? 説明は無用だろう。日本人特有の駄洒落好きである。
小浜市といってもほとんどの日本人は認知していない。
福井県南西部に位置する人口三万人の小都市である。
畿内の色が濃い港町で、律令時代より前から、ヤマト王権の日本海側入口として盛えて来た。奈良時代からの文化財も多く残るため、「海の正倉院」「海の有る奈良」という異名を持つ。文化財の集積率は、京都・大津・奈良に匹敵する規模を誇る。
3月に奈良の東大寺で実施されるお水取りの水は、遠敷川鵜の瀬から送られた物と言われている。又、伊勢志摩や淡路島と列んで、海産物を奈良や京都まで送った地域の1つでもある。
江戸時代には、京極氏や酒井氏が治める小浜藩の城下町であった。この代から、鯖の水揚げ基地ともなっている。
(By Wikipedia)
歴史的文化財の多い町ではあるが、観光化はしていない。ある意味では穴場かもしれない。しかし、別の表現をすれば、「誰も来ない町」ということになってしまう。
地元の人には失礼ながら、「地味で目立たない町」なのである。
そんな町がなんとかメジャーデビューする手だてはないか?
残念ながら、なかった。町おこしの万策尽きて、このまま過疎の町として埋没していく運命なのか!
そんな状況の中で、降って湧いたようなチャンスが訪れた。
NHKが朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」というのをやったのである。NHKの朝ドラもかつての「おしん」のような社会的影響力はなく、「あっ、そんなのやってたの?」と言う程度であるが、やはり全国ネット、そこそこは宣伝効果があった。ドラマそのものは歴代ワースト3位の不出来だったが、小浜市の名前が売れたのは事実である。
小浜市もそれなりにおいしい思いをしたに違いない。しかし、放送が終了すれば元の木阿弥。何とか観光客を呼び戻す算段はないものか?
小浜市がオバマ氏を応援したのはかなりやけくそ気味の企画だった。
またまた失礼ながら、商工会議所の人達のオツムの程度も疑ってしまう。
しかし、世の中不思議なものである。風というのは頭のいい人に吹くとは限らない。
若い人は知らないだろうが、かつて「ピンカラトリオ」という3流漫談グループが解散記念に「女の道」という下手くそな演歌をレコーディングした。常識的には売れるはずのない。ところがところが、これが史上空前の大ヒット。
何が売れるのかは、まさに「神のみぞ知る」である。
小浜市がオバマ氏を勝手に応援して以来、オバマ氏は連戦連勝、とうとう噂を聞きつけたCNNが小浜市の中継をすることになった。今や世界の「小浜市」になろうとしているのである。
小浜市の存在は当然オバマ氏の知るところとなり、オバマ氏からも熱い期待が寄せられている。
この手のネタでは大先輩に当たる羽合温泉にも是非奮起を期待したい。メイドイン宇佐も頑張れ。
(記事)
小浜市の「オバマ候補応援」イベント ついにCNN中継デビュー
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