汗が流れて受付ひとり 真夏の暑さが暑すぎる
7月31日。
この日は私にとって 「特別な」 日でもあります。
私がはじめて一人で企画から出演交渉、会計までを手がけた落語会 「広小路八耐」(於・お江戸上野広小路亭)が9年前のこの日にスタートしたのです。
この会は落語・講談・浪曲・マジック・太神楽などの若手が、昼12時から夜8時までぶっ通しでかわるがわる出演するという、文字通り 「八時間耐久」 の会で、最初の1年間で5回開催、その後は毎年7月31日に開き、一昨年まで計12回開催した、ごく一部で 「伝説」 となっている落語会です。
とにかく全てを一人でやるのですから、受付も私
冷房もない上野広小路亭の受付は、ただでさえ暑い日をより暑くさせましたが、入ってくるお客さんに励まされ、出番を終えた芸人さんに励まされ、帰られるお客さんに声をかけていただいたりしたおかげで、なんとか受付も 「八時間耐久」 を完走することができました
会の日が近づいてくるまでの不安な日々とから、会が終わって芸人さんと朝まではしゃいだ打ち上げとのギャップは、それまで 「もう今年で終わりにしようか…」 と思っている私を、「また来年も…」 という気持ちにさせるには充分のものでした。
この楽しさがあるから、12回も開催できたのだと思います
第1回目から9年の月日が流れた、ということは、それから晴れて真打に昇進したひと、テレビで活躍しているひと、いまひとつ伸び悩んでいるひと、そして残念ながらこの世界から足を洗ったひとなど、その後の道はさまざま。
でも、一緒に八時間を闘った仲間として、この人たちのことは一生忘れないでしょう
あと10年ほど経って、第1回から20年となったら、出世したひともそうでないひとも集めて、思い出の会を開きたいなぁ、という夢もあります
そのときは 「ギャラは負けといてね」 と一言付け加えることになると思いますが
来年の7月31日、また今日と同じことを思い出すことでしょう。