H 氏賞選考経過についてちょっとだけ、言いたくなった。
以下「Wikipedia」より↓
>
H氏賞(エイチししょう)は日本現代詩人会が主催する、新人のすぐれた現代詩の詩人の詩集を広く社会に推奨することを目的とした文学賞。詩壇の芥川賞とも呼ばれる。
選考は毎春、前年1月1日から12月31日の間に発行された新人(会員であるか否かを問わない)の全詩集を対象に行なわれ、会員投票と選考委員の推薦により決定。受賞者には記念品と賞金50万円が贈られる。同様の性質と価値をもった賞に、日本詩人クラブ主催の「日本詩人クラブ新人賞」がある。2007年、「詩集発行3冊目まで」という条件が明示された。
↑「会員投票と選考委員の推薦により決定」というのがわかりにくい。
今年度の選考経過を見てみる。
H 氏賞選考経過↓
http://www.japan-poets-association.com/prize/news/post_3.html
まず選考委員の理事会決定があるんだな。
>さて、今年度第六十一回H氏賞の選考委員は次の七氏に委嘱することが理事会で決定している。阿賀猥、新井高子、岩木誠一郎、※菊田守、※北畑光男、細見和之、山田隆昭(五十音、敬称略、※は理事)。
どういう理由でこの人たちに決定したのかが見えないけど、それは措くとして、
次に現代詩人会の会員投票の結果
>会員投票による候補詩集は次の通りになった。
渡辺めぐみ『内在地』(思潮社)37票
万亀佳子『夜の中の家族』(花神社)10票
新井啓子『遡上』(思潮社) 8票
おぎぜんた『アフリカの日本難民』(コールサック社)8票
渋谷卓男『雨音』(ジャンクション・ハーベスト)8票
塚越祐佳『越境あたまゲキジョウ』(思潮社) 8票
彦坂まり『夜からの手紙』
(土曜美術社出版販売)8票
石川厚志『が ないからだ』
(土曜美術社出版販売)7票
宮尾壽里子『げっ歯類の憂鬱』(書肆青樹社) 7票
渡辺めぐみ『内在地』(思潮社)37票が圧倒している。
とはいっても、有効投票数が公表されていないのがな~んかなあ。
まさか37票+10票+8票+8票+……7票だけではないだろうとは思うけど。
で、調べてみたら、現代詩人会の会員数はなんと1005名もの大所帯。
http://www.japan-poets-association.com/about/
詩の評価基準のあいまいさを指し示しているようだ。
1005名中37票って大したことないよね。でも、渡辺37票は、10票、8票、7票には圧倒している。
ところで、この37票、8票、7票に加えて、選考委員の推薦があるんだよね。
>会員投票による理事会承認の九冊に、選考委員が推薦する詩集一冊を加えた計十冊を、今回のH氏賞候補詩集とした。
選考委員推薦による候補詩集は次の一冊。
木敏次『傍らの男』(思潮社)
このようにして、今年度H氏賞候補詩集は十冊と決定した。
この、選考経過、いけしゃあしゃあとよくやるよね。
選考委員が推薦したのが選考されるに決まってるじゃん。
だって、選考する人が推薦するんだもん。
>「山田選考委員長より、委員一人一人が候補詩集のなかから推したい詩集を、その理由を付して選定していった。その結果、渡辺詩集、おぎ詩集、渋谷詩集、塚越詩集、石川詩集、木詩集が残り、」
選考委員7名が6詩集を指名したわけだ。2名が1詩集を重なって推したことになる。この時点ではたぶん渡辺詩集が2票。最初に挙げられてるからね。高木詩集は選考委員推薦なのでこの時点では某選考委員の1票だけで遠慮がちに末尾。
>さらに検討、議論を重ね、深めていくために委員が三冊以内にしぼりこみ、残った詩集が木詩集、渡辺詩集、渋谷詩集、石川詩集、おぎ詩集となった。
3冊以内に絞り込まれてないよね。でもガツーんとした某選考委員の発言に気兼ねして一人が高木票に流れたのだろう。この時点では高木2票、渡辺2票、他の3名各1票。
>この詩集をさらに検討、議論百出しながら活発に意見を重ねていった結果、渡辺詩集、木詩集の二冊が残った。
そりゃあ、会員推薦多数と選考委員推薦1が残るよな。
そこで、凡百の賞なら同時受賞というところだろうが、「権威あるH氏賞」だから、そういうわけにはいかない。詩集の発行元にとってはどっちでもうれしい限りだけど……。
>この二冊の詩集の良いところ、足りないところなどさらに意見を出しあい、議論しつづけた結果、選考委員全員で木詩集を第六十一回H氏賞詩集と決定した。
「この二冊の詩集の良いところ、足りないところなどさらに意見を出しあい、議論しつづけた」という、そのなかみを公開しなければ、正しい意味での選考経過とは言えないよね。
どこかの県のどこかの地域の教科書採択みたいだな。推薦されなかった「作る会」系の教科書を密室で採択した手法と全く同じだ。
まあ、なんというか、あらかじめ選考委員が推薦した高木敏次詩集のお引き立て役にされた9詩集がなんだかね……。
木敏次詩集『傍らの男』がどれほどすぐれた現代詩集であるのか、これから読み解いていこう。
以下「Wikipedia」より↓
>
H氏賞(エイチししょう)は日本現代詩人会が主催する、新人のすぐれた現代詩の詩人の詩集を広く社会に推奨することを目的とした文学賞。詩壇の芥川賞とも呼ばれる。
選考は毎春、前年1月1日から12月31日の間に発行された新人(会員であるか否かを問わない)の全詩集を対象に行なわれ、会員投票と選考委員の推薦により決定。受賞者には記念品と賞金50万円が贈られる。同様の性質と価値をもった賞に、日本詩人クラブ主催の「日本詩人クラブ新人賞」がある。2007年、「詩集発行3冊目まで」という条件が明示された。
↑「会員投票と選考委員の推薦により決定」というのがわかりにくい。
今年度の選考経過を見てみる。
H 氏賞選考経過↓
http://www.japan-poets-association.com/prize/news/post_3.html
まず選考委員の理事会決定があるんだな。
>さて、今年度第六十一回H氏賞の選考委員は次の七氏に委嘱することが理事会で決定している。阿賀猥、新井高子、岩木誠一郎、※菊田守、※北畑光男、細見和之、山田隆昭(五十音、敬称略、※は理事)。
どういう理由でこの人たちに決定したのかが見えないけど、それは措くとして、
次に現代詩人会の会員投票の結果
>会員投票による候補詩集は次の通りになった。
渡辺めぐみ『内在地』(思潮社)37票
万亀佳子『夜の中の家族』(花神社)10票
新井啓子『遡上』(思潮社) 8票
おぎぜんた『アフリカの日本難民』(コールサック社)8票
渋谷卓男『雨音』(ジャンクション・ハーベスト)8票
塚越祐佳『越境あたまゲキジョウ』(思潮社) 8票
彦坂まり『夜からの手紙』
(土曜美術社出版販売)8票
石川厚志『が ないからだ』
(土曜美術社出版販売)7票
宮尾壽里子『げっ歯類の憂鬱』(書肆青樹社) 7票
渡辺めぐみ『内在地』(思潮社)37票が圧倒している。
とはいっても、有効投票数が公表されていないのがな~んかなあ。
まさか37票+10票+8票+8票+……7票だけではないだろうとは思うけど。
で、調べてみたら、現代詩人会の会員数はなんと1005名もの大所帯。
http://www.japan-poets-association.com/about/
詩の評価基準のあいまいさを指し示しているようだ。
1005名中37票って大したことないよね。でも、渡辺37票は、10票、8票、7票には圧倒している。
ところで、この37票、8票、7票に加えて、選考委員の推薦があるんだよね。
>会員投票による理事会承認の九冊に、選考委員が推薦する詩集一冊を加えた計十冊を、今回のH氏賞候補詩集とした。
選考委員推薦による候補詩集は次の一冊。
木敏次『傍らの男』(思潮社)
このようにして、今年度H氏賞候補詩集は十冊と決定した。
この、選考経過、いけしゃあしゃあとよくやるよね。
選考委員が推薦したのが選考されるに決まってるじゃん。
だって、選考する人が推薦するんだもん。
>「山田選考委員長より、委員一人一人が候補詩集のなかから推したい詩集を、その理由を付して選定していった。その結果、渡辺詩集、おぎ詩集、渋谷詩集、塚越詩集、石川詩集、木詩集が残り、」
選考委員7名が6詩集を指名したわけだ。2名が1詩集を重なって推したことになる。この時点ではたぶん渡辺詩集が2票。最初に挙げられてるからね。高木詩集は選考委員推薦なのでこの時点では某選考委員の1票だけで遠慮がちに末尾。
>さらに検討、議論を重ね、深めていくために委員が三冊以内にしぼりこみ、残った詩集が木詩集、渡辺詩集、渋谷詩集、石川詩集、おぎ詩集となった。
3冊以内に絞り込まれてないよね。でもガツーんとした某選考委員の発言に気兼ねして一人が高木票に流れたのだろう。この時点では高木2票、渡辺2票、他の3名各1票。
>この詩集をさらに検討、議論百出しながら活発に意見を重ねていった結果、渡辺詩集、木詩集の二冊が残った。
そりゃあ、会員推薦多数と選考委員推薦1が残るよな。
そこで、凡百の賞なら同時受賞というところだろうが、「権威あるH氏賞」だから、そういうわけにはいかない。詩集の発行元にとってはどっちでもうれしい限りだけど……。
>この二冊の詩集の良いところ、足りないところなどさらに意見を出しあい、議論しつづけた結果、選考委員全員で木詩集を第六十一回H氏賞詩集と決定した。
「この二冊の詩集の良いところ、足りないところなどさらに意見を出しあい、議論しつづけた」という、そのなかみを公開しなければ、正しい意味での選考経過とは言えないよね。
どこかの県のどこかの地域の教科書採択みたいだな。推薦されなかった「作る会」系の教科書を密室で採択した手法と全く同じだ。
まあ、なんというか、あらかじめ選考委員が推薦した高木敏次詩集のお引き立て役にされた9詩集がなんだかね……。
木敏次詩集『傍らの男』がどれほどすぐれた現代詩集であるのか、これから読み解いていこう。
この人には妥協しないで自分の主張を貫いてほしかったと思うけど、
どうか。
高木詩集を推薦した選考委員は阿賀猥さんだったかもしれませんね。
それから、
「現代詩人会の会員数はなんと1005名もの大所帯」であるにもかかわらず、投票数が少ないのは、みんな自分の票が死票になるのがわかっていたからではないでしょうか。
「議論百出しながら活発に意見を重ねていった結果」よりも、その過程を見えるようにしないと、他の候補に挙がった人たちには納得いかないのではないか。
自分が最初に推薦した詩集を降ろして、高木詩集で納得した理由を明示してくれないと、他人事ながらな~んか気持ちよくないですな。
阿賀猥、新井高子、岩木誠一郎、菊田守、北畑光男、細見和之、山田隆昭さんたち、どうでしょうか?
「悪妻の戯言2」より
http://shimaag.blog90.fc2.com/blog-date-201110.html
>「今年度のH氏賞選考過程で最初の会員投票では『内在地』が圧倒的得票でトップだったにもかかわらず『傍らの男』が選ばれた”特筆すべき点”とは何だったのか?」
については、この人のブログのリンクと共にこの疑問点について教えて頂けるよう、賞を授与する団体の理事長の方にフェイスブックを通してメールを送りまし た。
↑
と、言いつけたまではよいのだが、
答えにならない回答をもらって納得しているのだから、
デージお寒い結果でしたと言わなければならない。。
↓
>メールには、8月に理事長を退いたため回答内容は「個人の見解」として理解して下さいと書いてありました。また「私信」なので、頂いたメールの内容についてこのブログで公開するのは控えることにしました。
ただお答え頂いた内容には、今年度の審査に限らず”会員投票でのトップ詩集が即H氏賞受賞に至らないことが有り得る理由”が簡潔に述べられており、わたしもよく理解できましたので、ここでご報告しておきます。
※
そんな理由をよく理解しても、どうしようもない。
答えてほしかったことは、トップ詩集に足りないところ、「高木詩集を積極的に推す理由」だったでしょ。