世界中で様々な分野で活用されているメタバースですが、実は確立された定義はまだありません。経済産業省では、1つの仮想空間の中で、いろいろな領域のコンテンツやサービスがユーザーに提供される場としています。一方米国の投資家であるマシュー・ボールは、メタバースに必要な7つの条件を挙げています。
1つ目は、永続的であることという条件で、 リセットや一時停止、終了がないとしています。
2つ目は、同期的であるということで、リアルタイムに存在する、生きた体験となるべきだとしています。
さらに、同時に接続できるユーザーの数に制限がないことや経済があることを挙げています。経済があるというのは、創造や所有、投資、販売が可能で、仕事を通して報酬が得られるということです。
5つ目は、 広範囲であることです。デジタルと現実の世界、個人と公共のネットワーク、オープンとクローズのプラットフォームの両方にかかわっていることが必要です。
6つ目は、異なるプラットフォームの間で相互運用性があることです。互換性のないものは、現在、クローズドメタバースと呼ばれていますが、マシュー・ボールの定義からすると、これはメタバースではないということになります。
最後は、広範な企業、個人による貢献です。
マシュー・ボールが挙げた7つの条件は、メタバースの定義づけの方向性を示していると評価されていますが、他にもRoblox社のデイビッド・バシュッキなど、多くの人が、メタバースの概念の説明や定義の提案を行っています。現時点では、最終的な結論には至っていません。