見たから仕訳帳

多くは見るだけならタダ。視点を変えたり眼力を鍛えることで素敵な暮らしができる。実は見ることは生きるということなのです。

アルコールに感謝するとき

2013年12月30日 | 日記
夕刻、大阪から来客あり。
不思議なもので、スッタフがみんな帰ってしまうと、
事務所に居ることが億劫で、
「出ますか?』となり、話の続きを引っさげたまま、
黄昏、寒さのトンネルを抜けて湯気と匂いの立ち上がる場所へ。

帰り道、別の湯気の立ち上がっている、こんなファサードを見つけました。
思い込みとは、本当に罪なものです。
銭湯だって戦略があります。
マーケティッグなどという賢いものではなく、
暴力的に印象づける、湯気が立ち上る凄いデザインでした。

負けた。深呼吸して
アルコールに感謝する時もあるのです。

建築現場のクレーン・アート

2013年12月07日 | 日記
ことしも12月に入って冷え込む日々がきた。
京都・山科駅近くでは、交通の便をいいことに、
マンションの建設も目白おしだ。
そんな現場のひとつに工事用のクレーンが青空に掛かった。
その重機の全体にカラフルなイラストが鏤められている。
殺伐とした建築現場のイメージ・チェンジに役立っているようだ。
とくに、小さな子どもたちには歓迎されるだろうし、
大人でも見た感じでは気分がちがう。
それだけ金は掛かるだろうが、景観の質を上げる
とてもいいアイデアだと思う。
応援したくなる経営とは、こんなコトをいう。

お世話になったマンモス倉中

2013年12月01日 | 日記

1985年ころ、日本HIS研究会の時代にいちど見学に訪れたことのある病院界の巨人・クラチュウこと倉敷中央病院に、縁あってふたたび訪れることとなりました。
どこかに以前のイメージはあるのですが、頭にある面影とはすっかり変わっているように思いました。院内は病院とは思えない人通りがあり、コーヒーカフェやレストラン、コンビニ、そして公園のようなスペースなども当然のようにあって、もう街並みの様相をしていました。言って見れば、当時の青年がすっかり成人して悠然と微笑んでいるような感じをうけました。
今回は、HISフォーラムの併行イベントとしての病院見学や企画広報塾の会場、そして地元共催病院の歓迎パーティの会場として多勢(約150名?)の受け入れをいただきました。
院内で目にできるものは、すべて「目的」が明らかになっているし、必然性があるように見受けました。それは当然、理念の実践であることが感じられて、それが快適性につながっています。大きいながら経営のバランス感覚に秀でたものがあるのでしょう。
たとえば、この南玄関のロードサイン、背景は年代を経た重厚感のある病棟なのに、その前に現代感覚の処理が施されていて、一見、アンバランスのように見えても、全体の佇まいに命を与えています。
院内の中心に年表の展示スペースが設けてあるように、自らの歴史を今に伝えようとし、未来につなごうと試みながら、今ここの足下をみた現実の均衡によって、この医療体に息吹をあたえているように思われます。まさしくHISが見事に実をつけていました。