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赤松敏弘Vibraphone Connection・談話室

大河と緑と空のバランスの取れた土地で恩師と酒を飲み交わす旅に出た

晴天の土曜日、午前11時の新宿。
青空に映えるコクーンタワーと11時ジャストの松本行き「あずさ17号」。
 
 
でもこの角度からということは信州方面じゃないな。
今日は自由席でダッシュ。もっと遠くへ・・・・!
 
 
出かけた先は、大河と緑と空のバランスが良いところ。
 
 
そして、この人と会うためにやって来た。
 
 
高校音楽科の恩師、山本友之先生。
75歳になられているとは思えないほどお元気。ここに来なければ今日の僕の生活はなかっただろう。
 
東京駅午前11時30分発の「のぞみ」に乗車。今回は自由席だったので行列に並ぶ。すっかりコロナ前の様子に戻った土曜日のお昼前の光景。
 
 
車内販売は昔とは比べ物にならないほど簡素化され、旅に花を添えるまでには至らないのが残念。
駅弁も楽しみにしていたのだけど、チョイスは二つしかなく、必然的にこれになった。
 
味は悪くなかったのでよしとしましょう。
 
午後3時前の岡山駅。
 
 
目の前のディーゼルカーはJR四国の3700系特急「南風」高知行き。
いつもならあのホームからこちらを眺めているのだけど、今回は逆転。
 
 
こちらには懐かしいキハ40系の快速「ことぶき」がやって来た。ここだけ見ると昭和の学生時代を彷彿とさせる。
 
 
「網棚」という言葉の意味がわかる車内。扇風機まで付いている。
 
列車は上下のジャンピングを繰り返しながら・・・・・
どんどん山へと入って行く。
 
 
川を渡り・・・・
 
 
誰かの田んぼを眺めながら・・・・
 
あの頃のまんまの乗り心地で昭和の世界へと入ってゆく。
 
 
午後4時半過ぎ。到着したホームからの光景。
ここに来たことがある人には忘れられない光景のはず。
 
 
「蒜山そばいかがですか! 蒜山そばいかがですか」というそば売りの声が聞こえて来そうだ。
 
エレベーターがある・・・と思ったら改築中でした。
 
 
大昔にここへ来た時と全く同じ階段を降りて・・・
 
 
全く変わらない地下道で駅本舎へと向かう。
 
 
津山駅。
高校から7年間暮らしたこの街の母校、作陽高校が倉敷に引っ越すので先日最後の卒業式があった。
 
音大と大学、短大は一足お先の平成になる前に倉敷へと引っ越している。高校が引っ越すことで、この街から母校が消えるわけで、今回津山に足を向けた。
 
そして、長い事念願だった恩師と酒を酌み交わすために。
 
 
生まれ育った松山の環境が小学生でジャズに出会うのも必然的なミニ歌舞伎町で毎晩朝までパトカーのサイレンと酔っ払いの叫び声、それが終わるとカラスの襲来、という中で育った子供が、高校からいきなり親元を離れて寮生活。
 
 
しかも場所がこの大河と緑と空のバランスの取れた土地となるとホームシックになるかと自分でも思っていたが、音楽科という音楽最優先の生活の中で、これまでに気づかなかった自然豊かな中で育てられる音に触れて一気に自分の人生の方針をここで見つけられた。
 
中学まではまだ音楽で生きるか、放送業界で生きるか、軸が定まらなかった部分もあったけど、ここで空や川、夕陽や緑を眺めながら育んでいったものが音楽で生きるという強い信念に繋がっている。
 
決して便利でもなく、情報もほとんど入って来なかったけど、少ないチャンス(それは大阪や岡山、広島のホールで行われる世界トップグループのジャズコンサート)を目撃して一気に想像力を働かせて自分のスタイルを作る土台を作陽高校の音楽科で身に付けられたから。
 
東京に出ても、まだ、誰もやっていない事が出来ていたのも、いわば隔離された環境で周りに左右される事なく練り上げられたからだと思う。
 
それを横からとやかくいう事もなく、見守ってくれたのが恩師だった。
 
 
今夜いろんな昔話が出来て、あの頃の恩師の意図は確実に僕らに伝わっていたのを感じた。
そして、今、僕が思う、「何かを育てたいなら、多少不便なところから始めさせるのがいい」という理念は、この恩師から受け継いでいたんだなぁ、と。
 
 
4時間という時間はあっという間。
 
 
後輩のMOTOKOと三人で21世紀にこんな話が恩師とできるなんて、つくづく人生は素晴らしいと思う。
 
高校はこの街から去るけど、やはりこの、大河と青空と緑のバランスが取れないところでは何も育たないかもしれないな、と。
 
明日は少しぶらぶらしてから街を後にしよう。
 
 
2000年発売のアルバム「Next Door - birth of the “Swift Jazz”」から
2020年発売の「Next Door - New Life」まで、
VEGAレーベルで発売した10枚のアルバムから人気曲を
高音質でお届けしています。
 
 
色んな意味で生活の中で占める音楽の比率がコロナ以降高まりつつあります。
「聴いて」楽しむ音楽!
好きな時間に、お気に入りの場所で、くつろぎながら
そこでは無限の想像力が、あなたをお待ちしています。
 
 
是非どうぞ!
 
 
【期間限定公開/無料動画】
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最新の動画です。2022年11月に栃木県足利市のartspace&cafeで行われた彫刻家藤岡孝一氏の個展BLUEの中の「JAZZ in BLUE」での演奏からダイジェスト。
約27分間の動画です。
写真をクリックするとartspace&cafeのページに飛びます。最初にコマーシャルが入る場合がありますのでご注意ください。
➡︎
演奏:Toshihiro Akamatsu(vibraphone) Hakuei Kim(piano)
 
・Straight, No Chaser......Monk
・Violet Rays.....Toshihiro Akamatsu
・Synonym......Toshihiro Akamatsu
・White Forest......Hakuei Kim
・Beyond the Dream......Toshihiro Akamatsu
・Lake Sagami......Hakuei Kim
・The Gleaner......Toshihuro Akamatsu
enc
・Blue in Green......Miles
 
Nov/13/2022 artspace&cafe @ Ashikaga, Tochigi.
 
Coming Soon!
━━━━━━━━━━━━━━
2023年3月30日(木)湘南・茅ヶ崎「Storyville
18:30開場/19:00開演
ハクエイ・キム(p) 赤松敏弘(vib)
MC: 3.850円+od

〒253-0056 神奈川県茅ヶ崎市共恵1丁目8−19 中島ビル 1F
☎️0467-91-9604
━━━━━━━━━━━━━━
2023年4月4日(火)千葉・柏「Nardis
19:30開場/20:00開演
ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)


MC 3630円 + od
問い・予約 04-7164-9469

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【プロデュース情報】
 
2023年1月25日発売!
現在の東京のジャズシーンで既にライブでは人を振り向かせる存在となりつつある新人実力派ヴァイビスト・吉野智子。今回そんな彼女のデビュー作のプロデュースを担当しました。
スタンダードもオリジナルも一つ一つ吟味して揃えた瑞々しさに溢れた作品に仕上がっています。試聴された方からはとても新人とは思えない堂々としたプレイに驚きも寄せられています。
メンバーは現在の東京のジャズシーンの若手を代表する精鋭揃い。
是非是非応援宜しくお願い致します。
 
KALEIDOSCOPE / カレイドスコープ
Tomoko Yoshino / 吉野智子
3000円+税
2023年1月25日発売 (WISE RECORD/WR-202301)
 
全国のCDショップ及びネットショップからお手元に。
 
■演奏
Vibraphone : 吉野智子 Tomoko Yoshino
Piano : 雨宮彩葉 Ayaha Amamiya
Bass : 鉄井孝司 Koji Tetsui
Drums : 小田桐和寛 Kazuhiro Odagiri
 
他。
 
■吉野智子WEB
今回は新たな試みとしてCD発売と同時にサブスクでの配信もスタートしました。
 
詳しくはこちらのページから
■Tomoko Yoshino's subscription link
 
皆様、応援宜しくお願い致します!
 
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■赤松敏弘 official site VIBRAPHONE CONNECTION
発売中のCD、ライブ情報、電子書籍やインタビュー掲載誌等、ジャズ、ヴィブラフォン、演奏法、ジャズセオリーと、ジャズやビブラフォンの周りにある様々な疑問も解決するお役立ち情報も満載。
1997年開設以来のユーザーからの様々な質問や情報交換もアーカイブとして保存中。是非一度お立ち寄りください。
( http://www.vibstation.net )



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それでは今日も楽しい一日を!

 


【放送 / ラジオ、テレビ

今週のオンエア (3月3日~3月10日) 
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【テレビ】
東京MX2 (地デジ9ch + ▲up)

番組名『ヒーリングタイム&ヘッドライン・ニュース』

癒しの映像+最新のニュース+最良の音楽。

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■平日(月〜金) 12:10〜12:29 ■金曜 25:35 都知事定例会見終了後 〜27:00
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“路面電車のある風景 - 1”

『NEXT DOOR - NEW LIFE/赤松敏弘』(2020年作)


演奏:赤松敏弘(vib)ハクエイ・キム(p)市原ひかり(tp,flh)酒井麻生代(fl)須川崇志(b)小山太郎(ds)佐々木優樹(g)


━━━━━━━━━━━━━━
■土曜 17:30〜18:00 ■日曜 17:30〜17:38
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“ねこの足跡”

21年6月、7月、8月、10月ヴィブラフォン部門【Amazon's Choice】選出作品『NEXT DOOR - birth of the swift jazz/赤松敏弘』(2000年作)


演奏:赤松敏弘(vib)ユキ・アリマサ(p)養父貴(g)新澤健一郎(kb)平石カツミ(b)斉藤純(ds)相内勝雪(mnp)他。

━━━━━━━━━━━━━━
■土曜 5:00〜6:00 ■日曜 5:00〜6:00
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“東京点描 城南1”

『SPARKLING EYES/YUKARI』(2021年プロデュース作)


演奏:YUKARI(vib,mar)飯島瑠衣(p)中林董平(b)森永哲則(ds)guest:赤松敏弘(vib)

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■平日(月〜金) 27:00〜28:00 ■土曜 18:00〜19:00 / 28:00〜29:00 ■日曜 18:30〜19:00
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散歩の風景 夏から秋NEW!

『KALEIDOSCOPE/吉野智子』(2023年プロデュース作)


演奏:吉野智子(vib)雨宮彩葉(p)鉄井孝司(b)小田桐和寛(ds)



首都圏以外の方はこちらの「エムキャス」で全国からスマホやパソコンでリアルタイムにお楽しみいただけます。
★エムキャス→https://mcas.jp/c/mx2.html
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