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仕事に対する心構えと考え方

IT系商社の管理職として後輩に伝えたいことを書き溜めたものを公開しています。

仕事は創造するもの

2011-02-09 23:29:52 | 日記
何人かの人には話しをしましたが、先日以下のような光景を見ました。

JR渋谷駅で山手線に乗り、ふと外を見ると、お菓子屋さんがホームにありました。中には二人の女の子(おそらくアルバイト)の店員が立っています。私が見ていた2~3分の間にはその店に立ち寄るお客さんはいませんでした。
私はそのビジネスに詳しくないので、以下は想像です。

おそらく、あの店員達は時給のアルバイトでしょう。一日何時間かあの店に立って、来店したお客さんの対応をしていればアルバイト料がもらえるものと思います。
もし、成果報酬制度なのであれば、あのようなプルの形態ではなくもっと違った行動を取っていたのではないか、と思うのです。たとえば、試食品を持って店の前で呼び込みをするとか。

いやいや、Kioskもプル型でちゃんとやってるじゃないか、という意見があるかもしれません。ただ、Kioskはタバコや新聞、雑誌といった嗜好性の強いものが売上の大半を占めており、また、毎日通勤途中に購入するという習慣性からリピート顧客を生み出すビジネスモデルとなっています。

一方、件のお菓子屋さん(クッキーかなにかだと思いました)は、最初はものめずらしくて買っても、おそらくはタバコや新聞のように毎日、というリピーター客を創造することは難しいでしょう。当然、時々商品の入れ替えはあるのでしょうか、それをPRする場(つまり、リピーターや潜在顧客に知らしめる方法)があるとは思えませんので、結局誰にも知られないことになります。

我々も気をつけないといけないのは、渋谷のお菓子屋さんの店員のようなマインドセットになっていないか、ということです。
言われた事だけをやる、うまくいってもいかなくてもやり方を変えない、外に出てお客様や販社から生きた情報を得るわけでもなく、社内で毎日資料を作成している、誰かがなにか行動を起こした時にだけ、その尻にくっついて活動をしたような気になる、といったようなことはほとんどマインドセットとしては先のお菓子屋さんのアルバイトと変わらないような気がします。

新しいビジネスモデルに挑戦する、新しい市場を開拓する、既存の顧客をさらに深掘りする等々、プッシュでやることは山ほどあります。利益に貢献するために自分でなにができるのか、今までの殻を破ってしんどい目に合わないとそれは見えてはきません。会社で一生懸命考えたところで所詮一人の人間の考える事などは知れたものです。いくらいいアイデアだ、と思っても、市場からのフィードバックがなければただの絵空事ですし、そもそもフットワークの軽い競合の誰かがもうすでにそのアイデアをアクションに落とし込んでやっているでしょう。

一生懸命知恵を絞って考え行動をすればそのうち“この仕事なら、この人だ”という共通認識が社内に出来上がり、お客様や販社などの社外にも知れ、仕事もしやすくなり、話が持ちかけられるようになります。

しばらく、渋谷駅で山手線に乗る度にお店がどうなったか観察することにしようと思います。

成功体験 失敗体験

2011-02-07 21:50:02 | 日記
仕事をしてもらえる報酬には2種類あると言われます。
ひとつはお金、もうひとつは経験。
どちらか片方であれば、迷わず経験を取れ、と言われています。
できれば成功の経験だけを積めればいいのですが、残念ながら、失敗の方が多かったりしますね。私などは感覚的なのですが、10戦1勝8敗1分けぐらいなのではないでしょうか。

“勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし”と、これは前楽天イーグルス野村監督の言葉です。
勝つ時には相手のミスもあり、特に何もしなくても勝手しまうことはあっても、負けるというのは、準備不足や戦略が不明瞭だったために、もともと負けることが戦う前から決まっている、といったような意味でしょうか。

よく成功体験を聞くと、“あの時こうなると予想してあらかじめこういう手を打っていたから、成功したのだ”というようなことを言う人がいます。完全に否定するつもりではないのですが、おそらく、そのような神がかり的な話ではなかったと思います。結果や自分のすごさを喧伝するために、とってつけているように思います。なぜなら、はじめからわかっているのであれば、もっと早くやればよかったですし、そもそも先見の明があるのであれば、小さなビジネスにその能力を使わずに、もっと大きな事業に進出して経営者にでもなればいいのです。そのような人達が会社で給料をもらっているということ自体が自己矛盾をはらんでいるといわざるを得ません。

一生懸命マーケットを回り、自分の目、耳、足で情報を得、戦略書を読み、上司や先輩からも話を聞き、しっかり計画を立てたのだが、失敗してしまった
・・・いいではないですか。

ポイントはしっかり生の情報を集め、自分の頭で考えるところにあります。失敗した時に、なぜ失敗したかのレビューができるからです。
人から見聞きした情報、本に書いてある事をそのまま実行、そんなことをしている人は当然失敗するに決まっていますし、失敗した時の分析は“本に書いてあったとおりやったのに”“XXさんがいいって言ったから”・・・まるで失敗は自分に問題がなかったような言い訳しか出てきません。これでは、成長する機会を自ら放棄しているようなものですね。

当然、私は成功するようにみなさんをバックアップするつもりです。みなさんからの話を聞き、自分の経験や情報、知識からから“これはいい”“これはまずい”と思うことがありますから、基本的にはそれを私のアドバイスとして言うようにはしています。

ただ、最終的にはみなさんがどう思ってどう行動するかです。

成功体験のいいところは成功することで自信のつくところだと思いますが、一方で二匹目のどじょうを狙い、ややもするとその次は失敗してしまう可能性が極めて高いです。それは、前に成功した環境と今の環境や時間軸が異なるからです。
失敗体験は非常に辛くしんどいですが、人間は辛ければ辛いほど、しんどければしんどいほど、同じミスを起こさないようにしようとするものだと思います、少し遠回りしても失敗を素直にレビューできれば、そこにはイノベーションがあり、成長ができる、と思っています。

”成功した時は窓の外と見、失敗した時は鏡を見る”
成功は周囲のおかげ、失敗は自分のせいと思いなさい、という意味です。

ただ、ひとつ気をつけなければいけないのは、人間というものは、一度過ちを犯すと、それを正当化するためにもう一度同じ過ちを犯す傾向にある、ということです。
同じようなことを同じように二度失敗をし、あるいは、他の人が失敗したことをよく考えもせず、自分なりの考えを持たずに同じことをして失敗し、”やっぱり、どうやったって、誰がやってもうまくいかないんだよ。”と納得するために、あるいは周囲にアピールするために意識的・無意識的に関わらず失敗する方向に動く傾向にあるということです。
その方が楽ですし、周囲の納得性も高いような気がしますから。
ここにはイノベーションも成長もありません。

新しくビジネスを始める場合には、もちろん、以前の経験や人の話を参考にするのは当然いいですが、それを猿真似してうまくいくとは限りません。
話は参考にするのですが、正確に現状分析をし、現状に合ったやり方を一回一回考えていく必要があると思います。
マニュアルはありません。なぜなら、その仕事はどんなに他の仕事に似ていても、環境や時間軸、そして実行するあなたが人とは違うので、つまりその仕事は以前に誰もやったことのない仕事、ということになるのですから。

“人生の半分はトラブルであり、あとの半分はそれを乗り越えるためにある”
(八月の鯨より)
あとの半分の乗り越えるところに喜びがあり、成長があるものだと私は思っています。

できる・できないの判断

2011-01-28 12:53:07 | 日記
上杉鷹山という人の言葉に以下のようなものがあります。有名なので、知っている人も多いでしょう。
                為せば成る
               為さねば成らぬ
                 何事も
               成らぬは人の
               為さぬなりけり

とかく、“なにがなんでもやらなきゃダメなんだ”というような意味で捉えられ勝ちなのですが、本当の意味は違います。

“願いの成就というものは勝手に訪れてくるものではなく、自らの力で作り上げるもの だ。思い通りの結果が得られていないのは、自分自身が、実現に向けた努力をしてい ないからだ。
 与えられた「現実」をただ受け止めるのではなく、自分の意志、判断、行動に関連付 ける「主体的」な考え方が重要なのだ。“
というような解釈になるでしょう。

よく社内でも“できないこと”についての話(言い訳?)を聞く事があります。また、客さんとの電話やお客さん先でも“できないこと””できない理由”を滔々と伝えている姿を見ることがよくあります。
”悪い話は先にせよ”という言葉もあるので、その行為自体が悪い、といっているわけではないのです。
おそらく、自分で自信のないことは“できない”といっておけば後で問題になることもないだろう、という意図から出ていることが問題だと思っています。

ありていにいうと、”逃げ”ですね。

自分(あるいは自社)のためになにかをしてくれる人からしかお客さんはモノを購入しようとは思いません。また、同じ仕入先から仕入れている製品の機能での差別化や価格を安くする、といったところでどんぐりの背比べです。競合との差別化の要因にはなり得ませんね。
本当にできないことというのは、実はそんなにありません。人間、ましてや社内の決まりごとなどはどうとでもなることです。もっというと、社内の決まりごとは昔誰かが決めたことであり、今の時代には通用しない、と疑ってかかることをお勧めします。
たとえば、“保守駆けつけ1時間でお願いしたい”という要望に対し、“目標2時間です。”と答えるのは、いい営業マンとは言えず、“場所はどこですか?調整してみます。”と答えるべきでしょう。
正当な理由と熱意を持って社内で関連部署と相談すれば、場所によっては可能かもしれません。というより、実際可能です。
つまり、自分は社内で聞いた“決まりごと”をお客さんに伝達しているのみで、“できない”と答えるということは“社内調整が面倒くさい”といっている事に他なりません。お客さんにしてみれば、“そんなの、お宅の勝手だろう。”ということになりますね。

本気でそのお客さんと付き合いたいのであれば、万難を排して、体当たりで実現するための行動をしてください。
そのためには、”なぜ、そのお客さんと付き合いたいのか”ということがはっきりしていなければ、周囲を説得することができません。
”引き合いが来たから”という程度では、誰もあなたの話は聞いてくれませんよ。

ただ、本当に判断に悩む場合には上司に相談してください。
できれば後で、ではなく、商談の場から携帯で連絡するのがいいと思います。
お客さんにも真剣度合いが伝わりますし、上司にも切迫感が伝わり、よい結果を生む事になるでしょう。

情報は取りにいくもの

2010-12-25 07:22:33 | 日記
前々回に予告をしたものの、前回は違うないようでブログを書いてしまって失礼しました。
今回こそ、情報は取りにいくもの、ということについて考えて見たいと思います。

さて、ビジネスをしていく上でなによりも必要なのが情報です。情報がないと、どのように戦略を立てて仕事をしていけばよいか見当もつきませんし、そもそも、ビジネス自体が成り立たないかもしれません。

しかしながら情報には雑多なものが多く含まれ、およそ役に立つ情報は全体の20%にも満たないと思います。

“必要な情報はその情報を持っている人に聞く”というのが鉄則です。自然に耳に入ってくる情報は周知の事実(つまり古い情報)ですので役に立ちませんし、本当の情報を持っている人(情報の発信元)に聞かなければ、間に入っている人間の主観が入っているため、情報自体が正しくなくなっています。それを、又聞きや噂話といいますが、このような二次情報を聞いてきた部下の報告は往々にして、”~と思います”という、断定的な報告にならないことが多いものです。つまり、報告を受けるこちらとしては、三次情報をうけているわけで、これにそれぞれの主観が入れば、情報は正しくなくなる度合いが高くなります。ありていにいうと”嘘”ですね。

気をつけないといけないのは、もし、その二次・三次情報が間違っていた場合に”○○さん(自分が話しを聞いた相手)がこう言っていたので”というようなことを言ってしまうと、完全に”逃げ”に見えてしまうことです。
であれば、情報源に自ら接触し、正しい情報を正しく取ってきたらいいでしょう。


身近な例で考えると、たとえば、製品の使い方を社内で討議するよりも、実際に利用しているユーザに聞くことで、自分たちが考えもしない利用方法をお客さんがしていたり、新たなヒントがあったりすることがあります。単に製品の機能や価格での差別化だけを考えるのではなく、新しい利用形態を知ることで新しいマーケットを見つけることができることがあります。

また、ビジネスマンである限り、情報や知識はお金に変えられなければ宝の持ち腐れになってしまうことも気に留めておくべきです。

時間管理

2010-12-23 19:22:28 | 日記
仕事と時間の関係は以下の要素から成り立っています。
“自分でやる仕事 – 他人にお願いする仕事“と”開始 – 終了“
いずれの仕事もはっきりと期限を決めてかかりましょう。開始時期が先のものは、将来予定として手帳にでも書いておき、開始時期が来るまでは忘れてしまいましょう。また、終了時期の決まっていない仕事は永遠になされることのないものである、ということを覚えておいてください。

仕事をする際には開始 – 終了はしっかりきめましょう。特に相手がいる場合にはお互いに確認をし、コンセンサスを取っておいてください。また、取り決められた期日にはアウトプットを必ず出すように心がけてください。もし、遅れることが事前にわかっているのであれば、わかった時点で相手に連絡をし、新しいスケジュールを立ててください。

新入社員のころに“報連相”の必要性を学んだと思いますが、重要な資料や報告を怠り、そのリカバリーに他の人の時間を使ったり、全体の仕事のスケュールを遅らせたりするケースが見受けられます。“お金と時間にルーズな人は信用できない”といわれます。自分がそのような人間になっていないか、今一度再確認をしてください。

自分はなにかを行う際にはプロジェクト計画書を作成する必要があると考えます。プロジェクト計画を作成していく中で、段取りを考え、抜けがないかをチェックし、どのようなスケジュールで進めればいいかが整理できます。また、依頼を行う相手に対しても納期と実施事項は一目瞭然なため、ミスや漏れの発生を防ぐことができます。

以下私の考える時間管理の方法です。参考にしてください。
・1日1つ自分の仕事を決め、開始/終了を決める。4週間先までを1-2時間程
 度毎日埋めてしまいましょう。
 →自分へのアポイントを入れる。空白時間には自分の仕事をする。 
 →プライオリティは以下のとおり。
  A.今自分でやる仕事
  B.あとで自分でやる仕事:ほうっておくとAになる。
  C.他人の仕事
・突発の問題を減らす方法
 将来連絡する必要があると思われる人をリストアップし、コミュニケーショ
 ンツール(面会、メール、電話など)を決め、先に声をかけてしまう。そう
 すれば、将来の突発的な仕事が減らせます。
・自分の仕事か、他人の仕事かを見極め、他人の仕事には手を出さない。
・重要な2割の仕事に時間がかかるのは仕方がない。
 →残りの8割を削る方法を考える。
・コミュニケーション
 目標を明確にしてコミュニケーションを取る事。目標が明確でないと、雑談
 になってしまい、そもそも時間の無駄になる。
・ほっておいて2週間見なかったメールは見る必要なし。本当に必要なら、相
 手がいってくるが、2週間もたって言われることは緊急ではない。