里山コスモスブログ

フサフジウツギ(房藤空木)





フサフジウツギ (房藤空木 フジウツギ科 Buddleja  フジウツギ属 学名Buddleja davidii 落葉低木 花期6、7月 別名ブッドレア 英名は Butterfly bush) 枝が根本から分岐し株立ち状になる。樹高は2,3m。葉は対生、葉身は卵状長楕円形で、葉裏に星状毛が密生し白っぽく見える。枝先から長い円錐状の花序を出し、小花をびっしりと穂状につける。花は基部が長い筒状で先が4裂し、花序の下部の方から順次咲き上がる。花色は紫色、ピンク色などがある。野草のオカトラノオとは縁もゆかりもないけれど、花序の形が似ている。芳香と蜜があるのでよく蝶が吸蜜に訪れており、英名でバタフライ・ブッシュと呼ばれる。
属名Buddleja  イギリスの宣教師・植物学者アダム・バドルAdam Buddle(1660-–1715)に因む
種小名davidii  フランスの宣教師で博物学者アルマン・ダヴィド(Armand David 1826–1900)に因む。彼はフランス南西部のバスク地方に生まれ、宣教師となって北京に赴任し、中国の博物学調査を行い、ジャイアントパンダの存在をヨーロッパに報じた。ハンカチノキ(学名Davidia involucrate の属名も彼の名に因んでいる。
日本自生種:フジウツギ(B. japonica )とウラジロフジウツギ(B. curviflora ) ・・・花冠の外側に星状毛が密生(未見)

Adam Buddle (1662 - 1715) was an English cleric and botanist. He was educated at Cambridge University and eventually ordained into the Church of England, obtaining a living at North Fambridge, near Maldon, Essex, in 1703. His life between graduation and ordination remains obscure; he lived at Hadleigh, Suffolk, and established a reputation as an authority on bryophytes.  Buddle was commemorated by Linnaeus, who named the genus Buddleja in his honour.
アダム・Buddleはイギリスの聖職者で植物学者であった。彼はケンブリッジ大学(イギリス東部ケンブリッジシャー)で教育を受けた。最終的にイングランド国教会聖職者になり、1703年にエセックス州(イギリス東南部)のモルドン地方に近いノースファンビリッジで(生計をたてることができる)聖職禄を得た。大学の卒業と聖職授任との間の暮らしははあいまいなままであったが、彼はSuffolk州のHadleighに住み、コケ植物の権威として名声を確立した。 

Father Armand David (1826-1900 ) was a Lazarist missionary Catholic priest as well as a zoologist and a botanist.
Born in the north of Basque Country, in Pyrénées-Atlantiques département of France, he entered the Congregation of the Mission in 1848, having already displayed great fondness for the natural sciences. Ordained in 1862, he was shortly afterwards sent to Beijing, where he began a collection of material for a museum of natural history, mainly zoological, but in which botany, geology, and palaeontology were also well represented.
At the request of the French government, important specimens from his collection were sent to Paris and aroused the greatest interest. The Jardin des Plantes commissioned him to undertake scientific journeys through China to make further collections. He succeeded in obtaining many specimens of hitherto unknown animals and plants, and the value of his comprehensive collections for the advance of systematic zoology and especially for the advancement of animal geography received universal recognition from the scientific world.
The most remarkable of the animals found by David which were hitherto-unknown to Europe were the Giant Panda in Baoxing County and Père David's Deer.
アルマンド・ダヴィッド神父はラザリスト伝道会のカトリック教司祭であり、また、動物学者そして植物学者であった。フランスのピレネーーアトランチック県の北バスク地方に生まれ、彼は1848年に伝道会に入会した。その頃には既に自然科学に大きな関心を示していた。1862年に司祭に任命されて間もなく北京に派遣となったが、そこで彼は博物館のための資料収集を始めた。主に植物学を含む動物学であったが、地質学そして化石学もまた含まれていた。フランス政府の要請に応えて、彼の収集物から貴重な標本がパリに送られ重大な関心が惹き起された。パリ植物園は更なる収集のために中国のあちこちの自然科学の旅を彼に依頼し引き受けさせた。彼は今まで知られていなかった動物や植物の多くの標本を手に入れることに成功した。系統的な動物学の進歩、特に動物地勢学についての包括的な収集物の価値は科学界から普遍的に認められた。ダヴィドによって発見され今までヨーロッパで知られていなかった最も注目すべき動物は、四川省宝県で発見されたジャイアントパンダとシフゾウ(鹿)であった。


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