漂泊亭日乗

英語が不得意なのに、アメリカに来てしまった日本人。彼の眼から見たアメリカ、日本を記しておきたいと思います。

民主党、地滑り的勝利!

2007-07-29 20:37:27 | 日本政治
日本では日付が変わった。既に野党系は過半数を制している。これは、野党の地滑り的勝利と言って問題ないだろう。

日本時間午前3時現在の結果は、

自民 37
民主 60
公明 8
共産 3
社民 2
国民 2
新党日本 1
無所属 7
残り 1

(NHK開票速報)

となっている。

自民党は辛うじて89年の36議席を下回ることは無かったが、橋本政権の44議席は大きく下回った。

年金問題、閣僚の失言が効いたということか。しかし、根底にはもう一つ要素があると思われる。というのは2年前の衆院選で自民党を勝たせすぎたという意識が有権者にあるのではないだろうか。これが、反動として、今回の選挙結果に出てきたということも考えられる。

今回の選挙で自分なりに注目した点は以下のとおりだ。

1.1人区で民主党が大勝した。
これは、昨年の衆院選も同様である。小選挙区が選挙の帰趨を決めた。こうした動きは今後も続くだろう。民主党の小沢党首が選挙は上流(地方)からと言ったわけがわかった。一つには地方の動きが象徴的であるのと同時に、効率の問題もある。比例代表や複数人区でどんなにがんばっても議席を独占するのは難しい。しかし、一人区はAll or Nothingであり、ここで勝利することは議席を伸ばす上で非常に重要だ。

2.公明党が弱かった。
自民党が大敗したこともさることながら、公明党も大きく議席を減らした。公明党はご存じのようにがっちりした組織型選挙である。今回、それほど投票率が上がらなかったにもかかわらず、公明党が敗れたのは特筆に値するだろう。特に神奈川などで議席を失ったのはかなりの痛手になるだろう。

3.大物或いは大物の選挙区で落選が目立った。
特に注目されているのは片山参院幹事長の落選と青木参院議員会長のお膝元島根で自民が議席を失ったことだ。他にも閣僚経験者も落ちているし、森総理のお膝元である石川でも議席を失っている。

4.東京での波乱
東京選挙区では、当初、メディアの報道では民主・鈴木、自民・保坂がリードし、残り三議席を自民・丸川、民主・大河原、公明・山口、共産・田村、無所属・川田が争うというものであったと記憶するが、結果は民主・大河原がダントツのトップで、議席を確保するとみられた保坂が落ち、逆に丸川が滑り込んだ。やはり選挙は蓋を開けてみなければわからないというものの典型だろう。

さて、選挙結果を踏まえ、今後何が起きるかという点であるが、既に自民党の青木参院議員会長と中川幹事長は辞任を表明した。まあ、これは当然だろう。

一方、安倍首相は続投を表明し、今のところ、党内でも安倍下ろしのようなものは見られないようだ。しかし、党内の動き次第では、どこかのタイミングで退陣ということにもなりかねないだろう。

今後、安倍首相にとってのリスクは国会や民主党ではなく、自民党内や公明党の動きではないだろうか。今回自民党と一蓮托生で敗れた公明党は、閣外協力などと言い出す可能性もあるのではないか。

民主党にも若干のリスクはある。今回の選挙で大勝し、緊張感が無くなることである。また、党内の意見対立は自民党以上のものがあり、選挙後、当面は良いが、何かあったときには、民主党内は容易に混乱する。更に、今回の選挙の立役者である小沢党首だが、体調がすぐれず、晴れの舞台には姿を現さなかったとのこと。小沢氏の健康不安も大きな問題だろう。今回の選挙で勝ったのは間違いなく小沢党首の戦略が成功したためである。

選挙期間中から年内の解散総選挙という声もあったようだが、さすがにこれは無いだろう。ただでさえ、安定多数を有しているわけだし、今選挙を行えば確実に与党は負ける。しかも、亥年現象という奴で、現場は疲弊しきっている。少なくとも来年か年度が明けてからということになろう。

しかし、短期間のうちに民主党政権が誕生する可能性はある。いよいよ本格的な二大政党時代がやってきたという感じだ。このこと自体は慶賀すべき状況だと思う。しかし、前にも書いたとおり、今回の選挙は政権選択、政策選択の選挙になっていない気がする。今後、二大政党制が更に成熟化するためには、これは政党側がきちんと日本の将来像を提示し、メディアでも単に議席だけでなく、こうした点に焦点を当てる必要がある。そして、有権者の側でも、ブームなどではなく、政党或いは候補者が何を言っているのかをしっかり踏まえて投票することが大事なのだろう。

20年前はイデオロギー的対立と消費税だけだったが、今や対立軸はいくらでもある。

大きな政府か小さな政府か
憲法を改正するか否か
市場優先か富の再配分の優先か
中央集中か地方分権か
日米重視かアジア重視か
移民はどうするか
成長重視か環境重視か
少子高齢化をどうするか
・・・

日本の国力も全てを実現できるほど強くなくなってきている。各党はメリハリをつけ、きちんと国民に説明する責任があるだろう。

いずれにせよ、結果は89年の再来となった。まさかここまで民主党が勝ち、自民党が負けるとは思わなかった。この感想は、2005年9月の衆院選と同じだ(自民党と民主党を逆にすれば、当時の感想になる。)。しばらくは衆参ねじれ現象が続くことになる。これも89年の選挙と同じだ。当時はその後に大きな政界再編があった。今回はどうなることか?

2007参院選、開票始まる

2007-07-29 20:29:12 | 日本政治
開票が始まった。こちらでもネットで開票速報を見ることができるので、便利だ。

それにしても民主党が強い。マスメディアに予測されていたように地滑り的勝利になりそうだ。一番信頼でき、かつ政府系と言っても問題ないと思うが、NHKの予測によれば、

自民 31~43 中間値37
民主 55~65 中間値60
公明 8~12 中間値10

といったところだ。
今のところ(8時33分現在)、与党系28、野党系46ということで、既に野党が過半数を制する勢いであることが確実だ。意外だったのは公明党が奮っていないことである。

予想に関しては、早々に敗北宣言を出しておきたい。NHKの予測の最高値ですら43ということは、とても40議席台は難しいと思われる。

無風区の二人区が早々に当確が出るのはわかるが(我が地元の長野もそうだが)、一人区では既に3対11で野党系が優勢だ。特に、保守が強いと言われる西日本でこんなに早い段階で勝負がついているというのは民主党の強さを示している。仮に残りが半々としても自民党は10議席程度しか取れないことになる。

前回衆院選とは丁度逆になったわけだ。しかも安倍首相の責任ラインと言われる40議席すら危うくなってきた。今後、波乱が予想される。

2007年参議院通常選挙、投票始まる

2007-07-29 08:27:42 | 日本政治
こちらは夕方の7時半であるが、日本では29日の午前8時を過ぎ、参院選の投票が始まっているはずだ。

マスメディアの終盤情勢報道は、先週の中盤情勢と殆ど変わっておらず、むしろ与党、特に自民党については数字が悪化している。この通りだとすると、自分の先週の予測も外れることになる。しかし、一人区ではかなり盛り返しているという報道もあり、本当にそうなるかどうかわからない。まさに、選挙は蓋を開けてみなければわからない。今の選挙予測は出口調査などを徹底することもあり、恐ろしく早いので、今晩一晩寝て起きる頃には、大勢が判明していることだろう。

与党の面々は政権選択の選挙ではないと述べることしきりだが、形式上もさることながら、実体的にも政権選択、もう少し正確に言葉を選べば、「政策選択」の選挙では無かったような気がする。年金が問題だ、閣僚発言が問題だということはあったが、「平成の関ヶ原」とか「天下分け目」とか言う割には、いまいち日本の将来(短期的な将来も含め)、見えなかった気がする。選挙と言えばいつもこんなものだが、それでも89年の選挙は消費税が、98年の選挙は経済政策が争点となって与党は負けた。

仮に新聞の予測通りの結果になった場合、次に何が起こるのだろう?それは、結果を見て考えることにしたい。

参院選中間情勢

2007-07-23 00:26:54 | 日本政治
各紙の予想が出揃ったようだ。

当初から伝えられていたが、かなり与党、特に自民党の苦戦が伝えられている。自民党の40議席割れを予測する新聞も多い。やはり、久間発言、赤城農相問題などが効いているようだ。

以下は2ちゃんねるに載っていたまとめである。

---
読売(14-16)…自民42(35-50)  民主55(50-61)
朝日(17-18)…自民41(33-47)  民主57(50-63)
日経(19-21)…自民30台後半   民主60議席台うかがう
共同(19-21)…自民38(32-45)   民主58(50-64)
中日(19-21)…自民38(29-49)  民主59(49-65)
毎日(19-21)…自民35(30-40)  民主62(57-68)
時事(20-22)…自民40議席割れも 民主50議席を上回る 

*読売はグラフから数字を推測。読売と毎日は予測幅中央値
---

反政府的な立場を取る朝日はともかく、その他の新聞も軒並み30台後半から40台前半を予測し、40議席割れの可能性が高いとしている。一番政権に近いとされる読売すら中央値は40台前半である。

この数字だけをみれば89年の消費税選挙の再来のような気がする。しかし、こうなるかどうかは若干疑問である。まず、新聞は与党に厳しい数字を出しがちである。2005年の衆院選でも中間情勢はせいぜい与党安定多数で、自民党が300議席近い議席を取るとは予想していなかったと記憶する。更に、今後1週間で風はどうにでも吹く。宮崎県知事選のそのまんま東知事のケースがそうであった。1週間前でもまだ優勢という感じではなかったと記憶する。それから、89年の選挙の場合、野党、特に社会党に対する期待感が、当時の土井新党首の登場と共に非常に高まっていた。しかし、今の民主党にはそうした目新しさや期待感は感じられない。一般的な支持率からすれば、まだ自民党の方が高いのではないか。

とはいえ、選挙当初よりも更に自民党に逆風、民主党に追い風が吹いているのも確かなようだ。

というわけで、ちょっと弱気になり、更に予測を変えたい。これが最後の予測となる。とは言っても大きく変えるわけではなく、基本路線は維持する。

自民 46プラスマイナス5
民主 54プラスマイナス5
公明 12プラスマイナス1
その他 現状維持程度か微減

その心は、①自民党は議席を大きく減らすがかろうじて40台後半は獲得、②従って、44議席を勝敗とした安倍首相の退陣はない、③民主党も大きく議席を伸ばすものの60議席までは届かないといったものである。総合的に見れば、自民党は、89年、98年ほどは負けず、04年には届かないといったところである。

本当は、各紙の地方選挙区の情勢報道の分析なども踏まえてやるべきだが、専門家ではないし、そこまで暇では無いので実感的な予想にとどめる。

民主党にとっては楽観ムードによる緩み(現実に新潟を訪問した末松衆院議員のブログが炎上したが、これも気の緩みによるものだろう)が、自民党にとっては敗戦を前提としたポスト安倍を巡る党内の動き(選挙をそっちのけにした)が今後のリスクとなるだろう。

選挙は蓋を開けるまではわからない。来週の今頃には大勢が判明している。

スチーム管爆発その2

2007-07-20 21:54:14 | NY情報
昨日爆発したスチーム管には微量ながらアスベストが含まれていたらしい。大気中の粉塵からは検出されなかったものの、周辺に飛び散った瓦礫からは検出されたらしい。最も、こちらの検査をどこまで厳密にやっているかわからないので、大気中も不安と言えば不安だ。

ただ、昨日は午後に再び強い雨が降った。大気中の粉塵はそれで洗い流されただろう。アスベスト工場周辺というわけではないので、直ちに健康に被害があるということではないだろうが、瓦礫などはさわらない方が無難なようだ。現場周辺はそうした粉塵等を洗い流すまで閉鎖されるらしい。

知り合いとも話題になったが、今回の事故は、ある意味テロよりも怖いことかもしれない。テロは防ぎようがあるが、このような事故は徹底的な調査・改修をしない限り、いつどこで起こるかわからない。NYは至るところにこうしたスチーム管が存在しているようだ。



二律背反

2007-07-19 13:09:01 | 日本事情
今回の中越沖地震は死者は10名、負傷者は1000名近くに達するという大惨事になっている。家を無くした方も多い。

そうした中、刈羽原発の被害が注目を集めている。火災、放射能漏れなどはこちらでも報道されている。当初発表されていたよりも被害箇所は多く、遂に柏崎市長が原発を停止するという事態にまで至っている。これは正しい判断だろう。よく、調査し、万全を期すべきだ。

この中でちょっと気になるのが、原発は危険、他の原発を含め原発は悪という意見が目立ってきていることである。確かに原発は危険である。常に100%の安全を意識して運営すべきである。しかし、原発は100%安全ではない。最近の大規模な地震の多発からもわかるように、我々の経験を超えた自然災害が発生している。自然災害は止めようが無い。日本列島が4つのプレートの上に乗った不安定な島である以上、どこに原発を作っても地震に見舞われる可能性は高い。これは宿命とも言える。

しかし、それで即原発は危険だからやめる、いらないという議論で良いのだろうか?既に我が国は総発電量の3割を原子力に頼っている(エネルギー白書)。つまり、原子力発電を止めるのであれば、その3割を別のエネルギー源で発電するか、電力消費を3割減らすしかないのである。今、アメリカでも再生可能エネルギー(風力、太陽光、バイオ燃料など)が注目を集めているが、とてもではないが、短期的にこれらで代替することは不可能である。風力一つとっても、出力もさることながら、適正な土地、騒音などの問題があり、とてもではないが無理だ。では3割減らすとどうなるか。単純に計算すると1970年代のレベルまで下げるということになる。まず、テレビの放映時間は限定され、夏場に一斉にエアコンを使えば容易に停電するという事態になるだろう。そのどちらも取らず、でも電力供給レベルは下げないということであれば、化石燃料の火力発電を増やすしかない。それは地球温暖化問題は全く無視するということになる。

こうした現実問題を語らずして、原発は危険だ、いらないというのはアンフェアである。勿論、こうした路線を否定するわけではない。国民がそう選択するのであれば、それもあるだろう。つまり、日本は先進国であることを止めるということだ。

原発に関しては過去から色々な議論があるが、これがきちんと政治の争点になったことはない。原発の危険性を指摘する政党は単に危険性を述べるだけでなく、それを前提とした社会像を提示すべきだ。それを選挙で問ういうのは意味があると思う。

実は、年金、増税、規制緩和の問題も同じだ。自由度を高めれば社会の格差は広がる。医療や老後という面で安心した生活をしたければその分大きな負担をしなければならない。

世の中、どこかに限界がある以上、物事は殆どが二律背反、英語で言えばTrade Offの関係にある。コストを最小にすることはできるかもしれないが、全てを満足することはできないのである。政治家はこれを明らかにし、選択肢をはっきりさせるべきだ。一方、国民も全ていいとこ取りしたいというのではなく、やはりきちんと責任を持って選択すべきだろう。

自分は原子力は危険だがやむを得ないと思う。勿論、それに変わるエネルギー源があればそれを選択したらいいが、現実的には難しい。無論、今回のような事態に至れば、徹底的に調査し、対策を施すべきだ。

ニューヨークでスチーム管大爆発!

2007-07-19 12:38:47 | NY情報
日本でも既に報道されていると思うが、グランドセントラル駅(通称グラセン)近くでスチーム管が破裂した。今日の夕方、6時ちょっと前の出来事だそうだ。一人が死亡、二十数人が重軽傷を負ったとのことだ。

又テロか?と一瞬緊張が走ったが、事故のようだ。

厳密に言えば、Lexingtonアベニューの41stストリートの辺りである。実は、この近くに英語学校があり、つい最近までここに通っていた。しかも、水曜日の5時50分からのクラス。ちょっと遠かったので、いつも着いていたのは5時50分ギリギリか55分くらいだった。しかも、41stの交差点はよく利用していた。6月末にコースが終了したので、今後どうするか考えていたところだ。間一髪とか九死に一生とかいう大げさなものではないのだが、可能性を考えると背筋がぞっとする。

スチーム管というのは、日本ではあまり見かけないが、こちらでは結構あるらしい。ニューヨークの風景の一つに、道路に立てられた紅白の縞の煙突から濛々と蒸気が上がっているというものがあるが、あれもその関係ではないかと思う。

用途としては、エアコン用というから少なくとも冬の暖房には使っているのだろう。夏の冷房にも使えるかどうかはしらない。もしかすれば、熱交換の時に使っているのかもしれない。

実は今朝、NYは大変な大雨で雷も凄かった。ロングアイランドではトルネードが起こったらしい。この雨がどこかに漏れて爆発が起こったらしい。

いずれにせよ、死亡した方のご冥福をお祈りする。

ニューヨークに生息する昆虫

2007-07-18 13:42:09 | NY情報
今日はセントラルパークでニューヨークフィルの野外コンサートが行われた。ニューヨークフィルと聞いて、行ってみたのだが物凄い人出で、待ち合わせの場所にもたどり着けず、ちょっとだけ聞いて、家に帰ってしまった。

コンサートが始まったのは8時過ぎ。夏時間のこちらでもそろそろ暗くなり始める時間である。その時にふと気づいたのだが、一瞬ではあるが、陽炎のような光がいくつも見えた。最初は目がおかしくなったか、誰かが悪戯しているのかと思ったが、何と蛍であった。日本の蛍とは異なり、発光時間は短いようだ。一瞬で消えてしまう。それにしても、セントラルパークは自然がたっぷりあるとはいえ、大都会の真ん中で蛍が、それも多数の蛍が見られるとは思わなかった。

もう一つ面白いのが蜻蛉である。これもセントラルパークでヤゴが育っているのだと思うが、町中を蜻蛉が飛んでいることがある。しかも大きい。オニヤンマほどとは言わないが、ギンヤンマくらいはありそうだ。

かと思うと蝉の声は聞こえない。東京では真夏になると蝉ばかりだが、ニューヨークでは蝉の鳴き声はあまり聞いたことが無い。

不思議な街である。

中越沖地震

2007-07-17 13:36:58 | 日本事情
またまた日本海側、しかも新潟県で大地震である。長野県の一部の地域は海と言えば、新潟県、特に今回地震の被害に遭った柏崎や直江津、能生に行く。自分も子供の頃、数年に一回新潟の海に連れて行ってもらったものだ。

それにしても、最近(戦後)の大地震は日本海側のものも多い。

・鳥取地震
・福井地震
・新潟地震
・日本海中部地震
・奥尻島地震
・中越地震
・福岡地震
・能登半島沖地震
・中越沖地震

阪神大震災といい、地震が少ないと言われている地域でも大きな地震が起こるのが日本である。このことから、首都機能移転議論で地震をはじめとした天災の議論をするのは、ナンセンスとも言える。

中越沖地震という命名は中越地震と紛らわしい。今回被害の大きかった柏崎自身でも良かったのではないか。

日本では東海地震が注目され、その予知に莫大な費用がかけられてきたわけだが、その議論が始まって以降の日本の大地震を並べるだけでも、それが如何に無駄かということがわかる。火山と違い地震の正確な予知は不可能に近い。むしろ、それが起こったときに何をすべきか、起こっても被害をできるだけ少なくするという分野にコストをかけるべきである。

とはいえ、ネットサーフィンをしていたら、こんなサイトを見つけた。

16日(月)、17日(火)、18日(水)あたり。

▼地震が起きやすい時間帯は、
午前6時~午前9時ぐらいの間、
  11時~ 13時ぐらいの間、
  19時~ 22時ぐらいの間、
  23時~午前1時ぐらいの間、でしょうか。


「16日(月)、17日(火)、18日(水)あたり。▼地震が起きやすい時間帯は、午前6時~午前9時ぐらいの間、11時~ 13時ぐらいの間、19時~ 22時ぐらいの間、23時~午前1時ぐらいの間、でしょうか。・・・ただいま9日(月)午前零時すぎですが、・・・Mの規模は、M5.0~6.0ぐらい。震源は、新潟県から石川県にわたる地域あたりか、反対の場合は房総沖、千葉県東南部あたり?。」

科学的とは言えないし、時間も外しているのだが、ここまでの精度で当たっているのは驚きだ。正直なところ、今の気象庁の体制でも、この精度では予測できないだろう。たまたまかもしれないが、ちょっと不気味とも言える。

今回の被害地域の早期の復興を祈る。また、政治家も選挙対策だけでなく、真摯に対応して欲しい。

参院選前夜その2

2007-07-07 13:29:27 | 日本政治
参議院選挙予測について、一月ほど前にこんな記事を書いたが、その後、情勢がかなり変わってきたような気がする。

久間防衛大臣の発言、その後の辞任、そしてそれを取り巻く議論は、政権末期という感じすらする。

自分は政治学者でもなく、選挙の票読みの専門家でもないから、当たっても当たらなくても関係ないし、海外にいるから実態がわからないなどと言い訳しつつ、ちょっと予測をやりなおしてみる。

基本はあまり変わらない。
ただ、前回の予測では自民党は勝ちもしないが、負けもしない。
「負け」とは与党(自民+公明)で過半数割れか自民党が議席数で民主党に負けるというものであった。この部分は明らかに変わったと思う。

今回の予測のポイントは、

①与党過半数割れの可能性あり。
②自民党は議席数でも民主党に負ける可能性あり。
③ただし、民主党の地滑り的勝利も無い。

といったところだ。

自民党は自爆状態にあるのだが、かといって民主党がその受け皿になっている、つまり、これまで自民党に入れていた層が民主党に乗り換えるという感じにはなっていないのではないかというのは、前の予測と変わっていない。これらの人は投票しないだけではないだろうか。ただ、最近の流れを見ていると、若干、民主党の支持が増えているようなので、比例代表は民主党が勝つ可能性が高い。

一方、選挙区は自民党、公明党が危機感を感じており、組織の引き締めが図られるという気がする。都市部はともかく、郡部はやはり自民党が強いのではないだろうか。こちらは自民党が競り勝つと思う。

数字的には、

自民 50プラスマイナス5
民主 50プラスマイナス5
公明 12プラスマイナス1
その他 現状維持程度

といったところか。

最も近いと予想されるのは前回の参議院通常選挙である。
このときは、自民49、民主50、公明11であった。大体こんな所ではないかと思う。
この数字では与党過半数割れということになるが、その時は国民新党あたりが自民党に戻るか何らかの協力をするのだろう。そして辛うじて過半数を維持するというシナリオが最も可能性が高いのではないだろうか。

89年の消費税、リクルート選挙と重ねる向きもあり、センセーショナルな予測を立てている専門家?もいるが、これは無いと思う。あの時は、いわゆるおたかさんブームやマドンナ旋風、連合の会など新しいものへの期待(結局期待倒れに終わったわけだが)と増税、政治と金への大きな反発、そして86年の選挙への反動が大きな要素となっていたのではないだろうか。今回、2005年の衆院選への反動はあると思われるが、やはり当時の社会党など野党への期待感ほど民主党への期待感は高まっていないと思う。

2005年の選挙にしても、宮崎県知事選挙にしても、いわゆる選挙の専門家の予測は当てにならないと思うし、選挙期間中に大きく動く可能性もある。

自分の予測はこんなところだが、もし、自民党の議席が40議席台前半となると、まさに政局となるだろう。

大仁田厚が議員辞職したが、一体何のために議員になったのか?という感じだ。
あるサイトで、タレント議員をどう思うか?というアンケートのようなものがあったが、殆どの人が否定的であったのが印象的であり、有権者もそろそろまじめに考え始めているという気がした。タレント出身と言っては怒られるだろうが、タレント出身でまともな(発言内容には毀誉褒貶があるが)政治家と言えば、石原慎太郎知事しか思いつかない。

今回も両党からタレント候補が出馬するが、いい加減、うんざりという感じだ。有権者の良識に期待したい。