◇アンドロイド◇
8月×日 晴れ ―――死亡確認。
その日は30℃を越える真夏日だった。
「本人の確認が取れました」
ごく普通の何処にでもいるような人間。死因は出血多量によるショック死。
気だるさの残るこの街も、そろそろ夏の終わりが迫ろうとしていた。死を意味するその季節は、全てのものを無にする為にやってくる。
『―――――』
その季節を作り出した張本人の死で、全てが音も無く崩れていこうとした。
「あれはいかがされますか」
一人の天才によって造り出された人間そっくりのアンドロイド。
決して人間の意思に背かず、忠誠を持って一生を共にするよう造られた過去の産物。十年という月日が経った後、人間ト変ワラヌモノトナル永遠を持つ物。
例え人間と変わらぬ存在になったからといって、アンドロイドであって人間ではない。
絶対など長くは続かなかった。一部のアンドロイドを除いたアンドロイド達は僅か何年かで暴走し、人間に危害を加えた。暴走しなかったアンドロイド達は封印された。
ツクリテによって、夏の終わりと共に暴走するようプログラムし直されたのだ。惨劇。
「私に、任せろ」
それは自らツクリテの意志にそむき、アンドロイド達を封印し、人間の為に動いたアンドロイド。
『リマイン』
人間と共に運命を背負う者として生を受けたアンドロイド。そしてそののちに自らの手では無く、人間によって封印される事を望んだ。
「安らかに」
8月×日 晴れ ―――死亡確認。
その日は30℃を越える真夏日だった。
「本人の確認が取れました」
ごく普通の何処にでもいるような人間。死因は出血多量によるショック死。
気だるさの残るこの街も、そろそろ夏の終わりが迫ろうとしていた。死を意味するその季節は、全てのものを無にする為にやってくる。
『―――――』
その季節を作り出した張本人の死で、全てが音も無く崩れていこうとした。
「あれはいかがされますか」
一人の天才によって造り出された人間そっくりのアンドロイド。
決して人間の意思に背かず、忠誠を持って一生を共にするよう造られた過去の産物。十年という月日が経った後、人間ト変ワラヌモノトナル永遠を持つ物。
例え人間と変わらぬ存在になったからといって、アンドロイドであって人間ではない。
絶対など長くは続かなかった。一部のアンドロイドを除いたアンドロイド達は僅か何年かで暴走し、人間に危害を加えた。暴走しなかったアンドロイド達は封印された。
ツクリテによって、夏の終わりと共に暴走するようプログラムし直されたのだ。惨劇。
「私に、任せろ」
それは自らツクリテの意志にそむき、アンドロイド達を封印し、人間の為に動いたアンドロイド。
『リマイン』
人間と共に運命を背負う者として生を受けたアンドロイド。そしてそののちに自らの手では無く、人間によって封印される事を望んだ。
「安らかに」