つれづれ日記

不動産鑑定士 佐藤栄一が仕事や生活で感じたことをつづります

平成28年地価公示発表

2016-03-23 07:46:47 | 不動産評価(専門)
平成28年地価公示が発表されました。

福島県は、住宅地の対前年平均変動率が+2.9%となり、2年連続で全国一位となりました。

詳細は報道各社のコメントに譲りますが、
県内の地価について、実務に携わっている実感としては、原発事故による被災者の方の不動産需要が予想よりも長く続いているように感じます。

被災者の方の需要は平成26年夏頃がピークだったと思われ、
その後急速に減少していくと予測していましたが、
市場では依然として被災者の方による活発な取引が見られます。

おそらく、個別の事情に応じた様々なタイミングで移住などを決断されているのだと思われます。

とはいえ、被災者の方の不動産需要がピークを過ぎていることは確かであり、市場ではピーク時に計画された新しい分譲地やアパートが現在になって続々と完成しています。
バブル崩壊時にも見られた、需要と供給のライムラグが発生しているのではないかと懸念されます。

更に今後は、どうも先行きが怪しくなってきた景気の動向(マイナス要因となる可能性が高い)、日銀が導入したマイナス金利(不動産需要にとってはプラス要因となる可能性が高い)及び再検討がささやかれている消費税10%への増税の有無なども県内地価に影響を与える要因になる思われます。

ひろのてらす

2016-03-14 19:28:49 | エッセイ
仕事で双葉郡広野町に出かけました。

3月5日にオープンしたばかりの新しい商業施設「ひろのてらす」に寄ってお昼を食べました。

役場敷地のすぐ横にあります。

イオンを核店舗にして、飲食店やクリーニング店等が入っており、多くの町民の方で賑わっていました。

スーパーの売り場面積も1,000㎡程度あるとのことで、これまで主にコンビニに頼っていた同町での買い物の便が大いに向上したようです。

大震災から5年

2016-03-11 17:50:27 | 原子力発電所事故
大震災から今日で5年です。

5年前のブログを見ると、地震と原発事故直後の緊迫した様子が思い起こされます。

この5年間で、郡山市の我が家の周りには、原発事故による避難指示区域から郡山市へ移住を決めた方の新築住宅がずいぶん増えました。

一方、こないだのNHK特集で放映していた、野生動物が避難指示区域の無人となった市街地を我がもの顔で歩く姿には、同じ県内に住む私でさえ衝撃を受けました。

福島県には、今、事情の異なるさまざまな人が暮らしています。
それぞれの思いで今日を迎えています。

この5年間、自分のできることは精一杯やってきたと思いますが、まだまだこれからが正念場だと感じます。