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中国の水道水は飲用出来るか。

2005-09-18 09:05:47 | Weblog
南水北調は豊かな長江の水を枯渇している黄河流域に移送する計画である。
南水北送とも言う。

この話は毛沢東が検討を指示した計画で、随分昔のことであるらしい。
それ以来、検討を重ね、60通りのルート案が検討された。

第10次5ヶ年計画(2001~2005)でルートが三ヶ所に絞られ実施が決まった。

西側ルートは長江上流の金沙江から取水し黄河上流につなげる。

中央ルートは長江の中流、漢口のダムから北京方面に送水される。
最近、北京北部で砂漠化の進行が著しい。

東ルートは長江下流の揚州から京抗運河に沿う形で天津方面へ。
このルートは人口密集地帯で住民の移転に莫大な費用が必要である。

又、工事前に公害の除去が必要との意見もあり、公害除去と工事が同時に行われる。

昨年、内モンゴルパオトウの黄河で魚の大量死があった。

原因は化学、製紙工場などの排水であった。

役所は黄河付近の企業監視、汚水処理場の管理監督を強化している。
また、漢口より北京に送水する水は湖北省の湖水でミヤイリ貝に宿る血吸虫が生息しており、北京方面への拡散が心配される。

湖北省付近には住血吸虫による病気を持つ人が100万人近くいるそうである。

近代都市上海ですら水道の水は飲めない。
バスタブにお湯を溜めてみると、おゆが黄色く濁っている。

中国において水道水が直接飲める所が存在するであろうか。
はなはだ疑問である。


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