T.Shimada's Diary

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福鉄電車のこと(6) - 600形・610形電車

2006年12月30日 11時41分29秒 | 福鉄電車




(上:福井鉄道600形601号、中:602号、下:福井鉄道610形610号)


今回は、現在福井鉄道で活躍している大型車両のうち、600形電車と610形電車について紹介する。

 600形は元々、1971(昭和46)年に名古屋市営地下鉄の車両(名城線1100形・1200形)として製造された。福井には1997年に601号、翌年に602号、さらにその翌年610号が導入された。元々が地下鉄車両のため、譲渡にあたっては地上走行用の電気機器の取り付けが行われた。また600形については両側に運転室を持つため、先頭車両からの運転室切り出しと溶接も行われている。車両の塗装デザインについては、一般公募から当時の丹南高校からの案が採用されたものを使用しており、当時美術的に高い評価を得たという。


 車内はいずれの形式も横掛けシートになっており、610形については連結部付近に灰色の優先席が設けられている。なお、元々は片側に3ドアあったそうだが、譲渡に当たって真ん中のドアは外され、窓が取り付けられている。

 車両のうち600形については、小型車両導入以前も運行される機会は少なく、朝のラッシュ時以外では、2両のうち片方が運行されていても、もう片方は神明駅で休み、となっていることが多かった。小型車両導入後は車両の小ささに加え床位置が高いことから、一度も運転には入っていない。ただし602号車については、2006年6月に福井大学などによるリチウムイオン二次電池の実験に使用された。
 一方610形はそのような大きさによる制約はなく、小型車両導入後も、朝方を中心に2・3往復している(ただし、この記事を書いている時点では運行されていないよう)。

 一見してバッタを連想させるこの電車は、福鉄の大型電車では最も新しいものであり、小型電車ですべての時間帯をカバーできるようになるまでは、ラッシュ時を中心とした時間帯のピンチヒッターとして動きつづけるだろう。


 今回で現行の福井鉄道大型電車についての紹介が終わった。このシリーズについての次回は、小型電車について紹介しようと思っている。


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