歴史が好きだ。
恋の話もそれなりに好きだ。
正統派の恋話はいらない。
私が好きなのは19歳年上のクールビューティのディアーヌに幼い時から死ぬまで惚れぬいたフランスのアンリ2世。
それからやっぱり19歳年上の万貴妃に惚れた気弱な皇帝。
日本だと誰だろう。
娘の見合いに付いてきて母親である自分が皇太子に惚れらてしまった藤原薬子だろうか。
昔、田辺聖子が古典のエッセイを新聞に連載していた。
平安時代の人々がどうにも解せないと首をかしげる恋人たちがいたのだ。
その話が好きだ。
男はイケメンでもてる。
そして若い。
女は醜女で中年というより少し老女にちかい。
でも男は女を大切にしており足しげく通い続けた。
金目当てという声もあったが男には充分な財力がある。
平安時代はもてなしの美学だ。
居心地のよい空間を若い男のためにブロデュースする能力があったのだと思う。
若く可愛らしい侍女たちを揃え暖かな部屋に美味しい食事。
妬みや嫉妬のような感情の起伏のない穏やかな空間。
きっと年若い恋人が癒される極上の空間作りが上手かったのだ。
あっというまに惹かれあうのも恋だけれど相手のために工夫し居心地よく迎えるのも「恋」を長続きさせる方法の一つである。
恋がしたいと願った思春期。
怒涛の子育てが終わってひまになったけどもはや私の辞書には「恋」なんてページは破け散ってしまっていた。
私がが持っていた金田一京介の辞書は30歳とは中年のことって書いてある。
時代とともに感覚は変化する。
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