今朝は日本茶。
甘い飲み物を毎日飲んでたら飽きたみたいだ。
ドリップでコーヒーを淹れてた時は飽きなかった。
朝の儀式のような厳かな気さえした。
今はもうないけれど焼き鳥をメインにした居酒屋があった。厳かな店であった。
下戸の私ではあるが焼き鳥の持ち帰りができたので時々、寄った。
80代と 60代のご夫婦のお店だった。
店内はさつぱりきちんと片付いてカウンターに酒瓶が並んでなけれは古いオフィスのようだ。
お酒が入るのだから賑やかではあるのだけど誰も羽目をはずさない。
どこかしんとした佇まいの店内なのだ。
マスターの料理は何気ないが美味しかった。
たらこ茶漬けが忘れらない。
ママは愛想のよい人だったがマスターは常連客が一年に三回しかわらわないんだよなぁとよく言っていた。
さっと飲んでさっと帰る。
好きなつまみで夕飯もここで済ます。
そんなファンもいたことだろう。
喫茶店のごとくカウンターの隅で読書していても誰も責めない、そんな雰囲気だった。
ママは40代、マスターは20代のとき結婚して居酒屋を始めたのだと言う。
ホステスとホストだったのだとも聞いた。
「影のあるいい男だったわよ。でもね、なんか病的なほどコミュニケーションがとれなくて無口なの。浮いちゃうのよね。かわいそうになっちゃった」
そんなこんなで結婚に至ったらしい。
まだ一度も寝たことないのよね。
死ぬまでなさそうと80代のママはさらりと笑う。
60代のマスターは確かに美しい男だったことだろう。
よく働くがどこか人間界に馴染めない異界の者のようでもある。
どちらにしろあの二人の「縁」は鮮やかに深いのだろう。
愛や恋とも違うのかもしれないけど。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます