ワールドミュージック的門外漢

音楽やオーディオの門外漢が、そこはかとなしに綴る、
    まことしやかな謬見ときどき真実なブログ。

豈はからんや

2017-10-25 23:53:04 | 日記
て、私がebayで落札したAntiCablesの素晴らしいケーブルで今頃はさぞやいい音で音楽を満喫しているはずだと思われた方もいらっしゃることでしょう。私もきっとそうなるだろうと思っていた人間の一人です。
ところが豈はからんや、私のように危うい人生の道を実直に歩みつづける人には得てして予期せぬ落とし穴が待ち受けているもので、やれ嬉しやと手にしたケーブルを早速DACとアンプにつないでみたのですが一向に音が出て来る気配がありません。そんなバナナー!と、もう一度配線しなおしてもやはりウンともスンとも言わない。今度は昔使っていたRCAケーブルをひっぱり出してきてつないでみたのですが結果に変化はありません。DACの表示ではPCからの信号を受けているのが確認できているので、これはどうやらDACのラインアウトがいかれてしまっているようです。
うーん、これはまいった、折角届いたケーブルをお預けにされるなんて蛇の生殺しじゃありませんか、こんなはずではなかったに、と悔しがること数分。仕方なしにUSB入力のあるBelCanto c5iとPCを直で結び聴いてみることにいたしました。
なんだ、これでも十分イケてる音じゃん、やっぱ部屋の音響を整えた成果が出ていますよ。c5iとButler 18W MK2の大きな違いというのはやはり音が消えていくときの美しさにあるような気がします。これは出力の違いということになるのでしょうが、c5iは音が無くなる最後まできちんとスピーカーをドライブしているので余韻が残り、無音までもが美しく感じられます。
というふうに、いま目の前にある音にすぐ馴染んでしまう私の耳ではありますが、ここはひとつ奮発して新しいDACの導入をせねばなるまいと、ネットで中古の出物がないかとセコセコ物色しはじめた次第です。

とかなんとかやっている内に、かみさんが退院してから2週間が経過しました。20年前に人工股関節置換手術を受けて、今回はその入れ換え手術ということで、手術時間も7~8時間の大手術、入院期間も2か月近くを要しましたが、いないと物足りないがいると小うるさいのが女房というもののようで、またせわしない日常が良くも悪くも戻ってきたという感じです。
それにつけてもどうしても戻ってきて欲しくなかったのがアベシンゾーという男で、投票日に台風まで連れてくるとは日本人はつくづく運に恵まれない国民だなあと嘆かずにはいられません。というかお友達に利益供与ばかりしたり、国民を戦争に駆り立てたり、消費税10%にしたりするような人物や政党がそんなにお好きなんでしょうかね、この国の国民は? 
ということでてっきり票を減らすと思っていた政党が勝っちゃうなんて、この選挙結果こそ私にとって豈はからんやの世界のような気がしてしようがないのですがねえ。

公開処刑というもの

2017-10-11 23:23:32 | 日記
日よりRCAケーブルの調子が度重なる抜き差しのせいでしょうか、どうも思わしくないのでANTICABLESの出物がないか探していたところeBayでLevel 6.2 ABSOLUTE Signature RCA Interconnectという最上位ケーブルがオークション形式で出品されていたので、やや高めの希望価格をその晩の勢いで入札してしまいました。
まあどうせ他の奴がもっと高値で落札するだろうけど安値でゲットできればラッキー!などと悲喜こもごもの想像に心を浮きつ沈みつさせること5日、夜中の12時ごろになって残り時間はあと4時間少々というところで覗いてみると意外に値が伸びていません。これは行けるかも、しかし残り10分、5分で吊り上がることもあるしなあと心をオークションに残したまま眠りに就きました。翌朝5時に目を覚ますと何はさておき結果が知りたい。パソコンの起動ももどかしくページの更新を行うと、まあなんということでしょう、私の希望価格をかなり下回った価格で落札しているではありませんか、この私めが。いやあ良かった良かった、でも業者の方安くてどうもすみません、と後ろめたさを感じつつも喜び勇んで即刻支払いを済ませました。

さて、今にも戦闘の火蓋が切って落とされそうな勢いだった北と米の応酬も衆院選突入後は水を打ったように静まり返り、この国難から国民を守り抜くとひとり調子をこいていた総理大臣も、時に街頭演説で「お前が国難だ!」と市民から突き上げを食らうようでは面目丸つぶれで、また時に記者クラブの公開討論でもりかけ疑惑を追及されると相変わらずの「李下に頬被りして逃げ出す」式の口上を繰り返す体たらくは見るに堪えがたいばかりです。大政翼賛新聞と思っていた一般紙記者から痛い腹を探られるようでは公開討論というより公開処刑の場ですかと勘違いを起こしそうで、もはや安倍政権の命運もここに尽きたかと思わせられる一幕でした。
公開処刑と言って思い出されるのが小沢一郎氏の「陸山会疑惑」ですが、こちらの方はトロい総理のケースとはやや趣きを異にしているように思われます。
土地取引を巡る4億円の金がどうも怪しい金で収支報告書にも記載されていない、いや記載時期がずれているだけでしょ、そんなことはない、あいつは金に汚いやつだ、絶対に何か隠している、ということで与野党政治家からマスコミ、国民までをも動員しての大騒ぎ。その罪の所在がどこにあるのか誰にも分からないまま検察審議会での起訴相当が決まってしまった訳ですが、これを韓ドラ風に言うなれば
「その報道が真実かどうかは重要ではない。国民に真実であると信じさせられればそれでいいのだ」
ということになり、マスコミ報道にほいほい乗っかる大多数の国民の間にたちまち小沢憎しの世論が形成されてしまうこととなりました。
それにつけても思い出されるのが、小沢氏の除名処分を決定した時の民主党大会での一幕です。抗議に詰め寄った議員たちに対して岡田克也がこんな言葉を口走っていました。いわく
「今はこうするしかないんです」
はあ? それって一体どういう意味よ? これじゃあまるで怖ーい先生に叱られるからグラウンド10周するしかないんです、みたいな言い草じゃありませんか。て言うことは、ああそっか、またあの鬼教師にどやしつけられたということですか?
察するにこの「陸山会疑惑」の筋書きの中には、どうやらそこに決して登場することのない人物・鬼教師を演じる役者が欠けていたようで、それこそがこの騒動の首謀者、日本を牛耳るために大米帝国が送り込んだジャパン・ハンドラーズの面々を是非とも加える必要があり、このステルス型の首謀者という1ピースを上の方に当て嵌めてみると事の成り行きがすとんと心に落ちるようになります。
ではその方々がどんなことを言ってこの国の中枢をおびやかしたのかということですが、その言葉をあたかもその場で聞いていたかのように忖度いたしますと

「あなたがたが小沢の政治的影響力を限りなくゼロに近いものに出来ないのであれば、私たちには彼の生命に直接手を下す準備がある」

うーん、今でこそ政敵とはなっているものの、かつては同じ釜の飯を食った盟友、しかも多方面から人望のある人物をむざむざ見殺しにするのは人として忍びない。その師匠・角栄氏から受け継いだ多極的外交による我が国の自立という錦の御旗はこの際ふところに収めてもらい、潔く政治の第一線から退いてもらうしかあるまい。
かくして火のないところに煙を起こし大炎上を図るべく、無理筋とは分かりつつ立件に踏み切ったのが土地取引を巡る黒い金疑惑という、有罪とするには中身があまりにも空疎だが、マスコミの印象操作によって国民がその政治姿勢を厳しく指弾するであろう剛腕オザワンの公開処刑劇の幕が切って落とされることとなりました。
その公演に費やされた関係諸氏の多大なエネルギーのお陰をもって小沢氏の生命は保全され、自主独立の精神の命脈は辛うじてつながったということで、いやあ、みんなオザーさんが大好きだったんだ、あんたたち心ならずも悪役に徹してくれてありがとう、なかなかの熱演と名演技、お疲れさまでしたー、と日本の国が一丸となって追い落としをかけていたはずの一大スキャンダルが実は小沢氏を救出するために演出された一大政治劇だったという、痛ましくも麗しい、まったくの美談になってしまいました。
果たしてこのような想像が真実であるかどうか、恐らくそれを知る人は黙して語ることなどこれから先、永遠にないのでしょうね。