しねまぶっくつれづれだいありー

思うがままに映画、本、演劇,音楽などすきなことについて語ります。

ナショナル・トレジャー(3/19 幕張)

2005-03-24 13:38:43 | 映画
『まさにRPGの謎解きをしているようなワクワクが楽しい』

 今週末封切は話題作が多くて映画館に行くまで、「ブリジット」と悩んだのですが、結局、上映時間の早かったこちらにしました。
 はっきりいって、ニコラス・ケイジは好きではないのですが、ブラッカイマー作品だし、アメリカでは、スマッシュヒットしたそうなので、観たかったんですよね~。プロデューサーのブラッカイマーは、プロデューサーなのにインタビューされすぎなのではという気もしますが(笑)、なんといっても「パイレーツ・オブ・カリビアン」好きとしては冒険アドベンチャーの今作にも期待してしまいます。あと、先日「ヴェロニカ・ゲリン」を観て、伝記物をこれほどおもしろく作品かできる才能はやはり敬服ものだと思います。

 キャストで、印象に残ったというか、ぜひ、お知らせしたいのが、おじいさん役のクリストファー・プラマー!「?」という方も多いでしょうが、彼はあの「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐を演じた人です!私はトラップ大佐大好きだったのでびっくり!とはいうものの、私も映画館では気づかなくて、クリストファー・プラマーという名前だけひっかかったんです。それであとでパンフレットをみて驚いたわけなのです。彼はほんとーに最初の5分程度しか出てこないので、私と同じ大佐好きの方は最初のエピソードに要チェックですよ!(あんまり面影は残ってなかった気はしますが…)。「プリティ・プリンセス2」でジュリー・アンドリュースを観て、今度はトラップ大佐とは不思議な縁ですね~。
 あと、キャストではライリー役のジャスティン・バーサ。彼は逆に期待の新人(といっても26歳)。ニコラス・ケイジのアクの強さがイマイチな私には清涼剤のように彼に注目してました。役どころは、「ヴァン・ヘルシング」のカール君みたいな感じがしました。

 ストーリーは、手がかりをどんどんつなげていく謎解き要素が、RPGゲーム好きの私にはおもしろかったです。私は歴史ものは好きでも世界史選択ではなかったので、アメリカ史もほとんどわからないのですが、フリー・メイソンとか、ベンジャミン・フランクリンとか耳にしたことがあるキーワードがあるので「わから~ん!」てつきはなされる感じにはなりません。
 <ネタバレ>になってしまいますが、ニコラス・ケイジとダイアン・クルーガーがくっつくのは納得いかないなぁ…それは個人的な好みの問題かもしれませんが、すごく唐突だったと思いませんか?(笑)

 ともあれ、特別な魅力は感じないものの楽しんで観ることのできる作品だと思います!パイレーツの続編、早くみたいなぁ~。
 

ビフォア・サンセット(3/14 幕張)

2005-03-17 19:06:48 | 映画
『会話で綴られる85分、これだけ話のつきない二人の出会いは必然』

 前作『恋人までの距離』はたしかビデオで観ました。当時はジェネレーションXとハリウッドの若手俳優たちをよんでいて、私はイーサン・ホークが好きだったんだと思います。ウィノナ・ライダーも好きで二人の共演作『リアリティ・バイツ』はなんども観ました。『リアリティ~』は監督がベン・スティラーなんですよね。全然、コメディじゃないですけど、彼も出演しています。
 前作の感想は、あんまり印象に残ってないのですが、私はハッピーエンドなのだとばかり思っていました(笑)

 <ストーリー>
 ウィーンで14時間を共に過ごしたアメリカ人青年ジェシー(イーサン・ホーク)とフランス人のセリーヌ(ジュリー・デルピー)。半年後に会う約束は適わないまま、9年の月日が流れた。その時の経験を小説にしたジェシーは、パリの有名書店で行われた朗読会に出席し、セリーヌと再会する。驚きと喜びを分かちあう2人だが、ジェシーには帰国のフライトが迫っている。空港へ向かうまでの85分間、ジェシーとセリーヌは散歩にでかけ、9年前の思い出や現在の生活、お互いの今の気持ちを語りあっていく。

 9年もたったんですね~。
 それがはっきりわかるのが、やはり2人の外見!
 冒頭で前作の映像が何度か流れるのですが、イーサンのおでこのシワとほおのそげ具合はかなりのものです。シワの件は作中でも、セリーヌにいわれてますけど、私はイーサンから爽やかさが失われたことが結構ショックでしたね言い方がすごう悪いんですけど、なんだか下卑た感じがしてしまいました(すみません)。
 逆にジュリー・デルピーは、前作ではもさっとあまり品のなさげな感じだったのですが、ほそくなってきれいになってました。年齢を重ねてるので、シワもあるんですけど、いい感じです!

 ストーリーはあいかわらず、会話のみで進んでいきます。
 たわいもない会話なんだけど、ときおり、9年前の話に戻り、現在のお互いの心情の吐露があったりと私は飽きませんでした。というか、飽きそうになると過去の話になったりするんで、持ち直しちゃうんですよね(笑)9年前の再会はならず、妻子や恋人がいる身となっている現在ですが、9年前と同様に会話がはずみます。
 私は割と苦手な人との会話を続けるのが苦痛なタイプで、何時間でも話し続けられる人の貴重さが身にしみているので(笑)、ジェシーとセリーヌの出会いはやっぱり特別だったんだろうなと思いました。

 ラストは続編を予感させる思わせぶりな感じです
 ジュリー・デルピーは意外に歌がうまかったですよ。

 二人が現在のしがらみを捨てて、9年前の想いを成就させるのか?がわかるのは、また9年後でないことを祈ります(笑)
 忘れられない出会いは永遠の想いとなるのか?密度の濃い時間を過ごしたからこそ、心に残る想い出になったんじゃないかなというような気が多分にするんでうけどね。私としてはいいような、やめたほうがいいような微妙な心境です!でも、続編ができたらみにいってしまうことでしょう

エターナルサンシャイン(3/8 試写会)

2005-03-11 19:21:04 | 映画
『恋の楽しい想い出も痛みも…すべてが人生の宝物』

 私の大好きな恋愛ものなので、かなり以前から「絶対観る」と決めていた作品です。
 アカデミー賞では脚本賞を受賞しましたね!その脚本は、チャーリー・カウフマンの手によるもの。彼は『マルコヴィッチの穴』の脚本家でもあり、その不思議なテイストは恋愛映画である本作でも健在です。ちなみに本人はすごくシャイな人で人前にでることが大嫌いとか…そんな彼の貴重な写真を今週発売の「ぴあ」でみることができますよ!確かに内気な感じです(笑)

 <ストーリー>
 バレンタイン目前のある日、ジョエルは、けんか別れしてしまった恋人クレメンタインが、自分との記憶を全て消去してしまったという事実を知ります。彼女を忘れられないでいたジョエルはショックのあまり、自分も記憶を消す決意をし、「嫌な記憶を消去してくれる会社」ラクーナ社に依頼するのです。一晩、寝ている間に、想い出を追体験しながら消していく…最初は、最近のけんかばかりしていた記憶が消されるのですが、徐々に、出会った頃の楽しい想い出も消されるときが近づいて…

 キャストは、主役のジョエルにジム・キャリー。彼はアカデミー賞に嫌われてショックを受けているという噂もでましたね~。髪の色をカラフルに染め変える恋人のクレメンタインには、ケイト・ウィンスレット。彼女は受賞は逃しましたが、アカデミー賞にノミネートされましたよね
 ほかには、ラクーナ社の受付嬢にキルスティン・ダンスト、ラクーナ社の社員には、イライジャ・ウッド、マーク・ラファロ、トム・ウィルキンソンが扮しています。

 私はジム・キャリーの映画をみるのはたぶん初めてなのですが、無口でクレメンタインへの気持ちをうまく言葉に表せない不器用なジョエルをとても素敵に演じていて、いい意味で裏切られました!脚本の力も大きいと思うのですが、冒頭でのジョエルのモノローグには、「恋の痛みを知るすべての人」にしみいるセリフがいくつかあって心に響きました。どうもコメディアンのイメージが離れなかったのですがよかったですよ~。でも記憶消去マシーンにかけている間の目のギョロギョロ加減は、いままでのジム・キャリーでしたけどね(笑)

 以下、内容の感想に入るのですが、内容を語るとネタバレになってしまう可能性が高いので、先入観を持ちたくない方は御注意を!

 この映画は、オープニングからタイトルロールが流れるまで20分近くあります。私はすでに映画の世界に入っていたので、キャスト名が流れ出したときには、「え」という感じでした。そこから場面展開でがらっと変わってしまいますしね。あと、記憶を消去しはじめると記憶の世界なのでパラレルワールドのような感じで、「ついていけなくなってきたかも」と思ってしまったのですが…ラストまで見終えると途中で「おや」と感じたことも全て解決しているという見事な脚本に感動してしまいました!
 クレメンタインの髪の色に対するセリフと時系列もちゃんとつながっていたんですね!
 
 キルスティン・ダンストは、こんなちょい役でよく出たな~と思っていたのですが大間違い!彼女はこの物語で重要な役目を担っているのです。イライジャ・ウッドの最初のセリフもきちんとラストには理解できるようになったし、彼にはああいうさえない男の役も似合いますね~。自信のなさそうな瞳がいいです(笑)

 私はこの映画大好きです!!
 恋愛の最初は相手の全てがキラキラしてみえても、だんだんイヤな部分もでてくる…それでも離れたくない、忘れられない大切な人と何度でも恋をしたいという切ない想いをラストのジョエルのセリフで語っていると思います。

 公開されたらもう一度みたいな

ダブリン上等!(3/6 渋谷)

2005-03-09 19:49:44 | 映画
『愛すべきダメ人間たちの毎日にワクワク!』

 博多でみた『マシニスト』上映前にこの映画の予告編が流れて、興味をひかれて、休日の渋谷に足を運びました。現在、日本ではシブヤ・シネマ・ソサエティでしかやっていないみたいですね。渋谷でも人通りが少なくなる横道の地下にあるので探すのが大変でした
 日曜の夕方だったんですが、7割ぐらいの混み具合でした。

<ストーリー>
 ジョンは恋人デイドラの気持ちを確かめるため、別れ話を切り出したのに、本当に別れることになり、おまけに、デイドラはさっさと中年の妻子持ちとつきあい始めてしまって大ショック!
 チンピラのレイフは、ケルト戦士かぶれの刑事ジェリーにことあるごとに目をつけられて、不満がつのるばかり。レイフは、仕事を解雇されたばかりのバスの運転手ミックとジョンを組んで銀行強盗を計画するが人質になったのはデイドラだった。

 と書いてみても、なんのことやらわからないかもしれません(笑)作品中にはもっともっと個性あふれるキャラが登場するからです。ジョンの親友で欲求不満のオスカー、デイドラの妹で男に振られてから男性不信となり口ひげの生えたままのサリーは、チラシに登場する5人のメンバーにもなってます。
 キャストは、チンピラのレイフにコリン・ファレル、ジョンは『28日後…』のキリアン・マーフィー、デイドラに『ネバーランド』でピーターパンを演じたケリー・マクドナルド、サリーには『ブリジット・ジョーンズの日記』のシャーリー・ヘンダーソン(ちなみに1966年生まれだそうでビックリ、コリンの1976年もビックリですけど(同い年かい!)です。)
 コリン・ファレルは、故郷を舞台にしたこの作品をノリノリで演じている様子(笑)実際、彼には当初、ジョン役を想定して脚本が送られたそうですが、レイフ役に惚れ込んで逆指名してきたとか…「暴れん坊」役は彼によく似合ってます。こういうコリンを観ると、「アレキサンダー」は相当ストレスたまったんじゃないでしょうかね???

 舞台はアイルランドの首都ダブリンなのですが、どんよりと薄暗い空が印象的です。陽気なアメリカではなくて、地味な(失礼)ダブリンの狂騒劇というところがおもしろいです。登場人物はたくさんでてくるのですが、誰かが誰かと関係しているという図がどんどんひろがっていって、みんながつながってしまう群像劇のおもしろさがあります。でも、スタイリッシュってわけではないのがいいです(笑)
 ちなみに私はDVDで「ヴェロニカ・ゲリン」をみたのですが、これもアイルランドが舞台。どこか暗い空の灰色の街ダブリンを自分の眼でみてみたくなりました。コリンはこちらにも友情出演してましたね。

 この映画で一番おもしろかったのが、銀行強盗の密談をするレイフ、ジョン、ミックの3人のシーン。ジョンが紅茶にブラウンソース(!)をいれて飲むのです!うまいといいはるジョンをみて、おそるおそるレイフとジョンも飲んでみると、「以外といける…」(ほんとかい)。そのシーンのレイフことコリンの眉間にしわを寄せたなんともいえない渋い顔で「悪くねぇ」っていうセリフが好きです
 果たして本当においしかったのでしょうか?3/4(11日にも)の最終回上映で乾杯イベントがあって、この「ブラウンソース・ティー」の試飲ができたそうな。チャレンジしたかたがいらしたら、ぜひ感想を教えて頂きたいです!

 ラストは結局おさまるべきところにおさまった感じでした。レイフが一番貧乏くじかな???
 万人にうけるハリウッド映画とは全く違いますが、肌があうととことん楽しめるんじゃないかと思います!私は手放しでほめるほどではないけど、なんとなくほほえましいというか好きなタイプの作品でした。エンドロールは(たぶん)登場順だったのもユニーク!。コリンは最初に出てくるのでトップですけどね♪
 原題は「Intermission」で、邦題がなぜ「ダブリン上等!」になったのか興味深いところですが、私はこの邦題好きですね。観る気をおこさせてくれました。

『ダブリン上等!』公式HPはこちらから!

シャークテイル(3/5 幕張)

2005-03-07 20:39:02 | 映画
『ゴッド・ファーザー好きなら、ニヤリと笑える!そうでないと・・・な映画』

 公開初日のレイトショーで観ました。字幕版です。びっくりするほど、お客さんが少なくてびっくりしてしまいました。吹替版は盛況なんでしょうか?

 この映画はストーリーは別にどうでもよくて(笑)、声をあてているハリウッド・スターたちを思い浮かべて楽しめるかどうかで評価が分かれる映画だと思います。はっきりいって、筋はひねりはないし、ドキドキするようなクライマックスもないです

 どこでも紹介されていると思うのですが、豪華キャストをここでも述べておきます。
 主役のオスカーは、ウィル・スミス。
 オスカーを側で見守り、恋い慕っているアンジーにレニー・ゼルヴィガー。
 オスカーを誘惑するローラにアンジェリーナ・ジョリー。
 ベジタリアンなサメ、レニーにジャック・ブラック。
 レニーの父親でマフィアのドン・リノにロバート・デ・ニーロ。
 ドン・リノの子分から、オスカーのマネージャに乗り換えるサイクスはマーティン・スコッセッシです。
 この出演者・監督の実写映画だったら、絶対みにいきますよね(笑)

 私は最初、名前からアンジーがアンジェリーナとばっかり思ってました。レニー・ゼルヴィガーの声って印象に残ってなかったんですねでも、ローラの初登場シーンで即座に間違いと判明。ローラは、口元や目つきがアンジェリーナそのものですよね。あと、ドン・リノのデ・ニーロもすごくよく似てました。しゃべり方の顔の表情とかもそっくり!!逆に、レニー・ゼルヴィガーとジャック・ブラックはよくわからなかったです。スコセッシのサイクスはぷく~っとふくれるところがかわいくて好きです

 この映画で私が好きなのは、ドン・リノの登場するシーン。『ゴッド・ファーザー』のパロディについニンマリしてしまいました。音楽から、食卓の感じ。そして、マフィアの息子たち…ドンになる気のない弟に目をかける父親…あの世界が大好きな私にはたまらない設定です。

 それ以外にもいろいろ、細かいネタはあるんだと思いますが、私にはわかりませんでした。もしかして、アメリカンジョークなのかしら?と思うようなシーンもいくつかありました。もともと、海外アニメは苦手なので、評価が辛口なのかもしれませんが、設定を楽しむ映画であって、それを楽しめない人・わからない人には受け付けられない映画かもしれません。

 日本の子どもたちがこの映画を楽しんでみてるのかが知りたいところです。吹替版もセリフは同じなんでしょうか???

プリティ・プリンセス2(3/4 幕張)

2005-03-07 19:48:11 | 映画
『結末のわかっているストーリーだからこそ、工夫が欲しかった・・・かな?』

 2月後半から観たいと思う映画がなくなってきたように感じております。とはいいつつも、本来なら『恋愛もの』好きな私には触手がのびる作品のはずなのですが、なんだか気乗りがしなかったんですよね~。でも、このところ映画みてないし、試写会も行けなかったしということでとりあえずチョイスした作品です。
 ちなみに前作はかなり前にDVDで鑑賞済。あんまり印象に残ってません。

 <ストーリー>
 前作で普通の(というかあか抜けない)女の子だったミアがジェノヴィアのお姫様になってから3年。無事に学校も卒業して、いよいよジェノヴィアの王位を継ぐ…予定だったのですが、なんと別の王位継承者が現れてしまいます。ジェノヴィアの法律で、姫が女王になるためには、結婚していなければならないという法律があり、ミアは30日以内に結婚しなければならなくなってしまうのでした…

 最初のパーティーのシーンから、懐かしの少女漫画のようなベタな展開(笑)
 しかし、私がはまれなかったのは、相手役の男性たちがあんまり魅力的ではなかったからかな。ジュディー・アンドリュースはさすがになかなかの存在感をしめしていて、彼女と執事のジョーのロマンスの方が楽しかったです。忘れてたけど、そういえばそうだったよね的な展開でした
 パジャマ・パーティーで彼女が歌うシーンがあるのですが、美声は健在『サウンド・オブ・ミュージック』を彷彿とさせる子どもたちに囲まれながら歌うシーンはこの映画の数少ない見所の一つだと思います。(未見の方は『サウンド~』ぜひ、みてみてください。古い映画ですが色あせない魅力がありますよ!私はトラップ大佐好きなんです(吹き替えだけど))
 あと、私がほろっときたのは、パレードのシーンでミアが親のいない子どもたちを引き連れ歩くシーンです!これもありがちなエピソードではあるんですけど、私自身が児童養護関係の仕事をしていたこともあって、事情があって親と一緒にくらせない子どもたちのことを思うとついほろっときてしまいます。『ネバーランド』でも、「子どもたちを招待する」という似たようなシーンがありますよね。あちらはストーリー全体に感動したせいか、あのエピソードに特化しての印象はないんですが(笑)

 ドレス、パーティー、お姫様などのツールには、女性なら子どもの頃、一度は憧れたことがあるのでは?私もそのクチなのですが、いまひとつ入りきれなかったのが残念。3はないだろうな。

『プリテイ・プリンセス2』公式サイトはこちらから♪ 

Uボート 最後の決断(3/1 幕張)

2005-03-03 18:58:37 | 映画
『極限状況での判断を問われたとき、今までの常識を捨てられますか?~人の器量がわかる良作』

 『潜水艦映画にハズレなし』…この映画についての評価を読むときによく耳にするフレーズです。でも、私は”潜水艦もの”ってみたことなかったんです。この映画を観ようと思ったのは、先月みた『セルラー』でいい味をだしていたウィリアム・H・メイシーが主演というのに興味を引かれたからです。

<ストーリー>
 舞台背景となる時代は、第二次世界対戦も終盤にさしかかった1943年。ドイツの潜水艦Uボートとアメリカの潜水艦ソードフィッシュが海上で相対したところから始まります。ソードフィッシュのチーフをつとめるネイト(ウィリアム・H・メイシー)たちは、Uボートを撃墜したと思った瞬間、側にいた別のUボートに撃墜されてしまい、Uボートにとらわれてしまいます。しかし、Uボートの艦長ヨナス(ティル・シュヴァィガー)は、ネイトたちアメリカ兵の命を助けるのでした。しかし、ソードフィッシュ内で発生していた伝染病がUボートの兵士たちをも侵しだし、ヨナス艦長は部下たちを生きて故郷に戻すためにある提案をネイトにもちかけるのでした…


 感想は、Uボートのヨナス艦長のかっこよさにつきます!
 彼が何故、ネイトたちを救ったのか?それはネイトとの会話で言葉で表現されるのですが、その言葉をきいただけでは、いまひとつわからないと思います。でも、映画を観ている私は、ネイトたちと出会う前に彼を襲った悲しみの原因を知っています。それだけに艦長の言葉の深さが心に響くのです。
 艦長の部下からみれば、艦長がアメリカ兵を助けたことによって、治療不能な伝染病が持ち込まれ、仲間たちが次々に死んでいくのですから、たまったものではないでしょう。でも、もう少し客観的に観ている私はもっと大きな視野で「人間の命の重さ」を知っている艦長に感動してしまいました。
 また、副艦長のクレマー(トーマス・クレッチマン)も、艦長の行為に疑問をもちつつも、人間としての彼を信じ、そして最後には彼の志を理解するに至る姿を好演しています。私は彼を「トリコロールに燃えて」で知ったのですが、この映画の副艦長の役のほうがずっといいですね
 もともと私はドイツが国も人も大好きなのですが、この映画のドイツ兵たちは本当にかっこよくてぽ~っとなりそうでした!

 ウィリアム・H・メイシーは『セルラー』のとぼけた役柄とは違って、実直な人間を実直に演じています。ヨナス艦長は、悲しい知らせがあったからこそ、大切なことがわかったのだと思いますが、ネイトは、たぶん最初から何が一番大切かを知っている人間だったのではないでしょうか?
 でも、ときおり挟まれるメロドラマみたいな妻との回想シーンはちょっといらなかったかも(笑)なんか違和感があるんですよね~。
 あと、最初と最後だけ、『24』のメイソン役のサンダー・バークレーがでてました。ネイトの上司役でしたよ。あいかわらず、瞳がブルーでした(笑)

 舞台は潜水艦だから、暗いし、狭いし、おまけに死者はでるという壮絶な映画なのですが、おもしろいです!潜水艦映画ではありますが、戦いよりも密室での人間ドラマといった感じです。時間もそれほど長くないのであきずにみられると思いますよ!!

 ちなみに地味な映画のせいかパンフレットは300円で薄かった~。公式HPもパンフレットとほとんど同じだし(笑)いい映画なのでもっとたくさんの人に観てもらいたいです!


『Uボート最後の決断』公式HPはこちらから♪

マシニスト(2/27 博多)

2005-03-02 22:42:25 | 映画
『何が怖いってガリガリベイルの存在が怖い!(笑)』

 ライブの翌日、飛行機までの時間をつぶせる映画はないかとおもったら、駅前のビルでこの作品が上映されていて、時間もちょうどよかったのでいってきました。
 定員80名の小さな映画館だけあって、スクリーンもワイドテレビが大きくなったような本当のミニシアターでした!

 ストーリーを簡単にいうと、工場で働く機械工トレバー(クリスチャン・ベイル)は、極度の不眠症にかかってしまい、365日眠っておらず、やせ細っています。そんなある日、自宅の冷蔵庫に謎のメモが貼り付けられ、工場では、正体不明のアイバンという男と出会ったりとトレバーの周囲でさまざまな不可解なことがおきていくのです…

 人間は365日眠らなくても、生きていけるんでしょうか?私は、1日8時間以上眠らないと日常生活に支障をきたすので(笑)、想像もつきません。でも、眠れないということがどれほどつらいことなのかを体現しているのが、30㎏減量して、撮影に臨んだクリスチャン・ベイルの身体だと思います。
 映画を観ている側が目を背けたくなるほどのやせっぷり!あそこまで骨の上に皮がのっているだけの状態になるまで痩せてしまって、内臓とかの臓器に影響がないのかと心配になってしまいました

 観てからの感想としては、ラストのオチは、大体予想していたとおりでした!全体的に暗い色調のなかで物語が進行し、かなり後半までトレバー自身がどういう人間なのかがわからないので、ストーリーとしてのおもしろみは今一歩というところでしょうか?
 でも、クリスチャン・ベイルの命を確実に削ったのではないかと思われる身体をみてしまうと「すごい」としか感想がでてきません(笑)
 
 この作品のチラシには「ガリガリベイル」と「イケメンベイル」の写真がのっているのですが、ほんと別人みたいです。個人的に私はもう少し痩せたいと思っているのですが、人間やせすぎるとこんなにも病的になってしまうのかと教訓になりました(こんなに痩せられるほど根性ないですけどね…
アドレスもなかなか素敵な『マシニスト』公式サイトはこちらから♪