みたいものが、みたいわ

米ユーチューブとＪＡＳＲＡＣ、テレビ局などが初の協議(朝日新聞) - goo ニュース

あるテレビ番組を見たいと思ったとき、
その時間に在宅していない
（テレビを観られる環境にいない）ことが
あらかじめ判っていたとしたら、どうしますか？

通常は、レコーダーを使って録画しておきますよね。
で、都合のいいときに観る、と。

ドラマなら、再放送される可能性もありますが、
バラエティ番組の再放送は、まずもってないといえます。
録画に失敗することも考えられます。

観たいときに、観たいものを観る。
視聴者にとっての大きな願望といえるでしょう。

で、それを可能にするのが
「オンデマンド配信」や「サーバー型配信」
などと呼ばれるものです。

つまり、放送局（作り手）側で
電波に変換して飛ばしていた番組を、
デジタルデータの形でサーバーに保管します。
で、必要に応じて視聴者（ユーザー）が
データにアクセスして、観覧するわけです。

これであれば、視聴者は放送スケジュールに縛られることなく、
自分の都合で番組を観ることができます。

たとえば、深夜や日中などに放送された番組は、
リアルタイムに見ることができない人が多数います。
しかも、たいていは「地味な」番組ですから、
そのときに見逃してしまえば、
次に見る機会は二度とないといえます。

しかし、サーバーにデータが残っている限り、
その番組を観る機会は失われずに済みます。
検索方法がうまく機能すれば、
すべての番組に対して
「観てもらえる機会」が平等に与えられるわけです。

有名なところでは、USEN が運営している Gyao が、
このサーバー型配信を実践しています。
番組視聴期間に制限は設けられているものの、
好きなときに好きな番組を観ることができます。

ただし、サーバーの負荷や
トラフィック（ネット上でデータがやりとりされる量）の
状況に応じて、動画の再生具合が変動する可能性があります。
一般のテレビ放送に比べれば、画質も相当劣るといえるでしょう。

個人的には、すべての番組において
「画質」が問われるわけではないと思いますし、
技術革新が進めば、ある程度はクリアされる問題でもあるでしょう。

「重い」動画データの送信によって、
トラフィックに相当な支障が出ているという話も、
聞いたことがあります。
技術的な面では、まだまだ課題が山積みなのですね。

かつて、お茶の間の人気者だったテレビも、
徐々にその役割がシフトしつつあるように思えます。

リアルタイム性が重視される、
スポーツ中継やニュース番組などを除けば、
オンデマンド型で番組を観られるのがベストのはずです。
デジタル放送うんぬんといわれても、
番組表どおりに一方的に放送される形式が変わらない以上、
それほど便利になるとは思えません。

とはいえ、オンデマンドが主流になるのは、
まだまだ先の話になるでしょう。
より膨大なデータが、ネットワーク上を
ストレスなしに送られるようにならなければ、
話にならないわけですから。

いずれにせよ、技術革新が進んだところで、
「観たい番組」が増えてくれなくては困るわけです。
コンテンツという言葉が
あちこちで聞かれるようになりましたものね。

技術大国と呼ばれて久しい日本ですけれども、
今後は「コンテンツ大国」を目指すべきではないでしょうか。