ソニーはどうしてしまったんだろう?
率直な感想です。
かつて、プレイステーションとセガサターンが同時に発売されたとき、周囲の評価は「セガサターンの圧勝」でした。
それはそうでしょう。
かたや、家庭用ゲーム機に初参戦。
かたや、『バーチャファイター』『パンツァードラグーン』などの話題作をひっさげての華々しい登場。
勝負は目に見えているじゃない…そんな雰囲気だったのです。
しかし、初めて買ったケータイが J-PHONE だったくらいの「ひねくれ者」のわたくしです。
当然のことながら、プレイステーションを応援し、実際に買いました。
やがて、『ファイナルファンタジーVII』が発売され、『ドラゴンクエスト7』が発売され、プレイステーション2が発売され、セガがゲーム機本体の市場から撤退しました。
ソニーというメーカーは、自社の商品を売るのではなく(いや、実際には売るのだけれども)、その商品があることで「あなたの人生が豊かになる」というイメージを売っていたのではないか、そう思うのです。
プレイステーションという「ゲーム機本体」のCMを多数流していたのは、まさにそういうこと(=プレイステーションがある生活の楽しさ)をアピールしていたのでしょうね。
しかし、PSP が発売されたあたりから、空気は一気に変わっていきます。
本当は、その前からおかしくなっていたのだろうけれども。
仕様に不備があったと見なされていたにもかかわらず、「ユーザーやゲームメーカーが(不備のある仕様に)合わせろ」と言わんばかりに公言した SCE (ソニーコンピュータエンタテインメント) の最高責任者。
この人は、いったい何を思い上がっているんだろう?
あの時は、本当に驚きました。
PSP が売れていないのは、おもしろいゲームが出ていないから。
それに尽きます。
しかし、SCE は PSP をゲーム機とは思っていないみたいですから、「マルチメディア機能の充実」という方向に重点を置きそうな気がするのです。
ゲーム方面も、「PSP でしか遊べないものを出します」ではなく、「PS2 で遊べるものが PSP でも遊べます」というように見えます。
そういう路線が支持されなくて、こういう結果になったはずなのですが、公式サイトを見る限り、路線変更するつもりはなさそうです。
まもなく発売される PS3 も、やっぱり「純然たるゲーム機」にするつもりはないみたいです。
テレビゲームの本体のみに5万円も出すユーザーは、そんなにいるんでしょうか。
SCE のお膝元である直販サイト「プレイステーション・ドットコム」では、 PS3 本体の予約を受け付けないそうです。
「当初の販売台数に限りがあること等に鑑み」販売しないそうですが……
つまり、生産が全然間に合わないってことですよね。
10月時点の報道では、世界で400万台売る予定だそうなので (600万台の目標から減らしたそうですが…)、飢餓感を煽って販売台数を伸ばす気なのでしょうか。
Wii がスタートダッシュに成功できれば (生産体制が確立できれば)、どう考えても任天堂の勝ちだと思うんです。
ただ、任天堂の岩田社長も言っているように、テレビゲームという業界で考えたときに、メーカー同士の勝ち負けだけを取り上げても、詮無いことです。
要は「おもしろいゲーム」が登場してくれれば、ユーザーとしてはそれでいいわけですから。
個人的に、ネットからのダウンロードを前提にしつつある PS3 のありかたが、あまり好きではありません。
オフラインでも楽しめるゲームを、いろいろ出してほしいんですけどね。
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