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あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

深くて重い…

2012-12-11 | 本(文庫本)
薬丸岳さんの『悪党』を読みました。
ようやく薬丸作品3作目。今作もズシンと響く、深くて重い社会派ミステリーでした。入院前から読んでいたのですが、ちょっとだけ残ってしまって、読了したのは病院のベッドの上でした。
かなり救われるラストシーンを読み終えて満足感に浸っていたら、
「タッキー主演でドラマ化?」
もう放送したんですね。観ていないのですが、どうだったんでしょう? タッキーが佐伯修一役だったみたいですけど、ちょっとイメージが…。

ざっとあらすじ。
探偵事務所の調査員・佐伯修一は「息子を殺し少年院を出て社会復帰した男の追跡調査」という依頼を受ける。気の進まないまま調査する修一もまた、自分の誕生日に当時17歳だった姉を殺された犯罪被害者遺族だった。被害者遺族と加害者の両方に接していくうちに、やがて修一は姉を殺した犯人たちの「今」を追い始める。

探偵事務所の所長・小暮は、加害者の追跡調査を事務所の新メニューとして調査内容案内に加えてしまったので、事務所にはその依頼が次々と舞い込むことになります。
決して安くはない調査費+成功報酬なのに、それでも加害者の「今」と向き合おうとする犯罪被害者遺族。この作品のテーマであろう「最愛の人を奪われた者は何をもって罪を赦せるのか?」が重くのしかかります。

もし私が修一と同じ立場だったら、どうしただろうか?
もし私が加害者の方になってしまったら、どうするべきだろうか?
もし私が犯罪被害者になったら、遺族に何を望むだろうか?

日本もイヤな犯罪が多くなってきているので、決して他人事ではすまないのかも。すっと他人事であってくれたらそれがイチバンなのだけど、心にはとめておこう。
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