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あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

読み応えのある短編

2009-10-22 | 本(文庫本)
出たんですけどね…。
1年後にもう2冊出て、その後は年1冊のペースで刊行されるのだとか…。あと何年待てば読み始められるのやら…。ちなみに物語は4巻が終わったところでまだ序盤です…。

この秋の宮城谷作品は『沈黙の王』を読みました。
宮城谷さんの作品と言えば長編。それもかなりの大作で、上下巻2冊だけじゃ「短い」と感じてしまうくらいの長~~~~~編を書きあげる作家さんです(だから『三国志』もず~っと待っている状態なんですけどね…)。
しかし本作は短編集です。宮城谷さんの短編…。
前回、三崎亜記さんの短編集を読んだときに感じた「短編小説向きの作家」というものが本当にあるのなら、宮城谷さんは絶対に「長編向きの作家」になるでしょう。なのでこの短編集は、これまでの宮城谷作品とは違った気持で読み始めました。

多少の戸惑いを持っていましたが、あっという間に読み終えました。実に面白かった。宮城谷さんの長編作品の痛快エキスをギュギュッと凝縮したと言いましょうか、美味しいところだけを拾って、さらにもうひと手間加えた料理みたいな、とでもいいましょうか。全然上手く表現できないけど、そんな感じ。
中でも興味深かったのは表題作の『沈黙の王』。商の武丁が古代中国で初めて文字(甲骨文字)を制定するまでの話です。言葉には「言霊」が宿っていると言いますが、文字にも宿っている何かが絶対にあると確信できる物語でした。
そのほか『豊饒の門』『鳳凰の冠』という作品にもしびれました。

宮城谷さんの作品は短編だって面白い。そう言えば浅田次郎さんや宮部みゆきさんの作品も、長編だけでなく短編も面白いんですよね。「短編向き」とか、こりゃ前言撤回だな…。
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