育児書のベストセラーともいえる松田道雄氏の『育児の百科』(岩波書店, 1967年初版)。『私は赤ちゃん』『私は二歳』も同時に収録されたCD-ROM版があるというのでネットで注文して買いました。
まず関心したのが,読者の読みやすさを考慮して構成・記述されていること。月齢ごとに章立てしてあり,該当する月齢のページだけ読めばよいようになっています。これは,乳幼児から目が離せずぶ厚い育児書を端からめくっている時間のない育児者にはとてもありがたい。また,関連項目は相互参照されており,以前どこかで読んだけどどこだっけ?というときに索引を見なくてもすぐそのページに飛べるようになっています。まるでhtmlで記述されたリンクのよう。
なにより,本文が育児者に対する思いやりにあふれています。独特の断定的な文体は,頑固なおじいちゃん先生が叱りつけているような口調にも聞こえるのですが,初めての育児でおろおろする親に「そんなことは大したことではないから安心しなさい」と繰り返し述べ,自信を持たせてくれるのです。
1967年というと,私自身赤ちゃんだった時代でもあるので,聞いてみると母も知っていました。母自身は利用しなかったようですが,親子2代(もしかしたら3代)で愛読している家もあるのでしょう。実際,私が取り寄せてもらった本屋さんに行くと,本屋のおやじさんが「へーえ,CD-ROM版なんてあるんだねえ。いや,この間本を娘に送ったんだけど。CD-ROMだと便利だろうね。」と言ってました。
ひとつ残念なのは,初版の頃にはあった,いわさきちひろの挿絵がどこかの改訂版から写真になってしまったこと。写真よりイラストの方が,より心が和むと思うのです。
岩波書店 『育児の百科』CD-ROM版
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/13/2/1301030.html
まず関心したのが,読者の読みやすさを考慮して構成・記述されていること。月齢ごとに章立てしてあり,該当する月齢のページだけ読めばよいようになっています。これは,乳幼児から目が離せずぶ厚い育児書を端からめくっている時間のない育児者にはとてもありがたい。また,関連項目は相互参照されており,以前どこかで読んだけどどこだっけ?というときに索引を見なくてもすぐそのページに飛べるようになっています。まるでhtmlで記述されたリンクのよう。
なにより,本文が育児者に対する思いやりにあふれています。独特の断定的な文体は,頑固なおじいちゃん先生が叱りつけているような口調にも聞こえるのですが,初めての育児でおろおろする親に「そんなことは大したことではないから安心しなさい」と繰り返し述べ,自信を持たせてくれるのです。
1967年というと,私自身赤ちゃんだった時代でもあるので,聞いてみると母も知っていました。母自身は利用しなかったようですが,親子2代(もしかしたら3代)で愛読している家もあるのでしょう。実際,私が取り寄せてもらった本屋さんに行くと,本屋のおやじさんが「へーえ,CD-ROM版なんてあるんだねえ。いや,この間本を娘に送ったんだけど。CD-ROMだと便利だろうね。」と言ってました。
ひとつ残念なのは,初版の頃にはあった,いわさきちひろの挿絵がどこかの改訂版から写真になってしまったこと。写真よりイラストの方が,より心が和むと思うのです。
岩波書店 『育児の百科』CD-ROM版
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/13/2/1301030.html