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ネーミングライツ(命名権)

2006-10-17 21:25:44 | 書:先端技術・出版・雑学
 10月1日、NHKの近くにある渋谷公会堂が改装を終えて業務を再開した。おもしろいのは、正面入り口の上に巨大な黄色いレモンが加わっていることで、名前も「渋谷C.C.レモンホール」に変わっている。C.C.レモンはサントリーの炭酸飲料である。広告代理店の電通の仲介で、サントリーが渋谷公会堂のネーミングライツを取得したのである。

 ネーミングライツのビジネスは、アメリカで生まれた。日本では2003年に導入が始まり、最初の成果は「東京スタジアム」が「味の素スタジアム」になったことであった。その後、「横浜国際総合競技場」が「日産スタジアム」になり、「福岡ドーム」が「福岡Yahoo!Japanドーム」になるなど、一時期は日本中でネーミングライツビジネスが流行した。

 2002年6月30日にFIFAワールドカップのブラジル対ドイツの決勝戦が行われた「横浜国際総合競技場」が「日産スタジアム」になったとき、契約金額は5年間で23億5千万円で、年平均4億7千万円という高額であった。これは、日産自動車にとって割が合うのだろうか?確かに、去年と今年のFIFAクラブワールドカップが日本で行われたことを考えると、メイン会場である「日産スタジアム」の名前は全世界に響きわたったかもしれない。

 「味の素スタジアム」の契約金額は5年で12億円(年平均2億4千万円)で、ネーミングライツ取得前一年のこのスタジアムの売上額は約8億8千万円であったから、5年間に収入の約3割を固定的に獲得できるならば、スタジアムとしてもかなりの「副収入」になる。

 このように自治体が出資して建てた建築物に対して、特定の企業が宣伝を行うビジネス形体は、しだいに社会に認可されつつある。今後ネーミングライツが日本でさらに普及するかどうかについては、単に企業の宣伝の道具としてだけでなく、スポーツ文化を支える一つの手段となるように努力していく必要がある。

●ネーミングライツの費用対効果 http://www.auncon.co.jp/shida/2005/10/blog-post_27.html


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1 コメント

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こんばんわ (咲良)
2006-10-29 23:11:48
TBありがとうございました。

こちらには初めてお邪魔しましたが、

膨大な情報にビックリです…(^_^;)



同じくTBさせていただきました。

また遊びに来ます。
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