8/26（火）第３回研修委員会
新町西地区再開発の勉強会レポート
徳島商工会議所青年部
研修委員会委員長 高橋良典
レポート作成者
研修委員会副委員長 元木秀章
徳島商工会議所青年部会員各位様へ
第３回研修委員会（徳島市施策調査特別委員会）
新町西地区市街地再開発事業勉強会のレポートを元木秀章会員が作成していただきましたので掲載します。
８/２６（火）の第３回研修委員会（徳島市施策調査特別委員会）において、新町西地区市街地再開発事業の勉強会を開催したところ、他の委員会からのご参加も合わせ、計２０人の出席を得て、２時間あまりの充実した勉強会となりました。
新町西地区の再開発事業につきましては、昨年来、市の担当部署からの説明会や原市長の市政報告等を通じて勉強を重ねてまいりましたが、今回は、本事業推進派である市側と明確にスタンスの異なる住友達也氏（タウン誌「あわわ」の元代表。現在はSUMITOMORE代表で、店舗・商品開発や地域開発のプランナー）を講師にお招きし、その主張をお聞きしました。
その内容につきましては、
（１）ある雑誌の、「自治体破綻」特集記事にある指標等を用い、徳島市の現在および将来における財政の危機的状況を説明
（２）その上で、再開発事業の現計画の５つの問題点を指摘
①100億円の市民負担は過大
県の補助金が捻出されない場合、さらに市の負担が増大／最小の投資で最大の効果という視点が必要。
②まちの活性化にならない
ホールを中心部に持ってきても活性化しない／市場調査や条件に合致した先例もなく、活性化するという根拠が示されていない／造るなら図書館を中心とした多機能施設にするべき／まちの活性化に対する費用対効果の感覚がない／ボードウォーク、アーケード整備、阿波おどり会館建設等に関わらず、商店街の通行量は減少の一途／ハード事業ではなくソフト事業を立ち上げるべき。
③眉山の景観を無くしてしまう徳島市の中心部で守るべきもの・誇るべきもの・残すべきものは何か（各地点からの西新町周辺の景観予想図を紹介）／景観を楽しむ＝人が集まる／景観よりも経済優先の考えも「あり」だが本当に活性化するのか。
④音楽・芸術ホールの内容が市民ニーズに応えていない
音楽関係者や有識者の間では、現案は要望にそぐわないとの意見が主流／音楽ホールの階下がスーパーは前代未聞／客席が1,200席と今の文化センターと変わらないなら耐震補強等を施すリノベーションで十分利用できる＝20億円程度で見違えるはず。この場合の駐車場は駅・市役所周辺の民間駐車場や徳島城公園内の駐車場を開放して対応可能。
⑤市民参加のプロセスがない
これまでの公聴会や市民説明会は、市民が計画をただ「聞くだけの場」であり「意見交換のできる市民参加の場」がもたれていない／市民の質問、疑問、不安等に市側は何ら答えていない／市長は我々との討論会等で説明責任を果たすべき。
⑥今回の施行主体となる都市再生機構の事業は、失敗事例が多い。
といった内容でした。梯会長もおっしゃっておられますが、「とくしま大好き人間」である住友氏の熱弁に、いい意味で圧倒されてしまった方も大勢いらっしゃったのではないでしょうか。 その後質疑応答に移り、活発な意見交換がなされましたが、この中で住友氏が「なぜ今の現計画で『賛成』なのか、その意見を逆に聞きたい」とおっしゃられ、ある出席者から「今の西新町を放っておいたら、この徳島は今後ますます疲弊する。なんとしても食い止めるべきなのでは」と言い、これを受けて住友氏が「僕たちは、決して『対立』を望んでいるのではなく、純粋に『徳島が良くなれば』ということをシンプルに考えているだけ。今回の再開発では徳島は良くならない」と再度訴えられました。さらに、勉強会後の２次会においてもこうした議論は大いに白熱し、「では一体どうすれば」について、ソフト事業を中心とした活性化策など、いろいろな持論を展開されましたが、ここでは割愛させていただきます。今回の再開発事業については、皆さまの中にも様々な意見があることと思いますが、こうした勉強会等の機会をとらえて、将来の徳島のためにどうあるべきかと、じっくり考えてみられてはいかがでしょうか。
第３回研修委員会の写真
……………………………………………………………………
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新町西地区市街地再開発事業勉強会のレポートを元木秀章会員が作成していただきましたので掲載します。
８/２６（火）の第３回研修委員会（徳島市施策調査特別委員会）において、新町西地区市街地再開発事業の勉強会を開催したところ、他の委員会からのご参加も合わせ、計２０人の出席を得て、２時間あまりの充実した勉強会となりました。
新町西地区の再開発事業につきましては、昨年来、市の担当部署からの説明会や原市長の市政報告等を通じて勉強を重ねてまいりましたが、今回は、本事業推進派である市側と明確にスタンスの異なる住友達也氏（タウン誌「あわわ」の元代表。現在はSUMITOMORE代表で、店舗・商品開発や地域開発のプランナー）を講師にお招きし、その主張をお聞きしました。
その内容につきましては、
（１）ある雑誌の、「自治体破綻」特集記事にある指標等を用い、徳島市の現在および将来における財政の危機的状況を説明
（２）その上で、再開発事業の現計画の５つの問題点を指摘
①100億円の市民負担は過大
県の補助金が捻出されない場合、さらに市の負担が増大／最小の投資で最大の効果という視点が必要。
②まちの活性化にならない
ホールを中心部に持ってきても活性化しない／市場調査や条件に合致した先例もなく、活性化するという根拠が示されていない／造るなら図書館を中心とした多機能施設にするべき／まちの活性化に対する費用対効果の感覚がない／ボードウォーク、アーケード整備、阿波おどり会館建設等に関わらず、商店街の通行量は減少の一途／ハード事業ではなくソフト事業を立ち上げるべき。
③眉山の景観を無くしてしまう徳島市の中心部で守るべきもの・誇るべきもの・残すべきものは何か（各地点からの西新町周辺の景観予想図を紹介）／景観を楽しむ＝人が集まる／景観よりも経済優先の考えも「あり」だが本当に活性化するのか。
④音楽・芸術ホールの内容が市民ニーズに応えていない
音楽関係者や有識者の間では、現案は要望にそぐわないとの意見が主流／音楽ホールの階下がスーパーは前代未聞／客席が1,200席と今の文化センターと変わらないなら耐震補強等を施すリノベーションで十分利用できる＝20億円程度で見違えるはず。この場合の駐車場は駅・市役所周辺の民間駐車場や徳島城公園内の駐車場を開放して対応可能。
⑤市民参加のプロセスがない
これまでの公聴会や市民説明会は、市民が計画をただ「聞くだけの場」であり「意見交換のできる市民参加の場」がもたれていない／市民の質問、疑問、不安等に市側は何ら答えていない／市長は我々との討論会等で説明責任を果たすべき。
⑥今回の施行主体となる都市再生機構の事業は、失敗事例が多い。
といった内容でした。梯会長もおっしゃっておられますが、「とくしま大好き人間」である住友氏の熱弁に、いい意味で圧倒されてしまった方も大勢いらっしゃったのではないでしょうか。 その後質疑応答に移り、活発な意見交換がなされましたが、この中で住友氏が「なぜ今の現計画で『賛成』なのか、その意見を逆に聞きたい」とおっしゃられ、ある出席者から「今の西新町を放っておいたら、この徳島は今後ますます疲弊する。なんとしても食い止めるべきなのでは」と言い、これを受けて住友氏が「僕たちは、決して『対立』を望んでいるのではなく、純粋に『徳島が良くなれば』ということをシンプルに考えているだけ。今回の再開発では徳島は良くならない」と再度訴えられました。さらに、勉強会後の２次会においてもこうした議論は大いに白熱し、「では一体どうすれば」について、ソフト事業を中心とした活性化策など、いろいろな持論を展開されましたが、ここでは割愛させていただきます。今回の再開発事業については、皆さまの中にも様々な意見があることと思いますが、こうした勉強会等の機会をとらえて、将来の徳島のためにどうあるべきかと、じっくり考えてみられてはいかがでしょうか。
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