矢口史靖監督の最新作「パッピーフライト」を観た。
以前の作品「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」は高校生が主役だったが、今回は飛行機を飛ばす人たちの仕事を描いた職場ものである。
飛行機を1機飛ばすためには、操縦士、客室乗務員、地上係員、整備士、管制官、運行管理者など、実に多くの人がかかわっていることはよく知られているが、この映画はそれぞれの職場で、先輩や上司が「いまどきの若者」である部下たちに顔をしかめながら、それでも仕事の重要性を伝えていくというストーリーとなっている。
仕事の素晴らしさを強調するのではなく、むしろ大変さから描かれているところが、かえってリアリティを生んでいるが、結局はタイトルどおりのハッピーエンドとなる。現実にはこううまくはいかないのであろうが、娯楽映画として爽やかな気持ちになれる。
先輩・上司は時に部下たちを叱咤している。最近の「ゆとり社員」たちには、腫れ物に触るように接している実際の職場では、「パワハラ」ととられかねない言動であるが、なぜ今自分が怒っているのかその理由をきちんと説明しているところが心憎い。
また、クレームに対応したCAの態度に余計に腹を立てた客に対して、その場を引き取ったチーフパーサーは、担当を替えろという主張については、客のリクエストにも無理があることを堂々と述べた上で、自分たちの教育が悪かったことを侘び、さらには先程のCAにもう一度サービスをさせる機会をくれと願い出る。
その場を収めたチーフパーサーは、そのCAに向かってこういう。「もう大丈夫だから、しっかりやんなさい」。「男前」である。
慰めるのでもなく、「がんばって」でもない。日頃はガミガミいっていても、本当は部下のポテンシャルを認めているからいえる言葉ととれる。
「いまどきの若者」でも、社員となったからには貴重な戦力である。その能力を引き出すため、何をするべきか教えられた気がした。
以前の作品「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」は高校生が主役だったが、今回は飛行機を飛ばす人たちの仕事を描いた職場ものである。
飛行機を1機飛ばすためには、操縦士、客室乗務員、地上係員、整備士、管制官、運行管理者など、実に多くの人がかかわっていることはよく知られているが、この映画はそれぞれの職場で、先輩や上司が「いまどきの若者」である部下たちに顔をしかめながら、それでも仕事の重要性を伝えていくというストーリーとなっている。
仕事の素晴らしさを強調するのではなく、むしろ大変さから描かれているところが、かえってリアリティを生んでいるが、結局はタイトルどおりのハッピーエンドとなる。現実にはこううまくはいかないのであろうが、娯楽映画として爽やかな気持ちになれる。
先輩・上司は時に部下たちを叱咤している。最近の「ゆとり社員」たちには、腫れ物に触るように接している実際の職場では、「パワハラ」ととられかねない言動であるが、なぜ今自分が怒っているのかその理由をきちんと説明しているところが心憎い。
また、クレームに対応したCAの態度に余計に腹を立てた客に対して、その場を引き取ったチーフパーサーは、担当を替えろという主張については、客のリクエストにも無理があることを堂々と述べた上で、自分たちの教育が悪かったことを侘び、さらには先程のCAにもう一度サービスをさせる機会をくれと願い出る。
その場を収めたチーフパーサーは、そのCAに向かってこういう。「もう大丈夫だから、しっかりやんなさい」。「男前」である。
慰めるのでもなく、「がんばって」でもない。日頃はガミガミいっていても、本当は部下のポテンシャルを認めているからいえる言葉ととれる。
「いまどきの若者」でも、社員となったからには貴重な戦力である。その能力を引き出すため、何をするべきか教えられた気がした。