Entre ciel et terre

意訳して「宙ぶらりん」。最近、暇があるときに過去log整理をはじめています。令和ver. に手直し中。

第270冊『たゆたえども沈まず』

2020年07月26日 | 本(小説など)
■ 原田マハ『たゆたえども沈まず』(幻冬舎、2017.) 文庫版は2020年




 原田マハさんの作品を久しぶりに読了。以前、ジヴェルニーの食卓を読みましたが、画家をモチーフにした作品を書くので有名な作家さん。
印象派、ゴッホと林忠正の関係を描いた作品です。タイトルの「たゆたえども沈まず」という言葉の使われ方、意味合いを考えながら、
テオとフィンセントのゴッホ兄弟の関係や、林忠正という人物について見ていく、何とも興味深い一冊でした。

 人間関係って、ほんとうに面倒くさい、でも面倒くさいけれど悩んで考えて、それでも切れない「縁」みたいのがあって、
そういう大事なもの、本当に大切なものって何だろう? て、人それぞれ違うけれど考えさせられる一冊でした。

 そして、困ったときに思いだす「たゆたえども沈まず」という言葉が、根本に流れている。
 印象派の画家をモチーフにしてはいますが、感動できる作品でした。



 ということで、今回は、絵にまつわる落語を。

桂歌丸  抜け雀




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