またデータレコーダーを買ってしまった...
今回は、ナショナル「RQ-8030」プログラムレコーダーです。
通電のみ確認で、再生も早送りも巻き戻しも動かないとの事ですが
シンクロ波を方形波にする事でデータの読み取り精度を上げるとか、
面白そうな機構が付いていたので、少し触ってみたいなぁっと。
早速開封の儀
写真通り、とにかくボロいのが今回の特徴。
しかし、格安でデレコケーブルが付いてくるのは少しお得。
MSXで即お試し可能です。(テープソフトは無いけど...)
このケーブルでも自作するとなると、それなりの部品代がかかりそうです。
まぁ古いものは内部の銅線が弱って切れやすいので、信頼性は薄れるかもしれませんが。
フロントパネルが、プラスチック土台の上に金属パネルを張り付けた感じで、パネルの腐食が結構来てます。ボロボロ来てます。
軽く掃除しただけで、さらにボロボロと....
「こりゃ中身も錆びが来てて、修復出来るか微妙かもなぁ」と思いつつも、
楽しみが増えた感があるのは、ジャンカー病と言いますか何と言いますか。
●分解と清掃
フロントからバラすタイプの様で、イジェクトで蓋を開けておきます。
これを忘れて「バキッ!」とX1Cでやってしまったのは自分。(折れてはいませんが)
本体後ろ4本のロングネジを外すとフロントパネルがアッサリ外れます。
次はデッキ本体が外れるのかな?と思いきや、前のスイッチが引っかかっている模様。
シャフトの端を少し浮かせる事でスイッチとシャフトがゴッソリ外れます。
その後、前からのネジ3本でデッキ本体が外れて
さらにネジ1本外してフックを外して基盤を取り外します。
カセットデッキ背面の構造を見ていると、巻き取り駆動用のギアの裏側にベルトがかかっていません。
巻き取りギアの裏にフェルト生地っぽいのが付いているのでピンときました。
これはX1にもあったクラッチ機構、しかしそこにあるべきプーリーがありません。
ケースの中を探してみると...あった!
どこからか、バネも転がってきました。
このバネが何気に強烈で、最初に見た時は電池ボックスのマイナス側のバネかと思ったほど。
電池駆動出来ないのに付いている訳がないw
オークションにある同型も全く同じ所が壊れている様なので、この機種の弱い部分なのかもしれません。
クラッチ機構の抑えがプラスチックのキャップみたいになっていて、そこに亀裂が入って押さえバネに飛ばされて壊れる様です。
バネを入れると飛ばされるので仮にプーリーだけを付けてみました。
この巻き取り駆動ベルトがブチル系で、例の如く溶けて巻き付いています。
全体的にに電子パーツの部品点数も最小限なイメージ。これで波形整形出来るんですね...
電解コンデンサも9個と少なく、DR-320を見た後では、かなりチャチな印象。
モニタースピーカーも単なる圧電ブザーです。
電源コードが圧着されてしまっているので、一旦解体して切り離しました。
「まずはブチル系ゴムベルトを何とかしなくてわっ!」
その為にはフライホイールを外す必要があります。
X1CとX1マニアタイプは後ろに留め具がある為、留め具を外した後は押すだけ抜けましたが
こちらは留め具が無いのでワッシャで止まっている様です。
色々ワッシャを触っていると、切れ目が入っていてそこから外せそう。
外れました。このキャプスタン軸の切り欠きに、ワッシャが止まっています。
外側のプーリにはモーターからのベルトがかかっていて、内側のプーリーが巻き取り軸に繋がるベルトがかかります。
相変わらずのブチル攻撃が手強いです。溶け落ちた所で固まってしまっていました。
無水エタノールでは掃除しきれず...ゴリゴリ削ると何とか取れそうです。
溶ける上に乾燥して固まる....後処理が面倒過ぎる素材ですねorz
各部分を清掃&グリスアップ。
モーターからフライホイールへのベルトφ40×1.2Tぐらいでしょうか。>φ45×1.2T
元々付いてたものでも使えそうですが少し伸びてる感じだったので
レッドマニアに付いていた中古ベルトが良さそうだったので、仮に付けておきましょう。
さて問題の巻き取り駆動プーリーとベルトです。
φ40サイズを当てがって大体のベルトの長さを見てみると、
フライホイール~巻き取り駆動プーリーはφ30~35ぐらいのが欲しい所。
テスト用の天然ゴムベルトも小径で良い物が無かったので作らないといけません。
そこで、「どうせ作るなら...」と以前買っておいた材料で新型ベルトを試してみようと思います。
●自作、なんちゃってバンコードベルト
カセットオーディオの修理を色々見ている時、新しいベルトの作り方を見つけました。
発想的にはバンコードのそれそのもので、太い糸の端を繋いで輪っかにする方法です。
まぁバンコードを買えば済む話なんでしょうが、ネットで注文したり、専門店に行ったりで
時間もかかるし送料やら移動費もかかるので、お手軽さがイマイチありません。
しかし、その方は100均で似たような材料を見つけてしまった様です。
その名も「テグスベルト」
「テグスって、釣り糸の事?」と思い、早速買ってみたのですが
どう見ても伸びしろは無く、プラスチック線の為に滑ってグリップ力は皆無に思えます。
その方の記事をよくよく見てみると、材料は普通のテグスではなく
ビーズ工芸用のウレタンテグスなのでした。早とちりのオバカさんorz
それが100均で売っている様なのです。
何と言っても耐久性の高い材料が簡単に揃うのが、最大の魅力!
早速自分もチャレンジしてみました。
購入したのは「のび~るテグス」長さ2m×太さ0.8mmで108円と、お手頃かつ近場で手に入れやすいものを使いました。
100均ショップによって売っている商品は違いますが、大体似たようなものが置いてあるのではないでしょうか。
購入した店では太さは選べませんでしたが1.0mmぐらいまであるかもしれません。
作製方法はバンコードでのベルト自作と同じ方法。
ノギスに張り付けて、カッターの刃先などで溶かして付ける方法。
ノギスなんてないので、100均のホビーノギスで挑戦です。当然、このノギスの精度は皆無です。
適当な長さに切って、テープで貼り付け。
カッターの刃先をライターやチャッカマン等で熱し、一度ウレタンテグスの切断面を溶かしたあと
ノギスを閉じれば真っ直ぐ綺麗に付くらしい。
1本目は気持ちズレて引っ付いたので、切断面を綺麗にしている時に外れてしまいました。
失敗しても、そのまま切断面を切り落として再度挑戦出来るのが、バンコードタイプの便利な所です。
溶かした個所がボコっとするので、そこを綺麗に出来るかがポイントでしょうか。
精度の高いニッパー、もしくは爪切りなんかが溶着個所を綺麗にするには便利かもしれません。
耐久性は切り出しの天然ゴムベルトと比べ物にならないぐらい丈夫そうなので
大体の長さを決めて作るなら、耐久性を考えると断然こちらの方が良いでしょう。
しかし、この後も何本か作ってみたのですが、上手く付く時と引っ張ると簡単に外れてしまう時があります。
ググってみると、カッターナイフの刃先の温度が低すぎて溶けきっていないのか
カッターの刃先に油が付いているのか、火を使う事でススがついててダメだったのかもしれません。
ハンダコテの先を改良してやるのが良さそうなのですが、かなり面倒ですよね。
この辺りはもう少しコツを探る必要がありそうです。
今回は仮のテスト用に作っただけなので、また必要な時に作ってみたいと思います。
●クラッチ機構の修理
クラッチ機構は巻き取り駆動プーリーの所だけかと思っていたのですが、どうやら巻き取り軸にもあるようです。
巻き取り軸はギアが2段になっていて、再生ギアと早送りギアが別になっています。
早送りの時は巻き取り駆動プーリーのみでクラッチ動作が働き、再生の時は両方のクラッチが働きます。
これは、再生時はピンチローラーとヘッドが出ている為に、無理にテープを巻き取って傷めない様にする構造なのでしょうか?
問題の亀裂が入っている駆動プーリーの留めですが
取りあえず瞬間接着剤で止まらないか試してみるも、バネを付けたら一瞬で亀裂が入り留まらない。
そこで、少し溶かしてみるも、一瞬は止まりましたが、引っ付きは弱くバネの力でバラバラになり、これまた無理そう。
そこで最後の手段です。中に金属を埋め込んで広がらない様にする作戦!
円が広がろうとする時に亀裂が入るので、コの字型の金属を埋め込めばどうかと。
丸いリングがあるなら丁度良いのでしょうが、そんな都合の良いものは見つかりませんw
なので、取りあえずジャンク線の銅線を埋め込んでみます。
そしてバネの力を少しだけ弱める為に、バネの頭部分だけを軽く潰しました。
かなり頑丈になったと思いますが、取り付けると気持ち亀裂が見えるような。
それでも外れる事は無さそうなので、念の為に留め具の裏側にも埋め込んで完成♪
これで外れるようなら、完全に接着剤で固定してしまう他ありません。
ベルトがかなり良い感じにかかりました。
一度組んで動作テストです。
●動作テスト
再生は問題なく動きましたが、内部モニタースピーカーからの音がやたらウルサイような?
入れた音楽テープがまともに聞こえないので失敗かと思いましたが
このデッキはサイン波を矩形波(方形波)に変換する回路が入っている様なので、その為みたいです。
「内蔵スピーカーがブザータイプだから」ってのもあるかもしれません。
そこで3kHzの調整用基準音声を流してみると、音の違い自体は気になりません。
そのまま速度テストです
おや、再生速度はかなり安定していて良い感じ。3連続でキャプチャーしても同じ速度です。
作りが安っぽいので舐めていましたゴメンナサイ。
少しだけ早めですが許容範囲内の様です。
で、例の波形変換とやらを見たかったので「SoundEngine」で見てみると....
音量最大で取り込んでクリップした分を平滑化させている感じ?
読み難いテープを読み込ませるコツでもある様なので、理にかなっています。
音はウルサイですが、波形が途切れる事はありません。
実際に必要なのは0点付近での波と波の間隔(周波数?)であって、波形の先端部分はそれほど重要では無いらしい?
このデータレコーダーはテープエンド判定が無い様で、早送りや巻き戻しでテープエンドまで来るとダブルクラッチが働いて
ずっと空回りしている状態になり、自分で停止しないとダメな構造。
ひょっとして、この状態で放置し続けると修理した箇所に負荷がかかり、
プーリーの留めが飛んでしまったりするのでしょうか?
こうして違うデータレコーダーを見てみると、DR-320は色々機能が付いてて性能高かったのかなぁって感じですね。
その代わり機構が複雑になっていたので、値段も高かったのかもしれませんが。
前回同様、カセットアダプター経由でX1ソフトを起動してみましょう。
RQ-8030>カセットアダプター>実機X1C
JODAN-DOSは問題無く起動。
シンクロダビング版「ゼビウス」を試してみましたが、PCGのチェックサムを通過しません。
スイッチを切り替えてみるも同じ。再生速度が安定していないのでしょうか?
原盤再生でも良いのですが、無暗に使いたくはありません。
なので、安定したWAVを直接流してみて、ロードするかどうかのテストです。
リニアPCM>カセットアダプター>RQ-8030>カセットアダプター>実機X1Cです。
何という繋ぎ方w
つまり駆動部分は100%加味せずにデータだけを通してロードが可能であれば
問題は駆動部分にある事になり、不具合箇所の可能性を一つ潰せる事になります。
無事に起動。
つまり、テープの音声データ自体に問題あるのか、再生速度の問題など機械的な部分に問題がありそうです。
カセットテープに戻ってマクロスで試してみましょう。
これは60分テープですが短いデータの連続です。X1C実機のJODAN-DOSでバックアップが取れたもの。
これを読まない場合、長いテープの負荷によって再生速度が変化し、読めない可能性があります。
逆にこれが起動した場合、長いデータで最初は僅かな再生速度のズレであっても
後半になってズレが大きくなりエラーを引き起こしていると考えられる為
ベルトや駆動部分の抵抗、最終的にはモーター速度の調整が必要になるのではないでしょうか。
「マクロス」は問題無く起動。
Wカセットデッキによるシンクロバックアップの「アイスクライマー」も起動。
お次は「メーベルズマンション」
最初は途中で蹴られて起動しなかったのですが
PHASE SHIFTをIに変更すると快調に読んでいました。
このソフトも「カムイの剣」と同じく、内蔵HuBASICから起動している様です。
やはり読み難いテープでの起動は実機以上に難易度が高い様です。
これらがボーレートの差ってやつなんでしょうか。
しかし、原盤がしっかりしているゲームのロードは問題無いので、ボーレートが高いデッキ=劣化したテープに強いって事なんでしょうか?
いまいちカセットテープにおけるボーレートの違いと言うものを理解していません。
何回か読ませて、やっとゼビウスが起動。
しかし、連続ではロード完了せず、その次は起動したりと100%とは言えません。
あとはベルトと電解コンデンサで何処まで精度を上げられるかって所でしょうか。
●電解コンデンサとベルトの交換
部品が揃ったので交換作業です。
特に液漏れしている感じはありませんでしたが、一番大きなコンデンサの足が少し錆びていました。
ボロボロのX1マニアタイプ(CZ-800C)を2台見ているだけに、青緑色の腐食は見過ごせない...
この電源用と思われるコンデンサは意味が無いかもしれませんが105℃品に交換。
ダイオード2個の全波整流電源です。念の為、高さオーバーにならない様に耐圧はそのままにしました。
ベルトはモーターからフライホイールへはφ45×1.2T(φ40では少しキツ目で再生速度が下がった)
フライホイールから駆動プーリーはφ35×1.2T(φ35×0.95Tぐらいが良いかも?)
コンセント部分の仮接続も、純正に近い形の物にして作業完了。
暫くあいだが開いて動作テストに引っ張り出して来たのですが、どうもロードエラーが出ます。
再生速度を確認してみると、若干遅くなっている感じ?
ベルトのせいかもしれませんが調整完了後と放置後できちんと検証しないと、途中で使えなくなってしまう事もありそうです。
●追加購入
前回の個体は、それなりに起動はするのですが割とロードエラーが出たりして安定しません。
そこでもう一台、格安だったので同じものを購入してみました。
到着してから暫く放置した後だったので、
蓋を開けた時「ピンチローラーが無ぇ~!!」とか思ってしまいましたorz
ちゃんとコメントに書いてあったので、1台目のガワがあまりにもみすぼらしかったので部品取り用に落札したっぽいです。
中身も1台目より、かなり綺麗だったり...
例の後ろのクラッチも生きているし、ブチルベルトは溶けっぱなしですがニコイチにするには少し勿体ない気もしますね。
しかし、パーツ不足でこのままでは使えません。
取りあえず、1台目はプーリーのクラッチ板を止めるパーツが修理品なのと、
読み込み難いソフトで、微妙にロードが安定しない時があるので、フロントパネルの綺麗な2台目を生かす事にしました。
ピンチローラーを1台目から2台目へ移植します。
各部清掃、グリスアップ、ベルトを仮のものに2本だけ交換してみます。
いきなりゼビウスでロードテストです。
1回目はダメで[PHASE SHIFT]をかえてPCGは通過しましたが、その後ステージデータで何度も蹴られます。
再生速度をチェックしてみると、気持ち遅めだったので調整。
このデータレコーダーはケースの背面から直接速度調整が出来るので楽ですね。
ゼビウスでロードテストをしてみると、[PHASE SHIFT]を変更してアッサリ起動。
何度やっても起動するので大丈夫そう。
念の為、ほかのソフトを起動しても全く問題ありません。
「妖怪探偵ちまちま」は特殊ローダーのチェックが厳しいのか、単に読み難いだけなのか分かりませんが
途中の手動で一時停止するタイミングをミスるとロードエラーになります。
こちらも電解コンデンサとベルトを交換しておきました。
途中行程は1台目と同じなので省略。
一度分解したので「ばってんタヌキの大冒険」で再びテストして起動確認。
7分程連続でロードするこのソフトを起動出来る事は、中々良好な証です。
●大丈夫か?この装置
ここで終わろうかと思ったのですが、どうしてもこのデレコで気になった構造が1点。
再生時、読み取りヘッドの手前にハケの様なものが飛び出します。
最初、テープエンド判定機構かと思ったのですが、早送りや巻き戻しをしてもテープエンドになっても
ずっと空回りしたままで止まらないのですよね。
押さえるとヘッドが戻る様なので、安全装置か何かでしょうか?
柔らかいプラスチックみたいな材質ですが
ヘッドとローラー以外にテープが擦れそうなので構造が少し気になりますね。
そして、かなり長い間この構造を考えていて何となく ”点” が ”線” に繋がったので詳しく調べてみる事にしました。
ヘッドが下がっている時は左写真の様にハケも下がっているのですが、再生を押すとヘッドと一緒にハケが上がります。
早送りや巻き戻しではハケは下がったままです。
試しに通電しないままヘッドを上げた状態にして、このハケを押してみるとハケは下がってもヘッドは下りないんですよね。
しかし、その機構と連動している金具を無理やり動かすとヘッドが下がります。
で、指で色々回している間に、やっと動きが理解出来ました。
通電時はテープエンドになるとテープが張られる力でハケが押し下げられると同時に金具が少し右に動きます。
クラッチ機構によりテープの巻き取りは止まっていますが、同軸の下のギアだけ周り続ける様で
そのギアに1カ所だけ出っ張りがあり、その出っ張りに金具が引っ掛かる事で、一気に金具を右に押してヘッドを下げる力に変えている様です。
動いている現物があると分かり易いのですが、ちょっと文字にすると分かりにくいですね。
再生時はこの様にテープを押し上げる形になり、テープにとっては良い状態とは言えないので
自分的にはこのデッキで原盤テープを回すのはちょっと躊躇われます。
まぁ当然テープへのダメージが無い様な素材なのでしょうが、写真では結構突き上げる感じですよね。
この機構が不要ならば下の写真の黄色い囲み部分のパーツを外せば良さそうですが、ちょっと面倒...
手前のメモをみると巻き戻しも早送りも、テープエンドまで来ても裏のプーリーが空回りするだけで
X1の様に勝手に止まる装置は有りませんでした。しかし、再生の時だけこのハケが作動する。
つまり、これは再生専用のテープエンド判定機構の様です。
試しに要らないテープを裏返していきなりテープエンド状態して再生してみます。
「おぉ~止まった!!」ただそれだけw
テープエンドになってテープが引っ張られる事で、山なりの部分のテープも真っ直ぐになろうとする為
ハケが押し下げられヘッドが戻るという、完全物理仕様のテープエンド判定機構でした。
X1Cの場合は、スイッチが入る事により電磁ソレノイドを引いてヘッドを下ろすと言う、半分電気的な仕組みでした。
テープ自体を使って機構を押させるとか、一歩間違えばテープ損傷に繋がりそうで、ちょっと怖い気もしますね。
普通、データレコーダーでテープエンドまで再生し続ける事って、あんまり無い様な気がするのですが
「長時間のロードで席を離れたりしても勝手に止まってくれるよっ!!」って事なのかもしれませんね。
不明だった機構も分かって、スッキりす!!
●まとめ
構造としては多くが機械式で動いて音声部分のみを基盤で制御している感じで
NECのDR-320や、X1Cの電磁制御を長いあいだ見た後だと、安っぽく感じますね。
エラー低減回路はそれなりに効果があるようで、劣化したカセットで音量低下してしまった物に
絶大な補正効果を発揮する様です。
最初は安定感がイマイチかと思いましたが、調整後は驚くほどスムーズに起動する様になり
作りは簡素に感じますが性能的には十分でしょう。
問題は耐久性。
フライホイールから巻き取り軸への駆動ベルトはブチル系の為、ベルトは交換しないと100%使えません。
そして、スプリングクラッチ機構のバネが強すぎるのか、素材のプラスチックが弱いのか
経年劣化もあるでしょうが、巻き取り駆動プーリーを止めている部品が破損してしまう事が多くある様で
修理を断念された個体も多くあった事でしょう。
後は、ボリューム調整が無いのでNEC系のPC(PC-6001、PC-8001等)との相性が不明ですが
X1での安定性を見た感じ、他機種でもそれなりの精度を発揮してくれるのではないでしょうか。
テープエンド判定機構のハケが少し気になりますが最悪不要なら外すと言う手もあり、
モーターの調整もし易く、メーカーや実機とのバランスと見た目が好みなら
修理前提でお勧め出来る品だと思いました。
以上、ナショナルのデータレコーダー(プログラムレコーダー)RQ-8030の修理でした。
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