吾、未だ、足るを知らず

九十九里地方の出来事や、日常のこと、世間のこと、読書、映画鑑賞などをブログにしたいと思います。

新選組 [DVD] 三船敏郎をみる

2012年05月10日 12時01分02秒 | 読書、映画鑑賞
新選組 [DVD] 三船敏郎 (出演), 沢島正監督
三船敏郎、小林桂樹、北大路欣也、三國連太郎が新撰組の面々に扮した大作時代劇。
映画は文久三年に結成された新撰組の栄光と衰退や苦悩に満ちた日々を描いていく。
この作品は、ヒーロー的に描いた作品ではなく、新撰組の血の結束の裏で犠牲になった人々もよく描かれているし、そうした事態に悩み困窮する近藤の姿も丁寧に描写している。 初代局長・芹沢鴨に扮しているのが三國連太郎。酒癖の悪さや粗暴な言動、行動故、近藤らに暗殺されてしまう芹沢だが、悩みや苦しみもよく描かれている。同じ役を34年後に子息である佐藤浩市がNHKの大河ドラマ「新撰組!」で演じた。
「新選組の結成」「芹沢鴨暗殺」「池田屋斬り込み」など、見せ場がたくさんあるので、歴史上のなかでも新撰組は注目されている。当然映画、ドラマなどの作品は数多い。
それらの作品と比較をすると、役者さんは確かに史実の隊士に比べ演者の年齢は上過ぎるとは思うが、熟練した豪華な俳優陣による実力のある見事な作品となっている。
NHKの「新選組!」も比較的史実に近いように若い演者を配役にしたが若いだけでは(実力があれば別ですが)どうにも出来ない“壁”があり、作品自体の質を落としてしまうし、また実年令に近い人を起用しても、(脚色をするために当然だが)忠実ではない作品になるので、実年齢にそこまでこだわる必要があるのかなと思う?
幕末動乱の時代の30前後の年齢層と今の30前後の人達を比較したら昔の30歳であれば、今では40歳以上の人達ぐらいではないのかとさえ思える。(現代人がそれだけ若いのかな?)
新選組を扱った作品は、新選組血風録、燃えよ剣、新選組始末記等(栗塚旭、市川雷蔵主演作品)鑑賞をしましたが、どの作品も明らかにNHKを凌駕する作品と思う。
ただしNHKの「新選組!」の若い人達の演技力云々よりも、時代劇が作りにくい環境などの時代的背景を考えると良く「新選組!」は健闘をされた作品に思いました。
最後に
幕末の動乱期に誠の旗印で“誰よりも武士らしく”(武士より武士らしく)時代を駆け抜けた「新選組」が好きな方ならば新選組 [DVD] 三船敏郎 (出演)は良い作品と思います。

柔道龍虎房 [DVD]をみる

2012年05月03日 15時51分35秒 | 読書、映画鑑賞
柔道龍虎房 [DVD]
ジョニー・トー (監督)
内容紹介
”柔道龍虎房”は、ジョニー・トー 監督 が、
巨匠 黒澤明監督に敬意を表した作品であると監督自ら言っている。70年代香港では、日本テレビ版「姿三四郎」竹脇無我主演作品が人気番組となった。「シーサムセイロン」と呼ばれて大流行し、柔道道場も盛況だった様だ。 しかし今は、「柔道は香港ではもう流行っていない」と語る。内容は「香港人たちの柔道ドラマ」というところだが、香港映画のお家芸であるカンフー映画のストーリーを柔道に置き換えた印象も受ける。
人生に悩む柔道の名手シト・ポウ役に、ルイス・クー。
柔道のことしか頭にない男、トニーに、アーロン・クオック。ふたりの間に現れる夢だけはでかいヒロイン女、
シウモン役にチェリー・イン
劇中に出てくる知能障害のある青年が「よろしく、僕はシーサムセイロン(姿三四郎)、君は檜垣ね」と笑い掛け、冒頭と最後に彼が拙い日本語で「姿三四郎」を歌う場面の歌などは、黒澤明監督に敬意を表した作品というよりも竹脇無我さんの影響を強く受けているような感じすらする。日本人の観客から見るとどの位日本を理解し、柔道を理解しているかはかなり怪しいものである。
どちらにしても柔道や日本への憧れが映画化されたものかもしれない。