『天才マックスの世界』
"Rushmore"
1998年・米（日本劇場未公開）
監督：ウェス・アンダーソン
ヒューストン在住、15歳のマックスは人並み外れた才能を持ちながら、19ものクラブを掛け持ちするため勉強に身が入らず、ラッシュモア校では落第を繰り返している。
校長はついに「次に赤点を取ったら落第」と、最期通告を言い渡す。
ちょうどその頃、マックスは同校の女性教師と出会い、恋に落ちるが・・・。
ウェス・アンダーソンの持ち味である”まったく贋物にしか見えない世界”と”どうしようもないほどリアルな人物たち”が同居する名作。
主人公マックスに、コッポラの甥っ子、ジェイソン・シュワルツマン。
彼が恋に落ちる女性教師に、オリヴィア・ウィリアムズ。
マックスの同級生の父親であり、やがてマックスの親友となる会社社長にビル・マーレイ。
マックスが再起を図るシーンで流れるキャット・スティーブンスの”Here Comes My Baby”、ジョン・レノンの”Oh Yoko”。
なぜ、ウェス・アンダーソンは俺が挫けそうになった時、いつも頭の中で鳴らしている曲を知ってるんだろう。
映画でかけやがって、ズルいぞ。
繊細で傷つきやすく、自分勝手で思い込みが激しく、平気で嘘をつき、人のありがたみが分からない・・・。
そして、それが全部自分に跳ね返ってくる。
マックスを他人と思うことは不可能だ。
これ、俺だよぉ！
しかし、どん底を経験したマックスは、友達に「嘘をついてごめん」と言えるようになる。
気になる存在が、年上の女教師から同級生の女の子に変わる。
そして、床屋さんである父を、誇りを持って皆に紹介できるようになる。
泣かせる映画ばかりが、いい映画とは限らない。
■ウェス・アンダーソンの世界
・アンソニーのハッピー・モーテル（1996）
・天才マックスの世界（1998）
・ザ・ロイヤル・テネンバウムズ（2001）
・ライフ・アクアティック(2004)
・ダージリン急行（2007）
■ウェス・アンダーソン関連
・イカとクジラ（2005）
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