『夜間飛行』

また靴を履いて出かけるのは何故だろう
未開の地なんて、もう何処にもないのに

ホール・アース・カタログ<後編> Spectator

2015-03-13 | Books(本):愛すべき活字


さっき最終便で関西から帰ってきたとこなんだけど、TVをつけたら

フランクフルトとケルンの試合が始まってしまったので、もうしばらく寝れないのだった。

(結果知ってるんだけどね・・・笑)



ちなみに今季のこの対戦は、

フランクフルトに長谷部(No.20)と乾(No.8)、

ケルンには大迫(No.13)と長澤(No.25)がいて、

日本人ダービーの様相を呈している。


思えば、高原直泰(現:SC相模原)が単身

ハンブルガー(2002~2006)や

フランクフルト(2006~2008)

で奮闘していた頃、ブンデスリーガがこんなに日本人にとって身近なリーグになると思った人は居ただろうか。

いいえ、居やしません。(きっぱり)


ドイツW杯直前のシーズン(05-06)だってのに、高原の年間得点数が1ゴールだった時、

高原本人も苦しかったと思うけど、日本のサッカーファンも窒息しそうだった。


長谷部は最近クラブチームでも、日本代表における長谷部のような存在感を示している。

こないだ見た試合ではむちゃくちゃ出来が良くて、贔屓目抜きにベストプレイヤーだな~と思って見ていたら、現地誌でもマン・オブ・ザ・マッチに選ばれていた。


守備でも効いて、かつビルドアップの起点にもなっているので、この試合ではボールを持った瞬間からケルンのFW2枚にしっかりプレスされている。

対戦チームに長谷部の重要性がバレれきた感じで。

フランクフルトでは、一応シュテンデラがアンカーのバックアップのようなのだが、長谷部が抜けたとたん攻守ともにレベルが下がる。


うわー、全然、ホール・アース・カタログの話してないよ。

今日はフランクフルトの話がしたいわけじゃなかったのだ。


さて。

『ホール・アース・カタログ』をご存知でしょうか。



1968年に、当時29歳だったスチュアート・ブランドが創刊した不定期刊行のカタログ誌。

カタログと言ってもモノの列挙ではなく。

当時のヒッピー達が自立する上で必要な知識が、テーマに沿って網羅されているもので、

「Learning」(学習)とか、「Business」(仕事)とかね。

そして、さらにそれを実践するための本とかツールの入手方法が掲載されていました。


2005年のスティーブ・ジョブズのスタンフォード大でのスピーチの決め台詞、

「Stay Hungry, Stay Foolish」(貪欲であれ、愚直であれ)

がホール・アース最終号の背表紙のワードから参照されたことは有名なお話です。


で、祝・15周年のスペクテイターが昨年、2号に渡ってこのホール・アース・カタログを掘り下げており。

この2冊がここ最近の俺の旅のお供になっているのだった。

(もともと、スペクテイターは文字が多いので長時間移動向きです)


雑誌で(過去の)雑誌を特集するって言う時点で、まず企画として素晴らしい。

そして、この特集の取材を行った赤田さん青野さんのサフランシスコ探訪じたいが、一つのストーリーになっているよね。

もうサンフランシスコに上陸してるのに、肝心要のスチュアート・ブランドからインタビューのオファーへの返事が来てない!

という事実が、ドキュメント仕立てで興味をぐっとひきつける仕掛けで。


Palo Altoの、かつて『ホール・アース・カタログ』の編集部があったと言う場所を訪ねたりして、いいなぁ。

今は花屋さんなんだって。

あー、Palo Alto懐かしい。

俺も15年前に行ったなぁ。


「ラプソディー・イン・サンフランシスコ」と書かれた、特集の中表紙(そんな言葉あるのかしら)が素敵です。

相変わらず、かわいいお手てでごめんあそばせ。

嫉妬しないでね。

なんか、先月ロスに仕事で行ったばかりだけど、西海岸が恋しくなった。


でも、一番楽しそうなのは取材を終えた帰国直後のお二人が、成田空港のカフェで、旅を振り返ってあーだこーだ雑談(?)してる記事で。

旅ってそういうもんだよね。

行く前と行く後がまた楽しい。

家族や仲間と、いい旅がいっぱいしたいなぁ。


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スペクテイター〈29号〉 ホール・アース・カタログ〈前篇〉
エディトリアル・デパートメント
幻冬舎
スペクテイター〈30号〉 ホール・アース・カタログ〈後篇〉
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