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『夜間飛行』

また靴を履いて出かけるのは何故だろう
未開の地なんて、もう何処にもないのに

『引き裂かれたイレブン ~旧ユーゴのサッカー選手たち~』

2009-06-27 | Football(サッカー):蹴球しようぜ

『引き裂かれたイレブン
 ~旧ユーゴのサッカー選手たち~』
"The Last Yugoslavian Team"
制作:NPS/PvH(オランダ)2000年


6月9日、俺は翌朝早くから用事があり、早急にオネンネする必要があった。

0時過ぎ、慌てて歯を磨き、ベッドに向かう・・・その時だった。

TV画面で、若き日の・・・つっても2000年だからそんなに若くないけど・・・デヤン・サビチェビッチが喋り始めたのは。

だいたい、サビチェビッチやミヤトビッチを見て、キュンとならない方がおかしい。
断っとくけど、ドルチェ&ガッバーナ的な、ホモセクシュアルなことを言ってる訳じゃないから。

彼らのかつての華麗な技と、そして国情に翻弄されたサッカー人生に、キュンとなるといふ事です。
異様にむさ苦しいオッサンになった今の彼らを見ても、俺はあのシルクのようなボール・タッチを思い出す。
あの、シルクのようなタッチを・・・。

だから、ホモの話じゃないって!

このドキュメンタリーは2000年11月26日にNHKで放送され、その時も俺はまんじりともせずに正座して見たが、今回<BS20周年選 シリーズ内戦の傷あと>で9年ぶりに再放送された。

1987年、チリで開催されたジュニア・ワールドカップで優勝したユーゴ代表は、W杯優勝さえ夢ではないと目されるドリーム・チームだった。

しかし、1991年、クロアチアが独立すると、ユーゴ代表チームからクロアチア人選手たちが離脱。
さらに、サラエボへの爆撃が始まり、なんとかチームをまとめようとしていたイビツァ・オシムも涙ながらに代表監督を辞任。

戦乱がチームをバラバラにした。

サッカーファンなら誰もが、ストイコビッチ、サビチェビッチ、ミヤトビッチ、ボバン、プロシネキチ、ユーゴビッチ、シュケル、ヤルニ・・・そんな夢のようなメンバーが同じチームでプレーする姿を夢みたもんだった。
(誰が守備すんだ)

そして、代表チームの空中分解から約10年。
ユーロ2000の予選において、ユーゴスラビアとクロアチアが激突。
かつてのチームメイトたちが、分裂した互いの国を背負って戦うこととなった。

ザグレブで行われたこの試合、時間経過と共に戦いは激しさを増していく。
蹴飛ばされ、スッこかされて熱くなっていく両チームの選手たち。

しかし、よく見ると惜しいフリーキックを放ったミハイロビッチ(ユーゴ)とシュケル(クロアチア)が、ニカッと笑って、試合中にも関わらず互いの手と手をパチン!

・・・泣きました。泣いたよ、俺は。

DAYONE。
互いの国と国が武器を手に殺しあっても、自分たちはただのサッカー選手で、元チームメイトだよね。

ついでに、睡眠を削って見たこの番組、あっさり13日(土)のちょうどいい時間にも再放送され、別の意味でも泣きました。
ほんとNHK(BS)って、生で見る意味ねーな。

ここで一句。

今日は寝な
   何度でもやるさ
          NHK。

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