
『シャッター アイランド』
”Shutter Island”
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:レータ・カログリディス
2010年・米
2010年の2月に本作が全米で封切られた後、同じ年の7月にはクリストファー・ノーランの『インセプション』が公開された。
両作で主演を果たしたレオナルド・ディカプリオは思ったはずだ。
「亡くなった妻の幻影に悩まされる役、多すぎッ!!」と。
死んだはずの妻は、しょっちゅう出てきては主人公の周りをウロウロするのだが、この幻影は罪悪感から主人公自身が生み出している。
案の定、妻の幻影はディカプリオ演ずる主人公の最大のウィークポイントになるのだが、そのあたりの設定まで全く一緒である。
関係ないけど、昔、ロッキンオンか何かでマドンナのインタビューを読んでいたら、こんなシーンがあった。
マドンナをインタビューしている最中に、ホテルの中庭で始まったバンド演奏の音が部屋まで聞こえてくるのだが、陰鬱なトーンの男性ボーカルの歌声を聞いて、マドンナは
「近頃はトム・ヨークになりたがる人が多すぎる」
と、突き放したそうだ。
要するに、ロック・ミュージックでも映画でも、ひとつ設定が流行ると、そのコピーが大量に流布しちゃうんだね、ってことですね。
それにしても、わずか半年のタイムラグで、同じ俳優が全く同じ役で2本というのは、なかなかスゴい。
脚本(ストーリー)が無いんだなー、世の中。
そんで、本作。
こういうサスペンスタッチの謎解き的内容も好きだし、どんでん返しの心理戦も好きなのだが、とにかく尺が長い。
(インセプションは更に長いけどね)
宣伝文句にもあったとおり、すべての謎を解かないと監獄島から逃げ出すことはできない。
そりゃあいいけど、あまりの映画の長さに、こちらの膀胱(ぼうこう)がもたないっス。
やばい、出ちゃう。
駄目、絶対!
「インテグラ、乗ってグラ」
や、いいから謎を解いてくれ・・・。
謎解きのヒントも、ものすごくビッシリ(厭味なくらい)散りばめられていて、あーだこーだ考えさせるつくりになっていて、そういうのも好きなんだけどね。
なぜだろう、悪い映画ではないのに、はまり切れなかった。
まあ、ビールを飲まずに見たら、も少し膀胱に余裕があったら印象が変わってくるかも新米(しんまい)。
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