Final Judgement

ヤオ判定に怯えるボクシングファンのひとりとして
採点に特化し備忘録かわりに作成します

フックvsレベデフ(2010年12月18日ベルリン)

2011年04月23日 | クルーザー級
◎レベデフ 115-113 フックX  

1R レベデフ10:9(フック9:10レベデフ)
2R フック10:9(フック19:19レベデフ)  
3R フック10:9(フック29:28レベデフ)
4R レベデフ10:9(フック38:38レベデフ)
  
5R フック10:9(フック48:47レベデフ)  
6R レベデフ10:9(フック57:57レベデフ)   
7R レベデフ10:8(フック66:67レベデフ)  
8R レベデフ10:9(フック75:77レベデフ)

9R レベデフ10:9(フック84:87レベデフ)  
10R フック10:9(フック94:96レベデフ)
11R レベデフ10:9(フック103:106レベデフ)
12R フック10:9(フック113:115レベデフ)   


<Official>
◎フック SD レベデフX

ウィリアム・リーチ(イリノイ) 116-112 レベデフ
ラーセン・オガー(オランダ) 115-113 フック
マヌエル・オリバー・パロモ(スペイン) 115-113 フック


1R 大きな背中を持つレベデフが左の大砲をチラつかせつつ右で煽る。フックはやや腰高に見える。2分過ぎから左で攻めた挑戦者のRだがフックのリターンの右もいい。
2R 30秒挑戦者のコンビをミスさせすかさず右を入れオフバランスにさせたフック。ラスト30にもいきなりの右を綺麗に決めた。挑戦者はボディ狙いか。
3R 序盤大きな左をかわしざまフックが右をボディに入れる。中盤はレベデフの圧力が優勢。最後に王者が右。いずれにも行きうるがクリーンヒットで王者か。
4R レベデフの重々しい左がボディを叩く。フックは相手の隙を待っている分後手に。右に回りながらの右フックなどもみせた挑戦者に。

5R フックが右を数発当てるがレベデフの強打を警戒してか打ち逃げ感が強い。レベデフはコツコツ下を攻めるがローの注意を受ける。再びクロスだがやはりヒットでフックに。
6R 今日のフックはジャブが出ない。右でセットしての重いレベデフの左がボディ中心に決まる。2分過ぎにはチャンスを掴みかけるがここは右を当てフックが逃れる。
7R レベデフの攻めは単調なのだがその分手慣れているかんじ。王者は右に周っては素早い右を狙う。終始プレスをかけてたしラストのボディフックもあって挑戦者。
8R 中盤2度ほどフックが攻勢をとるがレベデフは意外に巧みなボディワークを見せる。やや疲れも見える王者を積極的に攻めラウンドをとったとみる。

9R 序盤ジャブの打ち終わりに右フックを被せる挑戦者。中盤反撃に転じた王者が浅く右ダブルを当てるが、その後は疲れからか下がらされクリンチに逃れるシーンが多い。挑戦者左目をカット。
10R ペース配分もあるのかこの回はレベデフの圧力が緩い。そうなるとフックも右を打ち込むタイミングが計れ2度ほど挑戦者を仰け反らす。最後に左を返されたがここは王者。
11R 流れは変わらず。両者とも目立ったヒットは奪えず。そうなると右を打っては周るかクリンチの王者よりは単調ながらも前に出て手数出してた挑戦者に与えるべきだろう。
12R 最初のヒットはレベデフの右フックだが、中盤以降断続的にフックの左右が当たる。レベデフはスピードが落ちた。動くフックを追いきれず終了。


・試合直後に論議を呼ぶ判定でフック防衛という記事を読んだ先入観が逆に働いたのかそこまで酷いとは思えない採点だとかんじた。
・全体の印象では中盤の6~9あたりを明確に抑えた挑戦者の印象がよかったのは確か。
・しかし序盤終盤はクロスしたRが多く、ハッキリ失って微妙に取るフックがそんな印象より採点上は接戦に持ち込んでたとも言えるだろう。地元ならでは戦い方ではあるが。
・ラスト3つに失速してしまったのも結果的には痛かった。中盤には確かにKO勝ちも見えてたのでそこいらでペース配分が狂ってしまったのかも。
・115-113レベデフからプラマイ2R分まではあってもおかしくないんじゃないか。1つの勝ち負けが大きいボクシングでそんなアバウトなこと言ってていいのかともおもうが。
・4Rにフックはレベデフの左で肋骨を痛め、以後はパンチを出すたびに感じる鋭い痛みに耐えながらの試合だったという。
・たしかに挑戦者に不運な判定ともいえるが、同じくらいかそれ以上に酷だったのはレフリングだったようにおもう。
・序盤からしきりに狙い、また効果を上げていたレベデフのボディショット。これに対するコットン主審の度重なる注意。正当なヒットに見えたのだが・・・
・後半は目に見えてボディショットが減った。減点や反則負けが浮かんだのだろう。これは怪我を負い疲れも見えるフックにとり大きな贈り物だったにちがいない。
・あのまま下を削られてたら手負いのフックは最後までもたなかったんじゃないかとおもう。
・観客5000人と完売だったらしい。アクションの派手なフックは人気のようで大きな歓声も彼を後押しした。
・もちろん怪我を抱えつつ敢闘精神を発揮したフックもすごいんだけど、色々とツイてたのも事実だろう。コレが「持ってる」人なのかも。
・レベデフと正面衝突して打ち勝てるクルーザー級はたぶん今いないだろう。が砕くのは無理でも操るのは可能のように見える。
・次は5月ロシアにかつてのグレート、ロイ・ジョーンズを迎えるという。両者のスタイルからしたら意外ともつれるようにも思うがさてどうなるか。


フックvsアフォラビ(2009年12月5日ドイツ・ルートビヒスブルク )
ラミレスvsフック(2009年8月29日ドイツ・ハレ)

コメントを投稿