70年代初頭の台湾製品の中でも、一際簡素な作りの一足。ターフクイックです。
特筆すべき点は、アッパー、インナー、アウトソールどこにもNIKEの文字が見当たらない点。ナイキとわかるのは、サイドのスウォッシュだけ。原価をいくら削れば気が済むのでしょうか?
かと思えば、丁寧な縫製と、綺麗な厚みのある表革。作り自体は、悪くないと思います。
当時の台湾製品には、品番やアルファベット、サイズを明記した、ステッカーやスタンプが靴の内部に残されています。
箱の左側にあるのがそのステッカー。
靴の内部に張り付いていたのですが、剥がれて落ちてしまいました。
JML 1329 7 1/2
3100
MADE IN TAIWAN
最初のJMLのアルファベットは、この時期の台湾製品のほとんどについています。なんの略なのでしょうか?
簡素化された、その全てに愛おしさしか感じない、この麻痺した感覚の自分もいかがなものかと思います。