最近、ステッペン・ウルフの「ワイルドで行こう」とザ・バンドの「ザ・ウェイト」をたまたま続けて聴いた為か、無性にこの映画が観たくなった。
この映画を最初に観たのは自分が大学に入る前の年であるから、公開からは10何年後になる。高田馬場の名画座で観たのだけは憶えている。その頃はよくこの映画館に足を運び、いろんなジャンルの映画を観ていた。
その当時、バイクはカウル付きのロードレースのレプリカ物が全盛だったのではあるが、自分はカワサキのZ400LTD(アメリカンタイプ)に乗っていたのはこの映画の影響が大であった事に他ならない。
アメリカの現実はこの映画を観ると判りやすい。よく会社の飲み会などで「今日は無礼講だから~」と言いつつ羽目を外した部下に次の日不機嫌な部長の様に、自由、自由と偉そうに言う奴ほど自由な人間を毛嫌いする実にアメリカの実情を描いた映画である。これはこの映画が公開された1969年から37年経った現在でも本質はちっとも変わってはいない。と言うより最近のアメリカが絡んでいる国際紛争ってまさにこれでしかないように見える。
だからこそこの映画が今でもそれほど古臭く感じないのかもしれない。