チーム わたほい (Team Watahoi)

東日本大震災で被災したメンバーが、地元石巻で支援のサポートのために立ち上げたボランティア団体です。

UNITE TOGETHER 石巻ツアー 3

2013-10-21 15:36:07 | ボランティア活動

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 13日の夜は、ハトムネさんの招待で、石巻市中央にある『四季彩食 いまむら』に行きました。 店主の今村さんは千葉県出身の料理人。震災後石巻でボランティア活動をしていましたが、地元食材を使った料理を提供して復興に一役を と、仲間の手を借りてリフォームした店舗で腕を振るっています。参加者は皆、新鮮な刺身、秋刀魚の炊き込みご飯、はらこ飯等のご馳走と吟味されたお酒を堪能しました。
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 数日後が誕生日のハトムネさんのために、我々はサプライズを用意していました。UNITE TOGETHERの皆さんからは、今までの活動時の写真をまとめたアルバムを、わたほいは特注のバースデーケーキをプレゼント。アイザワさんは、渡波のケーキ屋さんに何度も足を運び、素敵なケーキを作ってもらっていたのです。これらにはハトムネさんも大興奮!賑やかな夜はあっという間に更けていきます。
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 明けて14日朝。この日は風も凪いで、穏やかな晴天となりました。UNITEの皆は今年の3月に修理を終えて再オープンした石ノ森萬画館を見学しました。
 11時に、石巻まちなか復興マルシェの屋外ステージで、近藤洋平さんのコンサートが始まりました。昼食や買い物目当てで訪れる県内外の方々が足を止めて聴き入ります。澄んだ歌声は遠方にも届いたらしく、日和山から声をたどってきたと話す観客もいらっしゃいました。

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 コンサートが終了すると、ツアー参加者は帰路に着く時間です。盛りだくさんの3日間を振り返りながら、皆 名残惜しそうにお帰りになりました。誠意をもって感謝を伝えたいと思って臨んだ今回のツアーでしたが、初日から多くの仲間たちが知恵を寄せ合い、労力を惜しまず、一生懸命支えてくれました。
 形の有るもの、無いもの、支援からいろいろなものを頂いてきたけれど、もしかしたらこうして作られた人との縁こそが宝物なのだと改めて実感した週末でした。
 UNITE TOGETHERの皆様、ありがとうございました。


UNITE TOGETHER 石巻ツアー 2

2013-10-21 15:35:17 | ボランティア活動

 今回、石巻を訪れた方の半数以上が初めての来石だということもあり、2日目はバスでの被災地視察からスタートしました。破壊された家屋の解体が進み、見晴らしが良くなってしまった今の女川や門脇地区は、皆さんの目にどのように映ったでしょうか。
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 昼過ぎには今日のコンサート会場である『鹿妻南コミュニティーハウス 心の家』に到着しました。この施設は、在日フランス人建築家によって設計され、彼が副代表理事を務め、日本とフランスの文化交流支援をおこなう財団法人が、フランスや国内外からの寄付金を募り、昨年の6月に建てられた集会所です。
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 10月半ばの3連休は各地で様々なイベントがおこなわれており、どのくらいの人数が来てくださるのか予想が難しかったのですが、会場に並べられた椅子はすぐに満席になりました。
昨夕も歌ってくれたテノール歌手 近藤洋平さんからスタートです。若くてのびやかな声量で、カンツォーネから歌謡曲まで、広いレパートリーで観客の心を動かします。

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 続くシンガーソングライター 佐々木清次さんは京都出身。地元ラジオにレギュラー番組も持ち、作詞作曲も多く手掛ける彼は、軽妙な関西弁トークで会場を沸かせ、「負けてたまるか」新作「大丈夫」等の力強い歌で観客の涙を誘い、皆を勇気づけてくれました。
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 アンコールに応えて、ジャンルの異なる二人が共演しました。歌や音楽の力は、本当に素晴しく、大喝采する皆の顔には笑顔が。良いコンサートとなりました。


第3回 UNITE TOGETHER 石巻ツアー 1

2013-10-21 15:34:15 | ボランティア活動

 滋賀県彦根市からずっとわたほいを応援し続けてくれている、ハトムネさん率いる支援プロジェクト UNITE TOGETHER が石巻を2泊3日で訪れました。
 今回で3回目となるツアーに参加者してくださった方は、滋賀県をはじめ、各地から20数人にもなりました。12日夕の到着後は、渡波のわたほい基地で交流会が始まりました。
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             わたほいメンバーたちは朝から集結、タケシタさんは採ってきた山栗や、買ってきた鯨の刺身を提供してくれました。ケンジさんも焼き栗作りをお手伝い、トシさんと、駆けつけてくれたサコさんが鯨を盛り付けます。
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 ハトムネさんの本の売上の贈呈式もありました。有意義に使わせて頂きたいと思います。
 ミヨコさんもジュンペイくんも、慣れた手つきで帆立、秋刀魚、牛タンつくねを焼いていきます。肌寒かったので、ミヤちゃんの作った生海苔と牡蠣のお汁は皆の体を温めてくれました。海の幸を楽しみながら、交流も深まります。

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 風が強かったのに、テノール歌手の近藤洋平さんが屋外で歌ってくださいました。
 富山県出身、まだ20代前半の近藤さんは、第3回横浜国際音楽コンクールで声楽部門大学の部で1位に輝いたのはじめ、数々の国際コンクール
のファイナリスタになった実力の持ち主です。
 渡波の草むらと三日月を背に、豊かな声量と表現力で、地元の人と参加者を魅了しました。

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 今回のツアーに合わせて、明星・大塚製薬から、たくさんの商品を提供して頂きました。手伝ってくれた人たちや、コンサートにきた方々に配って、とても喜ばれましたUNITE TOGETHER からは、グッズ等と、応援の手紙が入った詰め合わせを皆に頂きました。富山県の方には数百個のチューリップの球根も頂戴し、こちらも多くの方に配らせてもらいました。半分は渡波に植えるつもりです。ありがとうございました。

渡波公民館にオーケストラ!3

2013-10-08 19:11:37 | ボランティア活動

 石巻市大森地区は旧河北町に位置し、上品(じょうぼん)山を背に田園風景が広がり、自然豊かな土地ですが、市街からは距離があり、お年寄りなどは出かけづらい地域となっています。震災被害の少なかったここには大規模な仮設住宅群があり、私たちも継続して集会所をたずねています。
 午後は、その横に建つ『特別養護老人ホーム仁風園』でコンサートを催します。平成7年に定員50名で開設された仁風園は、一昨年個室からなるユニットを増設、定員を40名増やし、短期入所生活介護事業(デイ・サービス)もおこなっている広い施設です。

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 周囲には稲刈りが終わった田んぼが広がります。窓から見える施設の奥にあるのが大森仮設です。仁風園の広い食堂ホールでは、たくさんのおじいさん、おばあさんが開演を待ちます。
 曲目は、やはりお年寄りになじみの深いものを織り交ぜてあります。

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 コンサートが始まりました。
 曲の間には、ご当地静岡県浜松市の紹介も。進行の方が手に持つのは、浜松市マスコットキャラクター・はままつ福市長「出世大名家康くん」。今投票受付中の全国ゆるキャラグランプリではトップの方だとか。頑張れ家康くん!

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 あ、午後にはあの黄門様が登場です!こんな遠くまでよくいらしてくださいました。そして「お・おにぎり食べたいな…」と裸の大将・山下清が、と続き、なんと寅さんまでもが出演。…フーテンつながりですね。皆、大喜び!

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 半被を着て吹いているのは浜松まつりでは欠かせない「信号ラッパ」。地元の多くの子供会や、自治体で「ラッパ隊」が結成されていて、祭りのメインイベント・凧揚げを盛り上げたり、行進を指揮したりするのだそうです。弁の無いラッパは音程を唇の形か何かで変えるのかしら。ワクワクする音でした。
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 懐かしい歌を皆で歌い、「ブラボー!アンコール!」と拍手をし、1時間と少しのコンサートは笑顔で終了しました。見守る宮城大学学生団体OSPメンバーたち。今回もずっとお手伝いありがとうございました。オーケストラの退場の時、おじいさんがハーモニカで上手に「蛍の光」を奏でていました。感謝の気持ちだったのでしょう。
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 『青い風』さんたちは…目にも留まらぬ速さで(大きな楽器の人も、衣装が多かった人も)荷物をまとめ、だいぶ離れた場所に停車したバスに一目散!大半のメンバーの、仙台から乗る新幹線の時間が決まっていたからで、バタバタしたさようならとなりました。
 遠くまでいらしてくださって、本当にありがとうございました。受け入れる私たちの方が慣れていないことが多く、反省も残りました。
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 歌や曲は身近なものだったのに、2年半前、私たちには、しばらく音楽など存在しませんでした。炊き出しや給水を求め、近しい人の安否を尋ねてかよった公民館で、このような素敵な時間を持つことができるようになるとは。
 お手伝いをしながら、自分自身を慰めることにもなったように思います。
 何より心を打たれたのは、団員の皆さんが楽しそうに演奏している姿です。子どもたちは今日の体験と、その姿をきっと忘れないでしょう。
 どうか、これからも、たくさんの人に音楽の力を届けてくださいね!
            


渡波公民館にオーケストラ!2

2013-10-08 19:10:37 | ボランティア活動

 続いて、演奏会の始まりです。今回は遠くウィーンから、元ウィーンフィルハーモニー管弦楽団バストローンボーン奏者のカール・ヤイトラー先生がご夫婦で来日、年に数回『青い風』を指導されている縁で、この演奏会にもチャリティーで参加してくださいました。直々に数曲の指揮をなさいます。
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 「鍛冶屋のポルカ」等軽快な曲が続きます。皆ここが渡波だということを すっかり忘れて聴き入ります。あちこちで「あらー、なんで鳥肌立ってんだべ。ほれ、見でみろ。」と見せ合う親子も。体がちゃんとびっくりしたのですね。
 

 続く「オーケストラを指揮しよう!」では、挙手する子がカール先生の手ほどきで「ラデツキー行進曲」にタクトを振りました。速くなっちゃったり、堂々としていたり、会場は爆笑の渦に。
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その後も、「富士の山」、お話で進行する「となりのトトロ」、皆で歌う「ビリーブ」「風に乗って伝えたい」、「美しく青きドナウ」と演目が続きます。
 あっ、富士山…、トトロとさつきちゃんが!!
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 拍手は鳴りやまず、アンコールも「あまちゃんのテーマ」や「勇気100%」など3曲も披露してもらい、全員がオーケストラの世界を堪能しました。小さな役場の敷地は狭く、隣のお寺の駐車場を借りました。法事帰りという年配の方や、音が聞こえたというご近所も増えて、フィナーレには大勢で喝采を贈ることが出来ました。
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 出口には駄菓子のお土産や、くじ引き(石巻では子ども用の当てくじを「とすけ」といいます)コーナーも用意したので、皆、ここでもまた真剣。演奏は?と問うと「すごかった!」「お腹にぼーんって響く音楽、初めてだったー。」と言っていました。大人も、本格的な演奏を生で聴ける機会が無い人ばかり。「ありがとう」と口々にお礼を述べながら帰っていきました。
 こちらこそ、みんな来てくれて、ありがとう!です。
 午後には老人ホームで再度コンサートを控える奏者の方々は、途中の道の駅での買い物タイムを長くとるために、手早くお弁当です。移動には慣れていらして、楽器・機材などもあっという間にまとまるのは、さすがです。
 私たちの方も皆で後片付けをし、慌ただしく午後の大森地区に移動しました。