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ミドリノサラリーマン

京阪神中心のお花屋さん、ホームセンター、植物園やお花スポットに出没し、花を買いまくり、育てまくります。要注意。

測れない心が測れる結果をつくる

2005-08-11 | Weblog
人と組織の新論点
CATALYST
辻秀一

○力を発揮するために心を見つめ心を鍛える

「試合で勝つために何が必要ですか?」
と私がラグビーやバスケットボール選手に尋ねると、
選手は、持久力、瞬発力、正確なパス、集中力、
自信などを挙げます。
そして選手は実際の走り込みや、パスの練習をしています。
 では心を鍛えるためには何をしているでしょうか。
必要だとしながら何もしていないことが多いようです。
 スポーツ心理学では、心の状態を「セルフイメージ」と呼んでいます。
嬉しいときや楽しいときはセルフイメージが大きくなり、
苛つくときや不安なときは小さくなります。
このように心の状況は常に大きさを変え、揺れ動いているのです。
 私がセルフイメージに注目するのは、心の状態が
直接パフォーマンスや行動に影響を与えるからです。
 例えば、緊張して心の状態が小さくなっているときは、
バスケットボールのフリースローが入る確率が下がります。
技術的には7割の確率で入られる選手でも、
3割になってしまうでしょう。
もっている能力を十分に発揮するには、セルフイメージを
大きく安定させ、揺らがないようにすることが必要なのです。
 心が揺れないようにするには、まずは自分の心の状態に
関心を向けることが大切です。
そこで、トップの社会人スポーツの選手たちには
「1ヵ月間、練習中も仕事中も、一日中そのときの心の状態
に気づくこと」を課題にしています。
 そして、今の自分は審判が誤審をしたから苛ついているな、
とか朝会社に来るときに財布を落としたから集中できないな、
と心の状態に気づくだけで心の揺らぎは減るのです。

○一流選手がライバルを応援、感謝する理由

 セルフイメージを大きくするには、どうすればいいのでしょうか。
 一流のスポーツ選手を見てみると、タイガー・ウッズ選手は
自分のライバルを心から応援しています。
高橋尚子選手は30キロ付近で競っている選手には
「この人に負けない」ではなく、感謝しているのです。
なぜなら、相手に対して応援や感謝の気持ちをもつことが、
自分のセルフイメージを大きくし、
結果的に良い成績を出すことを知っているからです。
 心の状態の安定が良い結果をもたらすことは
スポーツに限りません。
毎日の生活や仕事でも心を大きく保つことで、
良い結果を出すことができるのです。
 こうしたスポーツのもつ価値を、毎日の仕事や教育の分野でも
役立つと信じ、活かしていくことがスポーツドクターとしての
私の仕事だと考えています。
 心は見えないし、測定できないものです。
しかし心という測れないものにも努力というエネルギーを注ぎ、
心を大事にすることが、結果的に試合での勝利といった
測れる結果や成果を導くのです。
 今のあなたのセルフイメージはどうですか。
大きくなっているでしょうか。





☆セルフイメージ、小さくなってないですか?
 元気出していきましょーね。

cf.メタ認知
 その2