熱海には、重要文化財クラスに相当すると思われる戦前の名建築が少なくない。
しかし放置していると、これらの地域資源がいつのまに姿を消してしまうのが残念である。
紀州徳川家の南葵文庫・ヴィラ・デル・ソルのようにホテル・レストランとして活用されている場合もあるし、一方、「惜櫟荘」(昭和16年)のように個人の力で修復保存されている稀有の例もある。
『惜櫟荘だより』(岩波書店、2012年)によると、小説家・佐伯泰英が熱海に仕事場として伊豆山地区の海沿いにある別荘を入手したのが2003年、その隣家には岩波書店の創業者・岩波茂雄の別邸「惜櫟荘」(吉田五十八設計)があった。
岩波の代理人から隣人のみなさんに「惜櫟荘」を手放すことになったという挨拶を受け、衝撃に言葉を失った佐伯が「惜櫟荘」を入手したのが2008年、そして準備の上、2010年4月、この名建築の解体修復工事が始まり、2011年に修復工事が完成した。
完成を祝う会は、「惜櫟荘」からほど近い「ヴィラ・デル・ソル」で行われたという。
佐伯は、みずからを「岩波別荘惜櫟荘の番人」と称しているが、どう保存していくか、登録有形文化財、NPO、ナショナル・トラストなど、どれも一長一短があり、さしあたり自分が存命の間は惜櫟荘を利用しつつ守っていくしかないと述べている。
世の中にこのようなすばらしいことをする人がいるのかと敬意の念をあらわしたい。
写真は『惜櫟荘だより』の当該頁より転載させて頂いた。
しかし放置していると、これらの地域資源がいつのまに姿を消してしまうのが残念である。
紀州徳川家の南葵文庫・ヴィラ・デル・ソルのようにホテル・レストランとして活用されている場合もあるし、一方、「惜櫟荘」(昭和16年)のように個人の力で修復保存されている稀有の例もある。
『惜櫟荘だより』(岩波書店、2012年)によると、小説家・佐伯泰英が熱海に仕事場として伊豆山地区の海沿いにある別荘を入手したのが2003年、その隣家には岩波書店の創業者・岩波茂雄の別邸「惜櫟荘」(吉田五十八設計)があった。
岩波の代理人から隣人のみなさんに「惜櫟荘」を手放すことになったという挨拶を受け、衝撃に言葉を失った佐伯が「惜櫟荘」を入手したのが2008年、そして準備の上、2010年4月、この名建築の解体修復工事が始まり、2011年に修復工事が完成した。
完成を祝う会は、「惜櫟荘」からほど近い「ヴィラ・デル・ソル」で行われたという。
佐伯は、みずからを「岩波別荘惜櫟荘の番人」と称しているが、どう保存していくか、登録有形文化財、NPO、ナショナル・トラストなど、どれも一長一短があり、さしあたり自分が存命の間は惜櫟荘を利用しつつ守っていくしかないと述べている。
世の中にこのようなすばらしいことをする人がいるのかと敬意の念をあらわしたい。
写真は『惜櫟荘だより』の当該頁より転載させて頂いた。
