監督 アラン・パーカー | |
脚本 ディック・クレメント イアン・ラ・フレネ ロディ・ドイル | |
DATA 英アカデミー作品賞、監督賞=A・パーカー 脚色賞=D・クレメント、I・ラ・フレネ 編集賞=R・ドイル原作/ロディ・ドイル | |
CAST ロバート・アーキンズ マイケル・エイハーン アンジェリナ・ボール マリア・ドイル デイヴ・フィネガン ブロナー・ギャラガー フェリム・コームリー グレン・ハンサード アンドリュー・ストロング ケネス・マクラスキー ジョニー・マーフィ ディック・マッセイ コルム・ミーニイ | |
アラン・パーカー監督には珍しい青春もの。貧しい猥雑なダブリンの空気が画面を通して伝わってきそうです。エネルギーをもてあました若者たちの青い若さがほとばしってます。アイルランドを語りだしたらきりがないわたくしですが(笑)、この映画はアイルランドの貧しいながらもどこか楽観的なトコロがうまく語られていると思います。 | |
貧しさこそ贅沢だ!度 ★★★★☆ |
監督 ガス・ヴァン・サント | |
DATA ゴールデングローブ・主演女優賞=N・キッドマン | |
CAST ニコール・キッドマン マット・ディロン ケイシー・アフレック イレーナ・ダグラス アリソン・フォランド ダン・ヘダヤ ウェイン・ナイト ホアキン・フェニックス | |
ニコール・キッドマンがお天気お姉さんに扮したサスペンスです。サスペンスと言ってもドキュメンタリーの手法を取り入れていて、ドラマがぐっと進む場面と、突然登場人物がインタビューを受けているカットが入ったりと、重苦しい感じがなくすすすすすっっと見られる映画です。
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ひんやり度 ★★★★★ |
監督 クシシュトフ・キエシロフスキ | |
DATA カンヌ映画祭パルムドール・ノミネート、審査員賞、国際映画批評家連盟賞=K・キエシロフスキ ヨーロッパ映画賞・作品賞=K・キエシロフスキ | |
CAST ミロスワフ・バカ クシシュトフ・グロビシュ ヤン・テサシ バーバラ・ドゥズィーカン アレクザンダー・ベドナルズ ジャージィ・ザズ | |
タイトルどおりある衝動的な殺人事件に関する話です。加害者の青年(21才だったか・・・なんか微妙な年齢だったように記憶しています・・・)、被害者のタクシー運転手、事件を手がける弁護士の3人がひとつの事件によって絡み合っていく様子を淡々とつむぎだしたドキュメンタリータッチな作品です。もともとこの監督はドキュメンタリー出身の人で、他の作品も個性あふれるものが揃っています。「ふたりのベロニカ」も大好きなんですが、これも同じ名前の違う場所で生まれたベロニカという2つの視点からお話が交差していく・・・というものでした。こちらもオススメですねー。
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リアル度 ★★★★★ |
監督 ルイ・マル | |
DATA 音楽/マイルス・デイビス | |
CAST モーリス・ロネ ジャンヌ・モロー ジョルジュ・プージュリー リノ・ヴァンチュラ ヨリ・ヴェルタン ジャン=クロード・ブリアリ シャルル・デネ | |
スピード感も派手なアクションもCGもなし、B&Wの古い古い映画なのですが、研ぎ澄まされてます!渋いです!偶然がつむぎだすシンプルなお話なのですが、ドキドキしました。
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狭所恐怖度 ★★★★☆ |
監督 スコット・ヒックス | |
DATA 音楽/デヴィッド・ハーシュフェルダー アカデミー主演男優賞=J.ラッシュ NY批評家協会賞、LA批評家協会賞・男優賞=J.ラッシュ ゴールデン・グローブ男優賞=J.ラッシュ 英国アカデミー賞・主演男優賞=J.ラッシュ 他 | |
CAST ジェフリー・ラッシュ ノア・テイラー アレックス・ラファロウィッツ アーミン・ミューラー=スタール リン・レッドグレーヴ ジョン・ギールグッド グーギー・ウィザース | |
これは劇場でも見ました。最近久しぶりに見直しました。よかったですー。しみじみー。
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ピアノの弦ってホントに切れるの?度 ★★★★★ |
監督 ノーラ・エフロン | |
脚本 ノーラ・エフロン | |
DATA |
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CAST |
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さすがノーラ・エフロンだなぁ~な一品。クラシックカーが走る今よりちょっと昔、パリに駐在する外交官夫人のジュリアと、NYはクイーンズ、ピザ屋の2階で描いていた夢とは程遠い生活をしているジュリーを対比させながら2人の女性の成長ぶりを描く佳作です。 ジュリア役のメリル・ストリープの演技は各方面で大絶賛されたようですが、わたしはちょっとうっとおしく思えてつらかったです…。もっともっとさりげない演技をしていた頃のメリル・ストリープが好きだったのです。「ソフィーの選択」とか「恋に落ちて」とか、北欧系独特の白い鼻の先がふぅーっと赤くなるだけで「あぁ、泣くんだ…この人」とわかるような演技をしていた頃。最近は実在の人物とかもたくさんやってるし、大きな演技がベテラン女優の貫録と言ってしまえばそれまでなんだけれど。わたし的にはジュリーを演ったエイミー・アダムスがとってもチャーミングでした。一時のメグ・ライアンのような清潔感のある色気があり、より茶目っ気・知性も感じさせる女性だなーと思いますね。それに一連の出演作を観ていると、作品ごとに「あー、この人…化けるなぁ」と器用さも抜群! ジュリーもジュリアも実在の人物で、その人生をうまく絡めつつ、2人が料理と対峙した足跡を追ってお話が進みます。ジュリアのエピソードが「食べること」中心なのに対して、ジュリーの方は「作ること」がテーマ。ジュリーには物書きになるという夢があったのに、地味な仕事に落ち着いて、旧友とのランチでも引け目を感じてばかり。ある時ふとしたきっかけで大好きなジュリア・チャイルドの料理本レシピを1年間で片っ端から作り、そのエピソードをブログで語ろうと決心します。何もかも中途半端だった自分と決別する!と奮闘するジュリー。うまく行ったり行かなかったり、母親の一言一言にいらっとしてみたり、コメントの来ない日々に誰に語りかけているのかを見失いそうになったり(笑) 2人の女性の夫君たちが素晴らしいのです、これがまた。先日観た「ラブリー・ボーン」では気色悪い変質者の役だったスタンリー・トゥッチがジュリアの旦那さん。彼はショーン・コネリーの色気とベン・キングズレイの清潔感と両方持っているすてきなオハゲさんだなぁと再認識しました。ジュリーのダーリンはウディ・アレンの「それでも恋するバルセロナ」に出ていた人です。この旦那さんもステキだったなぁ。ケンカもするけどジュリーの一番の味方。 残念ながらジュリーはブログを書き続けることで憧れのジュリアに不快感を与える結果になってしまうのですが、最終的にきちんと成長を遂げステップ・アップしていきます。その姿がとてもキュートでいじらしくて逞しい。自分の人生と向き合って、やりたいことを見つけてやり通した2人の女性に乾杯なのです。 |
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料理がうまくなりたい度 ★★★★★ |
監督 シドニー・ルメット | |
DATA ベルリン映画祭金熊賞 | |
CAST ヘンリー・フォンダ(8)、リー・J・コッブ(3)、エド・ベグリー(10)、マーティン・バルサム(1)、E・G・マーシャル(4)、ジャック・クラグマン(5)、ジョン・フィードラー(2)、ジョージ・ヴォスコヴェック(11)、ロバート・ウェッバー(12)、エドワード・ビンズ(6)、ジョセフ・スィーニー(9)、ジャック・ウォーデン(7) | |
アメリカの陪審員制度をテーマにした密室劇です。陪審員12人が話し合う部屋の扇風機が壊れている、という設定でじっとぉ~~~~~~とした暑苦しさといらだたしさが白黒の画面を通してひしひしと伝わってきます。評決にかけられるのは一人の少年。映画はある殺人事件の公判が終わり、判事が陪審員たちに評決を出すように促すところから始まります。容疑者の少年は一瞬ちら・・・と写るだけ。この演出がまたあとで効いてきます。評決は12人全員一致になるまで確定できません。 12人の会話の端々から、容疑者の弁護士があまり熱心でなかったこと、少年が札付きのワルだったこと、目撃者がいたことなどが伺えます。みんなの気持ちは「有罪」の色が濃く、長くても10分ほどで評決に至るはずだったのに・・・。たった一人「無罪・・・とは思わないが、納得がいかない点がある」と言い出した男がおりまして。
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体感湿度 ★★★★★ |
監督 ニック・カサベテス | |
CAST デンゼル・ワシントン ロバート・デュヴァル ジェームズ・ウッズ アン・ヘッシュ エディ・グリフィン キンバリー・エリス ショーン・ハトシー レイ・リオッタ ダニエル・E・スミス ケヴィン・コナリー ポール・ヨハンセン ヘザー・ウォールクィスト ローラ・ハリング | |
なんか・・・この作品、評価低いんですけど(笑)。でもわたしは好きですー。だってデンゼル・ワシントンがかっこいいんだもーん。この人は黒人俳優さんの中でピカ一の「品」がありますね!今回は背広の似合うホワイト・カラーではなくて、強く、優しく、もろさを覗かせる父親像がとっても印象に残る役どころです。
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さらにニックにがんばってもらいたい度 ★★★★☆ |
監督 キャメロン・クロウ 脚本 キャメロン・クロウ | |
DATA 音楽/ポール・ウェスターバーグ 撮影/ウェリ・スタイガー タク・フジモト | |
CAST キャンベル・スコット、キラ・セジウィック、ブリジット・フォンダ、マット・ディロン、シーラ・ケリー、ジム・トゥルー=フロスト、ビル・プルマン、ジェームズ・レグロス、アリー・ウォーカー、エリック・ストルツ、トム・スケリット、ポール・ジアマッティ、ジェレミー・ピヴェン | |
アメリカでもっとも住みたい街に選ばれるシアトルが舞台の青春群像劇ですー。イチローも住んでますね(笑)。ちょっと前・・・1995年くらいかな?はここが舞台の映画が結構目立ちまして、トム・ハンクス&メグ・ライアンの「めぐり逢えたら」なんかでも雨の多い街・・・としてインプットされた方も多いんではないでしょうか。この映画原題はずばり「SLEEPLESS IN SEATTLE」でした、確か。大“カルト”ヒットしたデビッド・リンチのTVドラマ「ツイン・ピークス」もここの山奥の町スノカルミーが舞台でしたねー。ツイン・ピークスってDVD化されてないんですね。ずっと探しているんですが。WOWOWで録画したビデオ、もー見すぎて見すぎて擦り切れちゃいそうです。 で、「シングルス」ですが(笑)、これはカワイイです。舞台劇のノリで、明るくて、爽やかで、せつなくて、うれしくて、はずかしい・・・そんな作品です。シアトルにあるめっちゃおしゃれなアパートメントに住む、年齢もさまざまな「独身者たち」が入り乱れていろんな恋愛が語られます。監督のキャメロン・クロウは後に「ザ・エージェント(トム・クルーズ主演)」でどっかん!と来た人です。音楽畑出身だけあって、どの作品も音楽の使い方がす・ば・ら・すぃ~~。シナリオもリズミカルで楽しいです。レビューにもあげてあります「セイ・エニシング」もこの人の作品ですね。
貧乳に悩むブリジッド・フォンダもすごくかわいくて、この映画の中のカジュアルなカッコも含めて彼女にぴったりの役だったんではないかなーと思います。お父上はかのピーター・フォンダ(イージー・ライダー)、伯母上はあのジェーン・フォンダ(セ・・・セ・・・セクスィー!)、こう来ると当たり前ですがおじいちゃまは名優ヘンリー・フォンダということで。 BGVにするにももってこいの作品です~~~~ | |
いろんな恋愛があるのね・・・度 ★★★★★ |
監督 サム・ライミ 原作・脚本 スコット・B・スミス | |
DATA 音楽/ダニー・エルフマン 撮影/アラー・キヴィロ LA批評家協会賞じょえんだ入賞=B・B・ソーントン | |
CAST ビル・パクストン、ブリジット・フォンダ、ビリー・ボブ・ソーントン、ブレント・ブリスコー、ゲイリー・コール、チェルシー・ロス、ジャック・ウォルシュ、ベッキー・アン・ベイカー | |
大ヒットした同名のミステリー小説の映画化です。田舎で平凡な暮らしを送るハンクが兄とその悪友と、はずみで大金を手にしてしまうのです。雪に埋もれた自家用飛行機の中から・・・現金440万ドルを発見!!善良な市民選手権があれば金メダルを取れちゃいそうなハンクはもちろん警察に届けようとします。でもこんな大金なら既に探しているはずなのに世間では何も騒がれていないし、公にできないお金なんでは・・・?ということになり、自分達の物にするための“シンプルな”計画を実行に移すのですが……。 | |
タダより高いものはない度 ★★★★★ |
監督 ニキ・カーロ | |
脚本 マイケル・サイツマン | |
DATA 原作 クララ・ビンガム ローラ・リーディー・ガンスラー | |
CAST シャーリーズ・セロン フランシス・マクドーマンド ショーン・ビーン カイル リチャード・ジェンキンス ジェレミー・レナー ミシェル・モナハン エル・ピーターソン トーマス・カーティス ウディ・ハレルソン シシー・スペイセク ラスティ・シュウィマー ジョン・アイルウォード ザンダー・バークレイ クリス・マルケイ | |
これは来ますね~~~~!!!シンプルにすっこ~~~~んと胸に刺さりました。実話を基にした組合モノってことで、長い間後回しにしていたのですが、もっと早く観ればよかったです(i_i) 「クジラの島の少女」のニキ・カーロ監督がメガホンを取った作品です。彼女の作品はシンプルにテーマを突きつけてきます。難しいことを言わず映像でしっかり見せてくれるからとても分かりやすいのです。テーマ自体はこねくり回していくらでも小難しく出来そうなものなのに、余計なことは一切ナシ。観ていてとっても清々しい♪♪♪ | |
久々に素晴らしい邦題度 ★★★★★ |
監督 キャメロン・クロウ 脚本 キャメロン・クロウ | |
CAST ジョン・キューザック アイオン・スカイ ジョン・マホーニー リリ・テイラー エイミー・ブルックスパメラ・シーガル ジェイソン・グールド ローレン・ディーン ベベ・ニューワース エリック・ストルツ ジョーン・キューザック フィリップ・ベイカー・ホール ジェレミー・ピヴェン チャイナ・フィリップス | |
「シングルス」「ザ・エージェント」などを作ったキャメロン・クロウの映画監督デビュー作です。軽くて爽やかでとっても好きですー。この人の映画って素朴さとか暖かさがすごく伝わってきて、自身の青春時代をとても誠実に過ごしたんだろうなって印象を受けます。自分を振り返ったであろう作品に対する視線だとか、脚本がとても暖かいです。
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すっきり爽やか青春度 ★★★★☆ |
監督 マイク・ニコルズ | |
DATA 音楽/ポール・サイモン、デイヴ・グルーシン アカデミー監督賞=M.ニコルズ NY批評家協会賞・監督賞=M.ニコルズ ゴールデン・グローブ賞・作品賞、女優賞=A.バンクロフト、監督賞=M.ニコルズ、若手男優賞=D.ホフマン、若手女優賞=K.ロス | |
CAST ダスティン・ホフマン、アン・バンクロフト、キャサリン・ロス、ウィリアム・ダニエルズ、リチャード・ドレイファス | |
花嫁をさらいだすラストシーンとサイモン&ガーファンクルの音楽があまりにも有名な映画です。わたしはこの映画が好きで本当によく見ますが、見るたびに、年を取るごとに、感情移入する対象が変わり、感想がどんどん変わりました。今ではこの作品は花嫁を奪い去って幸せを得た2人・・・というハッピー・エンドだとはまったく思っていません。花嫁とバスに乗り込み、照れ笑いを浮かべた後のベンジャミンの表情に気づいたのは、そうですねぇ・・・10年・・・15年くらい前でしょうか。なんとも言えないカオをするのです。
※後日記 アン・バンクロフトさん 2005.6.永眠されました。合掌。 | |
まだまだ見たい度 ★★★★☆ |